アリスの意識が暗闇から戻ってくる。  まぶたを開いてもアリスの目の前に広がるのは現実感のない光景。まだ夢を見ているのか、それともこれが現実なのかアリスの思考は止まったままだった。  身体を動かそうとして軽い痒みのような痛みを感じる。その全身に走る痛みに、コレが現実であることをアリスに思い知らせる。 「何よ、これ?」  アリスは半ば呆然と呟きながら自分の全身を見渡す。むしろそれしかできない。  アリスは椅子に座ったまま目を覚ましていた。その身体を覆っているものはなにもない。ただアリスの身体を縛り付けている縄を除いては。  その縄を外そうとアリスは腕を動かそうとする。が両手を後ろ手に拘束されているので、アリスが得るものは、縄の締め付けと無理な体勢を取ったことによる痛みだけだった。  アリスの腕は背中で縛られ、しかも椅子の背もたれに繋がれているようで動かすことができない。しかも指先は細い紐の様なもので縛られ、血流が止まるほどではないが自由に動かすことはできない。  そして自分の胸を見て、アリスは顔を赤らめる。人並み以上と自負している胸を強調するように縄で乳房を縛られている。  下半身は余り縛られておらず秘所の周りは何も縛られていないことに少し安心する。秘所付近を縛られ、縄で秘所を常時擦られることを想像してしまい、頭を振ってその想像を追い払う。  足は足首のあたりで椅子の足に結び付けられている。ぎりぎりつま先が床の届くようになっている。だが今座っている椅子はかなり重量のある椅子なので、アリスの体躯では椅子を背負って歩くことはできそうになかった。結局のところ物理的にはどうすることもできなそうだった。  アリスは人形遣いとして人形への魔力のリンクを辿ろうとする。それでも魔力のリンクの先から行き場を失った魔力が空に消えていくのを感じるだけだった。人形とは隔絶されている、アリスの下した結論はそれだった。  そこでアリスは始めて気付く。多少の物理的な障壁であれば通過できる魔力のリンクを切断しているこの部屋を。部屋中に書き連ねられた結界・魔方陣の数々。これだけの結界があればアリスの魔力のリンクどころか、あのスキマ妖怪すらこの部屋に忍び入ることは難しいであろう。そして厳しい石造りの部屋。  石造りの部屋が絡んで、ここまでの結界を作れるような人物をアリスは他に思いつくことはできなかった。 「パチュリーいるんでしょ! どういうことよ、説明しなさい!」  石壁にアリスの声が反響する。壁がアリスの声を吸収していくが、一つの魔方陣がアリスの声に反応するかのように鈍色に光った。それを見てまるでその魔方陣がパチュリー本人であるかのように、アリスはその魔方陣を睨みつける。 「アリス、よく眠れた?」  暫くの間を置いた後、その魔方陣から聞こえてきた声はまさにアリスの想像通り、パチュリーの声だった。 「ええ、お蔭様で。良い夢見れたわ。寝起きは最悪だけど」 「それは残念ね。私としてもお客様をベッドで寝かせないのは心苦しかったのだけれど」 「それにしては嬉しそうな声ね」 「ええ、嬉しいわ。アリスのそんな姿が見れるなんて」  パチュリーの言葉からアリスはその魔方陣が声だけでなく、この光景も映しているであろうことを察する。ただし映像は一方通行のようだったが。 「ねえ、今だったら悪い冗談で済むわ。さっさとこれをどうにかしてくれないかしら」  そう言ってアリスは身体が痛むのも構わずに、体を揺らしてパチュリーに自分の現状を見せ付ける。 「そんなに素敵な装束あまりないわよ。とても似合ってるのに」 「そんなこと良いから。そもそも何の目的なのよ」 「アリスの真似よ」 「私の?」 「そうよ、アリス、いつも人形に綺麗な服を着せているでしょう。私もそれを見て真似したくなったの。アリス、とっても綺麗よ。だからアリスに薬を飲んでもらったのよ。その後の着せ付けがまた大変だったの。