初代CIVIC初代シビック



初代モデルの特長

型式:SB1/SE/SG 通称:初代シビック
発売時期:72年7月〜79年7月
  • 初代シビックはホンダ製乗用車としては2番目のFF車(FF第1号車は空冷ユンジンを搭載する1300シリーズ)として、72 年7月に発売されている。そのボディは小型車として限られだスペ一スを有効に使うために、それまでの乗用車では見られなかった、 2ボックスのいわゆる”台形スタイル”が採用された。 車種構成は、当初1200・2ドアのみだったが、その後にスポー ティな「GL」ハッチバック式の3ドアが導入されている。ま た、発売翌年の73年には、ホンダ独自のオートマチック・ミッシ ョン「ホンダマチック」を開発。これをシリーズ全車にオプショ ン設定している。ところで、この「初代」で特筆すべきことは、 他メーカーに先駆けて自社て排出ガス規制対策エンジン、CVCC を開発したことだろう。ホンダでは、このCVCCエンジンをまず 73年に1500シリーズに搭載して50年排出ガス規制をクリア。さら に75年には、CVCCエンジンの搭載を全車種に拡大し51年排出 ガス規制をクリアすることに成功している。 一方、排出ガス規制に挟まれ発売期間が短かったが、74年には スポーツバージョンの「RS」も登場している。これば初代シビ ックの中でもっともハイチューンが施されたモデルで、1200ccエ ンジンにCVツインキャブを装着し76馬力を発生した。また、こ のRSが、”レーシング・シビック”の元祖とも言える。

  • 代表グレードスペック
    車名:1200GL 全長:3545mm全福:1505mm全高:1325mm ホイールべ一ス:2200mmトレッド(前/後勧:1300mm/1280mm 車両重量:606kgエンジン型式:EB1 エンジンタイプ:水冷直列4気筒OHC 総排気量:1169cc圧縮比:8.6燃料供給装置:キヤブレター,最高出カ:69ps/5500rpm最大トルク:10.2kg‐m/5500rpmステアリング形式:ラック&ピニオン ブレーキ(前/後御):ディスク/リ一ディングトレーニング  サスペンション(前/後):ストラット/ストラット 価格:54万5000円(72年9月)

    開発イメージスケッチ



    室内写真及びエンジンルーム(RS)

    エンジンルーム(RS)


    初代シビックレーシングシーン




    各種グレード紹介

    シビックか誕生したのは、今から23 年前の72年7月のことである。 N360でライバルに先駆けてFWD方式を 採用したホンダは、ホンダ−300や ライフてFWD技術を磨いてきた。そ の技術を駆使して市場に送り込まれた のが、台形シルエットのシビックだ。 ボディサイズは、軽自動車よりひと 回り大きいが、全長は3405mm(デ ラックス)でしかない。だが、コンパ クトなボディのなかに、画期的なメカ ニズムを数多く散りばめていた。キヤ ピンスペースは同クラスのコンパクト 力−を大さく凌いでいたし、ホンダ車 の例に漏れず走りも軽快だ。 最初に発売されたのは、2ボックス ボディにトランクを組み合わせた2ド アモデルである。そして2ヶ月遅れて ハッチゲートを備えた3ドアと上級グ レードのGLが追加設定された。GL は大型バンパーやタコメーターを標準 装備している。 エンジンはEB−型4気筒S0HC で、排気量は1169cc。標準仕様 はグロス60ps/5500rpm、9・ 5kg‐m/3000rpmを発生。G Lは圧縮比を高めて69ps/5500rpm を発生した。ライバルと比べると 数値的に見るべぎものはない。だが、 気持ちよい走りを披露する。サスペン ションは4輪ともストラットだ。 4速MTでスタートしたシビックは 73年5月に革新的なホンダマチックを 追加する。これは5ポジションで構成 される2速の無変速ATだ。通常は☆ 印の付いたスターレンジで走行し、急 坂やエンジンブレーキを必要とすると きはLレンジを使う。 11月に安全対策を徹底したシビック は、12月に4ドア2ボックスの150 0シリーズを投入した。3タイプのエ ンジンが用意されているが、注目すべ きはポンダが総力をあげて開発した。 CVCCエンジンが搭載されたことだ。 ED型CVCCエンジンは1488cc の排気量で、63ps/5500rpm、 10.2kg-m/3000rpmを発生 する。未対策エンジンのEC型は、G Lが73ps/10.5kg-m、それ以外は 65psのパワースペックだ。 74年秋になると1200シリーズに 魅力的なスポーツバージョンが加わっ た。それが可変ベンチュリーCVツイ ンキヤヴで武装したシビックRSであ る。最高出力76ps/6000rpm、 最大トルク10.3kg-m/4000r pmを発生し、ミッションは5速MT を組み合わせた。最高速は160km/h hだ。RSはI55SR目ラジアルや セミバケットシート、フットレスト、 前輪輸ディスクブレーキなどスポーティ 装備を満載している。 11月にバンを追加したシピツクは、 75年8月にすべてのエンジンを51年 排ガス規制適合のCVCCに換装した。 1.2gエンジンは1238ccのEE 型となり、63ps/5500rpm、9 .5kg-m/3500rpmを発生す る。1.5gもバワーアップされ、70 ps/5500rpm、10.7kg-m/ 3000rpmに性能向上した。 76年になると精力的にバリエーショ ンを拡大する。5月に1.2gモデル に4ドアを設定し、10月には1.5g エンジンを改良。77年9月にはニュー シビックを発売した。1.5gが53年 排ガス規制をクリアして75ps/11.1 kg-mとなる。1.2gは78年6月に なると1.3g(68ps/10.0kg-m) に拡大され、53年排ガス規制もクリア した。

    当初ハッチ下が開く2ドアだった。

    '7312月に登場のCVCC第1号車。
    当時の自動車の排気ガス規制にいち早く対応





    初期モデルのデラックスグレード。

    13インチタイヤとオーバーライダーが”RS”の特徴。

    代表的グレードであるGL。

    75年8月登場のRSLはCVCCに対応したバージョン。RSとは違う。


    78年6月登場の5MTモデル。1200ccからのスタートのシビックも1500ccまで進化した。

    初代には同じ形状で2ドア・3ドア・4ドア・5ドアがある。