理解の先にあるものが想像ならば、痛みに耐える者に対する同情は、理解ではない。 理解できればこそ、その存在を赦せなくなることもある。 理解できればこそ、憐れみをしか向けられなくなる。 理解できればこそ、優しさからは遠ざかる。 痛みを知る者、己の弱さを知る者は、だから、優しくない。 ただ弱いままでいることに甘んじている存在を許容しない。 今、強くある自分を保つために。 戻る