予め参考になる本を十冊ほど集めて置いたんだけれど、実際その『服』を着せるのは初めてだったから。でも安心して、アリスには傷つけないように注意してやったから。でも気をつけてね、動けば動くほど締め付けられる結び方らしいわよ」 「……パチュリー……」  アリスはどう反応してよいか分からなかった。自分で外すのはおそらく無理であろうことは縄から伝わってくる微弱な魔力から感じ取っていた。おそらく強化の魔法が掛かっているのか、縄そのものが魔法が主成分なんだろう、そしてこの部屋の中では、結界を理解している術者であるパチュリー以外は十全なチカラを発揮することはできないであろうことも。そうなると後はパチュリーの温情に縋るか、パチュリーの隙を見て何かの行動を起こすしかない、そうアリスは結論付けた。 「ねえ、パチュリー、今どこにいるの?」 「いつもの机よ、そしていつもの水晶球に映っているのが貴女。貴女とは扉二枚隔たっているわね」 「じゃ、その扉二枚挟んでこのままずっと座ってれば良いのかしら」 「まぁ、もしかして直接見て欲しいの? 実は露出狂なのかしら、アリスってば」 「どうせ縛るときに散々見たんでしょう」 「勿論よ。本当に隅々までね。アリスのあそこ、色素の沈着もなくて綺麗だったわよ」  パチュリーの直接的な表現に流石にアリスも顔を赤らめる。それでもアリスはこの状況をどうにかするために言葉を続ける。 「ねえ、どうすれば放してくれるのかしら」  アリスは真っ直ぐ切り込んだ。今の自分にできることはほとんどないが、搦め手から回る様な材料があるわけでもない。 「そうねぇ、あぁ、小悪魔が来たわ。さすがに貴女も小悪魔にまで見られたくはないでしょう」 「当然よ」 「あら、露出狂だと思っていたのに違うね。まぁ、いいわ、直接話しましょう」  パチュリーの台詞が終わるのと同時に魔方陣も輝きを失った。ともかくパチュリーが直接来る。これで状況打破の可能性が高まった、そうアリスは判断した。  アリスが部屋を見渡していると、石壁の魔方陣の一つが像を歪ませ、そこから直接パチュリーが姿を現した。他に扉が一つ見えるがそれはフェイクの可能性が高まった。そしてパチュリーの入ってきた魔方陣も術の発動なしでアリスが抜け出せるのか、それとも無理なのか判断はできないが、アリスはとりあえず頭に入れておくことにする。  現れたパチュリーと言えばいつものパチュリーと余りにも変わっておらず、アリスは拍子抜けした。ゆったりしたローブにあまり表情を見せない顔、そして片手に魔術書。  だがあまりにもいつも通りで、アリスはパチュリーの心理状態を推し量ることはできなかった。  パチュリーは無言でアリスの姿を見下ろす。アリスをそんなパチュリーを睨みつける。  パチュリーは空いている手をアリスの身体に延ばした。アリスは身構えようとするが結局何もできることはない。パチュリーの指がアリスの肩に食い込んでいる縄に掛かって、縄を少しずらした。 「アリスの肌、赤くなってるわ」 「そうでしょうね」 「綺麗ね、こんなになってもアリスの肌」  そう言いつつ、パチュリーは縄で赤くはれ上がった跡を指でなぞる。アリスは敏感になった肌への刺激で思わず声を漏らしてしまう。  パチュリーはそんなアリスを見て指先をアリスから離して、何も言わずにアリスの周りを一周し始める。アリスの身体を隅々まで観察するように眺めていく。アリスは背筋を延ばして平静を装う。  パチュリーがアリスの正面に戻ってきた。 「どう、満足した?」  パチュリーに、もうこれで良いでしょう、という感じで確認を取る。 「ええ、満足よ」 「じゃ、外して……」 「第一段階はね」  パチュリーの言葉にアリスの言葉が遮られる。そして第一段階という言葉にアリスの脳内は不安で塗りつぶされる。第二段階が何を指すのかパチュリーは説明しようとしない。