ケイゾク/映画  
 
紙一重
99/10/18

今日は作品の成功を願っての御祓いをしてもらう為、とある神社に赴きました。

見覚えのあるこの感じ。

そう、僕は以前、別の作品で同じく御祓いをしてもらう為にこの神社に来たことがあります。
自然と、その作品の記憶が蘇ります。
御祓いをしてもらった翌日にお蔵入りとなったあの作品を!

からみつく不安を胸にしまい、「ぽしゃりませんように、ぽしゃりませんように」と、人一倍強く願う僕がいました。

御祓いを無事済ませたスタッフ一同は、昼食をはさんで、総合打ち合わせに向かいました。ほぼ全編に渡ってカット割りされた台本のコピーを手に、最終的な確認を行います。

堤さんの冗談のような本気のアイデアは、時に笑いを振りまき、時に苦笑いを振りまき、打ち合わせは進んでいきました。

例によって例のごとくのタイトでハードなスケジュールにスタッフ一同気を引き締め、『ケイゾク/映画』、本日クランク・インです。
近辺報告
99/11/09

ビデオで観たあのゴリ、いや野々村係長の「ちょ〜○○」という独特の台詞に、おかしくも緊張の面持ちでハサミを入れては貼り直しという試行錯誤を繰り返してます。

今回の作業場は麻布十番近くのAOIスタジオ。

その昔、上京して来てフラフラしてたところへKYOTO映画塾でお世話になった宮島さんから電話がかかり、「暇だったら手伝って」と言われたかと思ったらそのまま編集の世界に入門することになった、言わばハンブルク期のキャバーンクラブといったところの出発点。
自然と当時の記憶がよみがえります。

ところどころ様変わりしていた店構えが、時間の経過を物語っていましたが目の前を通る道路の地下鉄工事はあいも変わらずのガッタンゴットン。なかなかてこずっているご様子。

今年の邦画界は繁忙期なのか、AOIスタジオの編集室もフル回転しておりました。

『ケイゾク/映画』で使う編集室は直前まで『サラリーマン金太郎』で使われてましたし、残りの二つも山城新吾さんと北野武さんで塞がるようなので、かなり賑やかな年末になるのではないかと思います。

現在、我が撮影隊はドクターモローの島へ中期ロケに発っており、こちらはこちらのペースで作業が出来るのでわりとリラックスしています。今日は目玉VAIO片手にひっさげて懐かしの十番を撮影してきました。

『MESSENGERS』オープニングで草g君が駆け抜けていった十番商店街。
まっ、まさか!!
こんなに堂々とアイツが名乗り出るなんて・・・
『BOLERO』のライナーノーツ表紙背景となった近くの公園なので〜す。
byミスチル
うーーん、難しいにゃあ〜。  
だめだ!オレには出来ない!  
YAH!YAH!YAH!薗田さんがやって来た!
99/11/23

今日は我が編集室に『ケイゾク』テレビシリーズでタイトル・バックを監督していた薗田さんがご訪問に現れました。

そう、アレですよ。
4フレ単位のポラロイド静止画が矢継ぎ早に展開していくアレ。
しかも、毎回一部のパターンを変えて話のキーとなるものをフィーチャーしていた・・・つまり全11話分、11パターンのタイトル・バックが存在するアレですよ。

薗田さんの基本はプロモーションのディレクションらしいんですけど、今年だけでなんと30本以上もの作品を手がけることになるとか。『ケイゾク』に関して言えばビデオのパッケージデザインとかもこなされたみたいですねえ。いったい、いつ寝ているんでしょうか・・・

それでも飽き足らないのか、お話を聞いてると情報の発信者たりうるアイデア、引出しが次から次へと出てきます。もう、いくら時間があっても足りないような感じでしたねえ。流石です。

しかし、その薗田さんですら脅威する堤さんのフル回転振りというのは、いったい人知を超えた何物なんでしょうか?きゃつこそ朝倉なのではないかと僕は踏んでるんですが・・・
30代
99/11/30

は〜、クランク・アップだよぉ〜♪長かったんだよ〜。まだ手をつけていないロールが3時間もあるんだよ〜。ど〜するのかな〜っハイッ!そういうわけでですね、今日も始まりました『ケイゾク』日誌。えー、本当にめっきり寒くなりましたねー。これがまた泊りがけの身体にこたえるんですよ。いやね、ここだけの話、ここだけの話ですよ。私・・・「みそじ」でんねん。ぷ・ぷ・ぷーーっ!笑いまっしゃろ!笑いまっしゃろ!30てあんた。でもね、でもですよ。今回の作品には30代がメインっちゅうくらい若々しいスタッフで作ってるんですよ。主演の渡部篤郎さんも30か、いって31くらいでしょ?タイトル・バックの薗田さんも30。『MESSENGERS』の編集やられた田口さんも31か2ぐらいですわ。『ナビイの恋』の編集をやられた宮島さんも31。あれっ?なんか後半は『ケイゾク』となんの関係なくのうてしもうたがな。まあね、世の中にはなんかこう感性をピシピシ刺激してくれる同世代がウヨウヨいましてん。ワシも黙っちゃおれませんわ。なんや、もうガーーーって喋りたい!「ボンジョォールノーゥ、お姫さん!」脱線が過ぎましたな。そうそう、渡部さんと言えばね、なんやえらいはりきって現場やられたそうですわ。あんなタイトなスケジュールでしかも出ずっぱりでねえ。それでも文句一つ言わずに、いや、むしろ中谷さんと「あいつがこうくるなら俺は!」とか「渡部さんがそうくるなら私は!」っちゅうくらい二人ともノリノリやったそうですねえ。そこらへんは画面にも出てるんで皆さん楽しみにしてて下さいねえ。それでは今日はこのへんで、ごーきーげーんーよーー♪
それにしてもワシ、こんな更新しとる場合ちゃうっちゅうねん。
3時間
99/12/10

たっ、たっ、たいへんだ!!

なんと1回目の編集が3時間近くにもなってしまった!
劇場の回転率を考慮すると2時間以内に収めないとまずいんで、1時間も尺を切らねばならない。
ということは人目に触れることなくあんなシーンやこんなシーンがカットされてしまうのか・・・うわーっ、もったいない!

監督はテレビの『ケイゾク/SP』(クリスマス放映予定)も同時進行中で、いったいこの『ケイゾク/映画』はどういう顛末を迎えるのか、まったくもって計り知れない様相を呈してきました。
 


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