D&Dを斬る!
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<D&Dとは>
横スクロール型アクションゲームで、出てくる敵をなぎ倒して、その面のボスを倒せばクリアという、いわゆるファイナルファイト系のアクションゲームゲーム。
格闘アクション系が多いジャンルであるが、まぁ、格闘ゲームが一対一なのに対し、この系列は一対多数である。
しかしこのD&Dは少し違う。むしろ「ゴールデンアックス」と、いった方が的確かもしれない。
また、選ぶキャラクターによってプレー・スタイルが大きく変わるのが特徴といえよう。(他のゲームは技が多少違ったり、微妙な能力差があるくらい)
また、基本のシステムとして「Dungeons&Dragons」という古典的テーブルトークRPGのルールを使用している。
ストーリーも冒険活劇という感じで、今までの同系列ゲームとは一線を画すものだ。
このシステムで「タワー・オブ・ドゥーム」と「シャドー・オーバー・ミスタラ」の二本がアーケードゲームで発表された。
最大で4人同時プレーが可能な熱いゲームで、結構ファンがいた。(私もその一人)
それを一つのパックとしてSS版で発売したのが今回のターゲット「D&Dコレクション」だ。
 

<実際どうなの?>

しかしながら、出来の方はどうかというと、う~ん、いまいちなのだ。
いくつか原因があるのだが、とにかくアクションゲームとしては余りにもストレス度が高かった。
さらに、ゲームとしてみても浮き上がる無数の欠点。
カプコン作品としては正直最低の出来じゃないだろうかとか考えてしまった。
先に結論から言ってしまえば、
「決して万人に勧められるモノじゃない!」
と、なる。では、欠点を・・・・・

まず、バランスが悪い。
もともとファイナルファイト系のゲームは決してバランスが良いとは言えないものが殆どだった。
が、このゲームのバランスははっきり言ってかなり悪い出来である。
「極めればノーコンティニュークリアが可能であり、自分の実力に合せて難易度を選べるようになっている。」
という作りなら納得できるがこのゲームは違う。基本的にコンティニューを前提とした造り、
且つ、鬼畜生な難易度で、最低レベルでやってもかなりの苦戦を強いられる。
そのくせ、コンティニューは無制限なため、、全く緊張感が無くなってしまう。

また、本来4人同時プレーを前提にしていたゲームだが、SS版では二人までしかできない。
それは良い。が、バランスの調整が全く為されてない上、難易度設定が意味を成さないというのははっきり言って怠慢としか感じられない。
この、決定的なまでのバランスの悪さがゲーム全体を通して感じるストレスを非常に高くしている。

次にD&Dを生かしきれてない。
D&DはTRPGの元祖ともいえる作品。つまり、現在のRPGのルーツともいえるものである。
そして、そのルールの元で、様々な冒険が生み出されてきた。戦闘だけじゃない、モンスターの殺戮だけじゃない冒険をです。
が、しかしである。このゲームは結局戦闘がメイン。私はD&Dは戦闘だけじゃつまらないゲームだと思っているのだが・・・
基本的に一本道、探索らしき物は隠し部屋探しくらい。これじゃ何がD&Dか判らない。

まだ、「ドゥーム」の方は良かったが、「ミスタラ」の方はストーリも強引、バランスは極悪、操作性以外は余り誉められたものではない。
以上はアーケードでもある程度指摘されてた事柄に端を発しているものが殆どだが・・・・・・

4MB-RAMのぱわーが
全然感じられません。(T_T)

これは由々しき問題ですよカプコンさん。(爆)
ヴァンパイア・ハンターで見せたテクニックは何だったんでしょう??
「ミスタラ」でも効率よくすればもっとロード時間を短く出来たんじゃないでしょうか?
天地を喰らうではあれだけ軽快なゲーム性を実現してたのに。
4MB-RAMを使ってあの程度なんですか?
いや、それより「ドゥーム」もセットで売るなら4MB-RAM対応にして、もっと完成度を高めようとはしなかったんですか?
失礼ですが、
SSがそろそろ終わりだからって、
テキトーにとりあえず作りましたって
感じがします、つーか、それって怠慢!
他のメーカーならともかく、カプコンならばと期待していただけにがっかりです。
いま、ある程度安心して買えるメーカーの大好きな作品ゆえに、残念です。
しっかり作れば必ず良いものになるという期待があるがゆえに、
「かぷこん、10て~ん!!!(爆)」
が、最終評価です。

p.s.
個人的に「ドゥーム」の方が好きだな、D&Dらしさや、バランス、ストーリー、トリックの面白さがあるから。
いえ、個人的な感想です。