ただアリスを見つめ続けている。  そんな沈黙にアリスは耐えられなくなる。 「ねぇ、第二段階は何かしら? こんどは逆周り?」 「アリスはなんだと思うの?」  質問を質問で返されたアリスは口篭る。ここで変な事を言ったら、それを実行させられるかもしれない。そんな恐怖がアリスの口を重くする。 「そうね、パチュリーのために、朝食の準備かしら」  アリスは冗談めかしてそんなことを言う。  そしてパチュリーをそれを聞いてアリスの顎を掴んで言い放つ。 「そんなわけあると思う?」 「ないわね」  パチュリーに気押されそうになりながらもアリスは流した。  これは逆効果だったかもしれないと思いながらアリスは次の言葉を探す。だがアリスがその次の言葉を捜し終わる前にパチュリーが口を開いた。 「じゃ、第二段階に移りましょうか」  パチュリーのその言葉は、アリスの心臓が跳ね上げさせた。  アリスはパチュリーの言葉を待つ。  パチュリーももったいぶるようになかなか言い出さない。  そしてパチュリーの口から出た言葉はそれだった。 「オナニーして」  アリスの想像の中でも最悪のもののうちの一つだった。状況が状況だけに性的なものが来るのは覚悟していたが、パチュリーに何かをされるのと、自分からするのでは重みがまったく違う。アリスは泣きたくなってきた。だが、最悪ではあるが、最善のものの一つでもあるとアリスは考えた。 「え、えーとね……」  アリスはできるだけ、もったいぶった言い回しにする。 「何、しないの?」 「したら解放してくれる?」 「考えるわ」  この答えはアリスの想定内、問題は次だ。 「じゃ、その、せめて、手の縄だけでも外してくれる? さすがに手も使わず、想像だけで、その……自慰は無理だわ」  せめて片手だけでも自由になれば。  そんなアリスの思いも次の瞬間に打ち砕かれた。 「必要ないわ」 「えっ、じゃ、どうやって……?」  アリスは戸惑いながらもパチュリーに尋ねる。 「そうね、想像だけなんて私だって無理だもの。だから特別に手伝ってあげるわ」 「て、手伝うって、それじゃ……その、じ、自慰にならないじゃない」 「何を想像してるの。いいこと、今からアリスは無機物に欲情するのよ」  そう言い終わるとパチュリーは呪文を唱える。  アリスが最初に異変を感じたのは太腿だった。普通の椅子だと思っていたものが小刻みに揺れ始めている。 「えっ、あっ、何っ?」  アリスが戸惑っている間にも、パチュリーは呪文を唱え続ける。  それは唐突だった。椅子の座面が歪み始め、ほぼ平面だったものがアリスの臀部の下でまるで両側から押しつぶされた粘土の様に徐々に中央が盛り上がり始めた。  アリスは腰を何とか浮かせてその変化する物体、椅子と呼ばれたものから身体を引き剥がそうとするが、背もたれはほとんど変形していないためあまり意味がなかった。  だがそんなアリスを気にするようでもなくパチュリーは呪文を続け、そして唱え終えた。 「こ、これって……」  アリスは絶句する。  アリスの座っていた椅子だったもの、それは今ではいわゆる三角木馬と呼ばれるものになっていた。 「どう、アリス気にいって貰えた? 別に拷問するわけじゃないから、鋭角過ぎないようにしてるし、足もちゃんと床に届くようにしてあるわ」  額に汗を流しながらも爽やかな笑顔でパチュリーが聞いてきた。 「……、ええ、とても気に入ったわ」  否定して、実物の三角木馬にされても困るのでアリスはそう答えるしかなかった。 「そう、気に入ってもらえて嬉しいわ」  そういうと、パチュリーは指を振り、空中に抵抗を作ると空中に腰掛けた。 「じゃ、特等席から見せてもらうわ。アリスのオナニーシーン良く見えるわ」  パチュリーの座った位置は手を伸ばせば届くような位置。そこからパチュリーにオナニーを見られる、それを想像すると逃げ出したくなるが、そのためにはとにかくオナニーをして自由になるしかない。