FalcomClassicsその2~太陽の神殿~

●太陽の神殿

太陽の神殿はFalcomから出たアドベンチャーゲームで、「アステカ」の二作目にあたる。
が、例によって前作とのつながりが全く無い上、システム自体も大幅に変わっている。
コマンドの変わりにアイコンを使用し、結構広いフィールドを有していること、
また、Falcomの音楽は定評があり、聞いてて気持ちがいい。
今回扱うのはFalcomClassicsⅡに収録されているこの作品についてレビューする。

●アドベンチャーゲーム

一昔前はRPGには壮大なストーリーや緻密なトリックなどは存在せず、
物語性の強いこのジャンルが全盛だった時期もあった。
しかし、一度クリアするともうやる気がしなかったり、トリックが凶悪すぎたりということもあり、
本能に訴えかけるアクションゲームや、プレーヤーのスタイルが大きく影響するRPG(今じゃその要素はあまり無いが)に流れが移ってしまった。
しかしストーリー性という点ではやはりこのジャンルの方が表現はしやすいようで、近年のアドベンチャーゲームはなかなか良く作られている。

●このゲームはどうかな?

さて、そのアドベンチャーゲームであるこの作品だが、
そんなストーリー性など皆無である。
一方トリックの方はそれなりに良く作られている。
それなりにというのは、結局コマンド全部試していけば何とかなると言う側面があるからだ。
これはこの作品にかかわらず、アドベンチャーゲームの大半に当てはまる。
で、その無計画な方法で何とかされてしまう抑止力としてなのか、
言葉探しやハマリと言った現象が組み込まれている比率が高いのもこのジャンルの特徴かもしれない。

で、実際この作品にもハマリが存在する。
アイコン選択なので言葉探し自体は無いのだが、ハマリの個所は結構ある。
昔のPC版ではハマリの状態に陥ったことがはっきり判る事が意外と少ない。
何度やり直してもどうどう巡りということが結構あったわけだが、
逆に知っていれば10分足らずでエンディングを迎えることができる。
しかしまぁ、このハマリに陥るトラップの多いこと多いこと。
その昔にこのゲームをやって泣きを見た人は結構いるだろう。

●レビューしづらい

アドベンチャーゲームと言うのは正直レビューしづらい。
ストーリーやトリックがその評価点になるのだろうが、あまりにネタバレなものになりかねないので、さじ加減が難しい。
ましてこの作品のように、ストーリー皆無、トリック命な作品はネタバレ必死だ。

で、今回は操作環境他をレビュー対象にしたい。

●操作感覚は△?

操作感覚だが、原作同様アイコンによるものなのだが、パッドじゃちょっとやりづらいかな?という印象を受けた。
慣れればなんて事は無いのだが、画面上のポイントをカーソルで選ぶ部分は、L,Rボタンでカーソルが合わないものがある。
それは別に構わないが、その肝心の画面が小さめなので、14インチTVでプレーしてる私は辛く感じた。

一方、フィールドでの移動はダッシュボタンの存在でずいぶんと快適になった。
この作品のフィールドは無意味に広いからねぇ。

●画面は×

画面に関しては最悪に近い印象を受けた。
ポリゴンで、センスも無し
これだけで十分通じるだろう。
 

●トリック関係は親切設計

さて、ちょっとは誉めてあげないと可哀想だな。
トリックに関してはPC版と同様で凶悪この上ないのだが、
ハマリに陥ったとわかりづらい状況になると、一定時間後
「古代インカ帝国の呪いか!?」
とか何とかいって、あっという間にゲームオーバーになり、
セーブデータもハマリになったものは「DEAD-LOCK」の表示がされる。
無駄な労力は多少減ると言うわけだ。

●結局オマケ?

今やるとはっきり言って古臭いゲームであり、
特に金を払ってまでやりたいと思うゲームではないと言うのが正直なところだろう。(個人的には好きなんだが)
なんとなくYsⅡを入れたあと、隙間が開いたので付け足したような感じがしないでもない。
これをやるならYsⅡの完成度をもうちょっと上げて欲しかったかなぁ?

と、言う訳で総評。

単体としては評価対象外。オマケとしては10点

といったところです。D&Dと同点だねぇ。

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