破壊衝動だけならば、理性で押さえ込める。 リスクを計算してやることで負の衝動を相殺できる。 だが。 虚無感が一緒に襲ってきた場合には。 今この瞬間すらどうでもよくなる感覚。 痛いことに無感覚になる。 怖い、と感じなくなる。 それはつまり、何かを傷つけることを躊躇しないということだ。 感情を遮断しているときは良い。 外からの衝撃に対して緩衝帯が存在する。 しかし。 感情が剥き出しになっている時に。 触れてはいけない。 不安定な精神は容易に暴走する。 危険。 戻る