パチュリーは解放すると明言はしていないが、何もしなくても状況が好転することはなさそうであった。魔理沙が偶然尋ねてきて、という展開も想像したが、この部屋が外部から常時接続されている可能性は低そうだった。  パチュリーに従うしかないと分かっていてもさすがにその決心がつかないアリスにパチュリーは更に追い討ちをかける。 「そうそう言い忘れるところだったわ。アリス、始める前に、宣言してからしてね。椅子でオナニーするって」 「なっ」  パチュリーの要求にアリスは息を飲んだ。まだひっそりとオナニーをするならできたかもしれない。だがパチュリーの要求は、明らかにアリスの羞恥心を刺激するのを愉しんでいた。拒否したところで何の益もないし、こんなことで舌を噛んで自決するなんて虚し過ぎる。  結局のところ、アリスはパチュリーに従うしかなかった。  しばらく躊躇していたアリスだったが、パチュリーの視線を目をつむって一旦遮りそして決心した。 「あ、あの……私、今から、じ、じぃする……」  蚊の鳴くような声でアリスは声を絞り出したが、パチュリーの口からは駄目出しが出た。 「駄目よ、自慰なんて。オ・ナ・ニ・イって言ってるでしょ。それにアリス、貴女は今から椅子でオナニーするのよ。ちゃんと正確に言わないと」 「うっ、は、はい……」 「……」 「その、オナニーするわ、あ、椅子を使ってオナニーする……」 「まだね」 「ま、まだなの……?」 「良い事、アリス、貴女は単に椅子でオナニーするんじゃないの、椅子に欲情してオナニーするのよ。それにものには言い方ってものがあるのよ。魔女なら言葉の選択に気をつけなさい。さぁ、魔女としてのアドバイスはこのくらいよ。後は自分で考えなさい」  パチュリーの指摘にアリスは追い詰められる。多分半端な台詞ではパチュリーは何度でも却下するだろう。もう何度も言いたくない、一回で終わらせるしかないとアリスは思った。  アリスは思いついた文を舌に乗せてパチュリーに宣言しようする。 「私、アリスは……」 「声が小さいわ」 「わ、私、アリスは……椅子に欲情する変態です。今から椅子でオナニーするので見てください」  そう言い切ってアリスは腰を落とす。 「んっ」  その三角木馬は肌に傷が付かない程度の波打つような形状でできていて、腰を下ろしただけでアリスの秘所に刺激を与えてきた。  そして一方パチュリーは拍手でアリスの宣言を讃えていた。 「変態だなんてそんな宣言までしてくれるなんて、さすが椅子でオナニーするアリスね。いいわ、許可するわ、好きなだけ椅子と交わっていいわよ。邪魔しないわ、思う存分想いを遂げなさいな」  そんなパチュリーの台詞にアリスは涙をこぼしそうになるが、一度泣いてしまったら駄目になってしまう、と分かっていたので、涙を堪えてゆっくりと腰を動かし始める。  そんなアリスをパチュリーは興味深げに足を組んで見つめている。  始めは恐る恐る腰を動かしていたアリスだったが、三角木馬の流線型はアリスのために作られたような形状をしていて、アリスが押し付けると適度な抵抗を持って刺激を与えてきた。  アリスの腰が十往復もするころにはアリスの口から快い吐息が漏れるようになっていた。 「アリス、そうかしら、アリスのために作った、ソレは」 「こ、答えないと駄目かしら……」 「任せるわ」 「じゃ、そのまま見ていることね」 「あら、まだそんなことが言えるなんて。それじゃ、更にじっくり見させてもらうわ」  そう言うとパチュリーの腰掛けている空中の抵抗がゆっくりと動き始めて、パチュリーの吐息がアリスで感じられるくらいまで近づいてきた。 「ここなら見るだけじゃなくて、音もはっきりと聞けるわ。それにアリスの息遣いも分かるわ。さぁ、アリス、続けて頂戴、私にアリスのオナニー見せて頂戴」 「……」  アリスはそんなパチュリーの言葉を無視して、腰を降り始める。  