73P/Schwassmann-Wachmann 3 彗星関連流星群の輻射点位置予報
(シュワスマン・ワハマン第3彗星 または シュヴァスマン・ヴァハマン第3彗星)


1930年に発見され、地球に0.0617AUまで大接近して微光流星雨(ヘラクレス座τ群)を降らせたとされる
73P/Schwassmann-Wachmann 3 彗星は長い間行方不明となっていましたが1979年に再検出されました。
その後再び見失われて1985年の回帰は確認できなかったものの、1990年、1995年と順調に回帰が確認されました。
しかし、近日点通過前の1995年8月にはA〜C核に分裂してバーストを起こし、5.5等まで増光しました。
核分裂後初の回帰となった2001年には本体であるC核の他にB核とE核が観測され、7.5等にまで明るくなりました。
2006年には本体であるC核の他にB核、G核、H核、J核、K核、L核の計7個の核が観測され、接近するにつれて現在では
40個以上にも及ぶ核が観測されています。
今回の回帰は、彗星が降交点を通過した7日後の2006年5月31日に地球が降交点から0.053AUのところを通過する予定です。
これまでの観測から、2000年5月23/24〜29/30日にかけては関連流星群の可能性もある5月うしかいα群の出現が
観測されたこともあり、今後の回帰にともなう流星雨出現の可能性がある今年は、流星群進化のエポックとして観測の
重要性が増してきました。

個人的には、これまでの観測から軌道間距離が最小となる5月22日夜前後(5月21/22日〜23/24日)あたりに多少の出現
見られるのではないかと考えています。微光流星雨(流星雨といっても流星が雨のように流れるわけではありません)になる可能性が
高いので注意が必要です。

表1 73P-C/Schwassmann-Wachmann 3 彗星 C核(2006)関連流星群予想輻射点位置
(MPC48382使用 : 1979,1990,1995,2001年の軌道からの輻射点位置予報も2006年で代表)
計算:長谷川一郎氏によるqアジャストメント法

日付 5/7 5/11 5/15 5/20 5/23 5/26 5/30 6/3 6/7
Ls 46 50 54 58 61 64 68 72 76
α 206.2 207.5 208.5 209.2 209.5 209.5 209.2 208.3 206.9
δ +17.6 +19.4 +21.3 +23.3 +24.8 +26.3 +28.4 +30.4 +32.2
r-R -0.091 -0.070 -0.054 -0.043 -0.041 -0.042 -0.049 -0.059 -0.069
Vg 14.8 14.3 13.8 13.4 13.1 12.8 12.4 12.0 11.7

軌道間距離最小:5月22日16時半頃(Ls=61.0),α=209.5°,δ=+24.8°,Vg=13.1km/s,r-R=-0.041
降交点    :5月31日23時頃 (Ls=69.9),α=208.8°,δ=+29.3°,Vg=12.2km/s,r-R=-0.054

表2 73P/Schwassmann-Wachmann 3 彗星(1930)関連流星群予想輻射点位置(Landgraf, W,.1983使用)
計算:長谷川一郎氏によるqアジャストメント法

日付 5/29 6/2 6/6 6/9 6/13 6/17 6/21
Ls 67 71 75 78 81 85 89
α 220.6 220.8 220.4 219.8 218.6 216.5 213.7
δ +38.3 +40.7 +43.0 +44.5 +46.2 +47.9 +49.4
r-R -0.063 -0.070 -0.017 -0.006 -0.017 -0.037 -0.057
Vg 14.3 14.2 14.0 13.8 13.6 13.4 13.3

降交点:6月9日2時半頃(Ls=77.7),α=219.8°,δ=+44.5°,Vg=13.8km/s,r-R=-0.006
(軌道間距離最小も同じ)

注意:必ずしもこのような輻射点移動をするわけではありません。


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