アリスが腰を動かし、パチュリーはそれを息が届くような距離で見ている。しばらく経つとパチュリーが何かを発見した。 「あら、アリス。三角木馬が塗れて来たわね」 「んっ、そ、そう……」 「どうしてかしらね、誰かお茶でもこぼしたのかしら、でもこぼれる様なものなんてないのだけれど」 「ふ、不思議ね……」  徐々にアリスの腰の動きが滑らかになってくる。アリスの自身から分泌された愛液が三角木馬に付着して、余計な摩擦がなくなってくる。 「不思議と言えば、もう一つ不思議なことがあるのよね。椅子にそんなに欲情しちゃうだなんて」 「んっ、な、何のことかしらね」 「そうね、何のことかしら。私の目の前に、椅子で気持ちよさそうにしている人がいるみたいだけれど」  アリスにも分かっていた、自分の今の表情が緩んでいるであろうことは。当初思っていたよりこの三角木馬は自分に合っていた。本当に職人の手でアリス用に作られたかのように、アリスの性感帯を刺激してくる。自分で慰めたこともある、それでもこんな刺激はなかった。縛り付けられたままなので、大きく身体を動かすことができず、もどかしい動きしかできないが、それでも十分アリスの中で快感が膨らんできていた。 「んっ、だ、誰の事……んっ」 「アリス……、そんなにいいのね、この椅子が」 「そ、そんなわけ、ないに決まってるじゃない」 「アリス、本当に気持ちよさそう」  パチュリーの表情にも変化が見えてくる。当然といえば当然かもしれない。こんな目の前で他人のオナニーを眺めていて、全く平静でいられたらその方が異常ともいえる。 「んっ、ここっ、んっ」  アリスはもっとも自分に合う場所を見つけたようでそこを重点的に使って腰を動かす。その度に、溢れる様に三角木馬が濡れていく。 「ア、アリス……」  そんなアリスを見ていて、パチュリーが太腿を動かし始める。だが、アリスはそれを見ている余裕はなくなり始めていた。 「んっ、き、気持ちいい、椅子……気持ちいい……」  アリスは無意識のうちにそんな言葉を漏らしてしまう。それに気付いて、腰を一瞬止めてしまうが、また動かし始める。 「アリス、本当に気持ちよさそう……」  パチュリーはパチュリーで所在なさそうに手を動かす。手を使ってアリスと同じ事をすれば同じ快楽に浸れるのは分かっていたが、それをする決断が付かない様子だった。  そしてその決断をさせたのはアリスの意図しない一言だった。 「パ、パチュリー、気持ちいい……」  それはパチュリーの名前を呼んで、アリスが自分の状態を口に出しただけだった。だがパチュリーにとってはそれは自分のこととしか思えなかった。 「アリス……そんな顔されたら、私も我慢できない……」  パチュリーの手がローブの裾を潜ってパチュリーの下着に掛かる。パチュリーが下着を脱ぐと既に湿っていて、パチュリーの状態を現していた。 「アリス……私も一緒に……」 「うん、パチュリー、一緒に……」  アリスに逆に見つめられながら、パチュリーは自分の指をアリスの蜜壺と呼ぶに相応しくなった場所に伸ばす。 「ひゃ、パ、パチュ……リー」 「アリスの愛液……」  パチュリーはアリスの愛液を自分の指にたっぷりと塗りつける。 「や、パチュリー、そんなに付けないで…」 「ねぇ、アリス、私のオナニー見て。私もアリスのオナニー見るから」  そう言うとパチュリーはローブをめくり上げ下半身を露出する。 「アリスがそんなえっちな顔するから私も我慢できなくなったのよ、アリスの所為なんだから」  パチュリーの指は秘唇ではなく、もう少し後ろの窄まりに向かう。 「んっ、パ、パチュリーどうするの?」 「ア、アリス……私のオナニー見て……」  パチュリーの菊座にパチュリーの人差し指と中指が当てられて、ゆっくりと押し開いていく。 「あぁ、パチュリーのお尻……指があんなに入っていく……」 「んっ、アリスの愛液で塗れてるから」  パチュリーの二本の指は既に第一関節まで肛門に飲み込まれていた。 「ふぁ、お尻にアリスの愛液入ってくる」  パチュリーの指は飲み込まれるように、花開いた蕾に吸い込まれていく。パチュリーの肛門は抵抗なくパチュリーの指二本を根元まで飲み込んでしまった。 「パ、パチュリーのお尻、そんなにえっちだなんて、や、そんなの見せられたら私我慢できなくなる」 「私ももう我慢できないの、アリスのオナニー気持ちよさそうなの。そんな見せ付けるなんて」  アリスは動かせるだけ腰を動かして快感を貪り、パチュリーは菊門をかき混ぜながらアリスのオナニーを見つめ続ける。 「アリスのあそこ、えっちな音するの、駄目よ、そんな音立てたら、私おかしくなっちゃう」 「パチュリーこそ、そんなお尻ぱっくり開いて、そんなの見せないで」  二人はお互いの姿を見て、自らを慰める動きを強くしていく。 「駄目、駄目、この椅子、気持ちいいっ」 「お尻いいのっ、アリスに見られてると、駄目、指止まらないのっ」 「パチュリー、パチュリー、駄目、そんな見せられたら私もう我慢できないのっ」 「私も、もう駄目よっ、もう駄目っ」  二人ともだんだんと呂律が回らなくなってくる。 「やぁ、椅子でいっちゃう」 「お尻でオナニーいいのっ、もう我慢できないのっ、アリス見て、お尻オナニーでいっちゃう私を見て」 「私のも見て、椅子でいっちゃう私を見てっ」  二人が達するのはほぼ同時だった。アリスはクリトリスが椅子の突起に当たった瞬間、パチュリーは快感で指が肛門から抜けた瞬間だった。  二人はお互いの絶頂の瞬間を見ながら、痺れるような快感に体を震わせていった。  パチュリーは空中に浮いたまま身体を横にして震わせていた。  一方のアリスは、快感の波が過ぎ去ると、背もたれに倒れこんだ。  その瞬間だった。アリスの中で全てが元に戻った。  昨晩の記憶が戻った。どうしてこんな状況になったのかを。  そもそも既に二人は半年ほど前から恋人であった、世間一般でそう呼ばれるかどうかはともかく、二人は愛し合っていた。昨晩もそうして二人で愛し合っていた。  そして昨晩はアリスには準備した小道具があった。  それは野暮用で永遠亭の雑事をこなした時に、永琳から報酬のついでにもらった永琳の薬の失敗作だった。本来の用途は別の薬だったらしいが、副作用が強烈すぎた。その薬の副作用は、記憶を適度に撒き戻すというものであった。 「ねぇ、パチュリー、思い出したわ。この縄もう解いてもらえる?」 「あぁ、そう、全部思い出したのね」  達したばかりでまだ身体がだるいであろうパチュリーが横になったまま指を鳴らすと、今までアリスを拘束していた縄が解け空に消えていく。  後に残ったのはアリスの身体に残った赤い跡だけだった。 「ありがと」  そういってアリスはパチュリーの元に近づいていく。それでもパチュリーはだるいのか視線だけでアリスを追いかける。そのアリスが口を開く。 「でも……昨日私が言ったこと守ってくれなかったわね」  アリスの「言った事」それは、いつも攻めに回っているアリスの記憶を戻して、立場を逆転させてみる、ということだった。パチュリーはあくまで攻めに徹して、アリスを追い込み続ける、そうアリスはパチュリーに頼んで、永琳の薬を呷った。  そして結果は、パチュリーも我慢できなくなって、一緒に達した、という半端な結果だった。 「折角、魔方陣で光景を保持して、後で楽しむ予定だったのにね」  アリスがパチュリーに覆いかぶさる。 「あ、あぁ、ごめんなさい……」 「パチュリー、お仕置きね……」  アリスが指を鳴らすと手の中に小瓶が出現する。記憶を戻したアリスにはこの部屋の結界も魔方陣も既に見知った術式だった。 「え、その薬……」 「そう、パチュリーも一回体験して見るといいわ」  そう言ってアリスはパチュリーにその薬を無理矢理飲ませた。 「な、ア、アリス許して……」  遠のく意識の中でパチュリーはアリスに謝るが、アリスはそれを受け流す。 「おやすみパチュリー、また後でね」  その時の表情をパチュリーは後ほどこう語った。魔女だった、と。  パチュリーが目を覚ますと、全裸で後ろ手に両手を縛られていた。 「な、何がっ」 「あら、お目覚め?」  そこには椅子に座ってパチュリーを見下ろしているアリスの姿があった。アリスは服を着込んでいるが、腕には縄の跡が残っている。だがパチュリーにはそれに気付く余裕はなかった。 「これはどういうことよっ、説明しなさい」 「その台詞は私が貴女に言いたいわ」 「何、わけのわからないことを言ってるのよ」  パチュリーは身体を起こして、アリスを睨みつける。  薬の効果で一年前の記憶に戻っているパチュリーにとって、アリスはまだ仲の良い友人でしかない。  そしてその友人の前で縛られて全裸の自分、これはパチュリーの中では異常事態だった。  アリスはまだ痣の残っている腕をパチュリーに見せ付けながら口を開いた。 「この痣のお礼よ。人形遣いの命の腕にこんな痣つけてくれちゃって」 「は、何を言ってるの、何かの勘違いよ。私貴女にそんな事をした記憶はないわ」 「そうだったかしら?」 「そうに決まってるわ。だからこの縛ってるのを外して。何かこの部屋だと魔法がほとんどキャンセルされるみたいなの」 「関係ないわ」 「えっ、な、何を……」  アリスはパチュリーに覆いかぶさり耳元で囁く。 「関係ないって言ったの、私は貴女、パチュリーにお仕置きしたいだけ。分かった」 「お、おかしいわ、貴女」 「大丈夫よ、この痣の事を覚えていないパチュリーがおかしいのよ」 「や、何言ってるの、さっぱり分からないわ。勘違いよ、人違いよ」 「いいじゃない、ねぇ、分かってるんでしょ、こんな状況だったら、自分が何をされるのかくらい。折角なら愉しんだほうが得よ」 「楽しめるわけないじゃない」 「大丈夫、絶対楽しいわ。あ、そうそう先に言っておくけど、舌噛んだりとかしても無駄よ、治癒魔法は既にセット済みだから、無駄に痛い思いするだけだからね」  アリスはさっき自分が舌を噛むことを考えたことを思い出して先手を打っておく。実際はセットはしていないが、今のパチュリーはほぼ全ての魔法が封じられているため、そのことに気付くことはないだろうと判断した。そうでなくとも、基本的な治癒魔法なら即時に発動できる自信もあった。  パチュリーはアリスを憎しみをこめた目で見つめている。 「貴女なんかを友達だなんて思ってた私が馬鹿だったわ」 「そんなことないわ、私もパチュリー大好きだから。嘘じゃないわ。むしろ愛していると言ってもいいくらい」 「愛してるのにこんなことするの?」 「愛しているからよ」  パチュリーはアリスとの会話を諦めた様子で、身体を縮みこませている。  あぁ、こんなパチュリーもいいわ、とアリスはそんな感慨に耽っていた。パチュリーはアリスには受身に回ることが多く、アリスの言ったことをなんでもしてくれる。でもアリスは偶には違う状況を作り出してみたかった。それがこの二回の茶番である。 「下手に暴れると痛い思いをするだけだからね」  アリスはパチュリーのうなじにキスをする。アリスがパチュリーと恋人になりたいと思ったのは、パチュリーが本を読んでるのを後ろから見て、その白いうなじが目に入ったときだった。  だがそのキスにパチュリーは身体を更に硬くする。そんなパチュリーの姿を見て、アリスは身体を震わせる。自分を信頼しきっているパチュリーとは違うパチュリーの姿にアリスの胸が高鳴る。 「パチュリー、念のためなんだけど、上海と蓬莱を自立モードにしておくから、私に危害が加えられたら犬死よ。今の貴女では上海と蓬莱、一体にも敵わないんだから」  保険には保険を加えるアリス。こうしてパチュリーの逃げ場をなくしていく。 「大丈夫、終わったら解放するわ」 「それを信じろというの?」 「そうね。信じてもらうしかないわ。まぁ、信じても信じなくても結果は一緒なんだけどね」 「じゃ、信じないわ」 「そう、それでもいいわよ」  アリスはそう言いながらパチュリーの髪にキスをする。 「後で髪を切りたくなってきたわ」 「勿体無いわね。こんなに綺麗なのに。でも、足を切り落とすとか言わないでね」  そう言いながらアリスはパチュリーの太腿に指を滑らせる。 「保証できないわ」 「残念ね」  そう言いながらアリスはパチュリーをうつぶせにさせる。 「何する気?」 「分かってるんでしょ」 「……」  腕を縛られたままなので、パチュリーはアリスにまともな抵抗もできない。足で蹴ろうとすると、それを見計らったようにアリスの手をパチュリーの足を押さえつける。  結局パチュリーはお尻を突き出した体勢でうつぶせにさせられてしまう。 「パチュリー、いい眺めよ、これが桃源郷ってヤツかしら」 「アリス、趣味が腐ってるわよ」 「辛辣な感想ありがと」  アリスの表現はともかく、アリスの目の前にはパチュリーの秘所と菊座が完全に晒されている。  パチュリーの表情を盗み見ると、パチュリーは取らされている体勢への羞恥心からか顔を赤らめている。  そんなパチュリーを愛おし気に見ながら、アリスは宣言する。 「パチュリー良いわね」 「良くないわ」  パチュリーの言葉を無視して、アリスはパチュリーのお尻にキスをする。 「ひゃっ、な、なんでそっち」 「え、パチュリーが好きだから。お尻好きでしょう」 「何、でたらめ言ってるのよっ」 「でたらめじゃないわ」  アリスはそう言って、舌を窄めて、パチュリーの菊門に捻じり込ませる。 「ひゃ、ア、アリスの舌、は、入ってくる。や、やめて……」  アリスは「嫌だ」というように首を振って拒否をする。パチュリーの菊門に舌を挿入したまま。 「ひゃ、う、動かないで、止めて、もう止めてよ……」  パチュリーは涙をこぼし始める。  アリスはここで止めたら、パチュリーのためにならないと思い、敢えて続行する。 「あぁ、やぁ、動いてる、アリスの……やぁ、お尻は止めて」  アリスはパチュリーの哀願を無視して、パチュリーのお尻への愛撫を続ける。  アリスが舌が攣りそうになったので舌をパチュリーの菊門から抜いた頃には、パチュリーの涙は既に枯れていた。むしろ抜いた瞬間にパチュリーの口からは甘い吐息が漏れたのをアリスは聞き逃さなかった。 「どう、お尻気持ちよかった?」 「そんなわけないでしょう」  パチュリーの言葉から、アリスは言葉とは裏腹にパチュリーが感じ始めていたことを嗅ぎ取っていた。  パチュリーは実はまだ処女のままである。タイミングを失っているだけでもあるが。肉体関係を結んで何回目か、パチュリーに前は怖いから、自分でするときも後ろでしかやったことがない、と告白されたときの衝撃は零距離マスタースパーク級だった。思わずそのまま襲い掛かって、パチュリーの後ろを堪能してしまったほどだった。  結局そのままパチュリーとするときは挿入するときでも後ろのみとなっていた。二人ともそのことに不満は特にもっていなかった、魔女であるし。  だが今のパチュリーは後ろでオナニーをしたことはあっても、それをアリスには伝えていない記憶しかない。そもそもただの友人時代の記憶しか持っていない。そんな状況では、肛門を舐められて気持ちよかったなどと言える筈がなかった。 「でもその割にはあれよね。普通こんなにお尻に自然に入ることはないんじゃない」  アリスがそう言うとパチュリーは顔を真っ赤にする。ここ半年でパチュリーのアナルはアリスによって、膣以上の性器にされてきていた。ただその記憶のないパチュリーには日ごろのオナニーの成果を指摘されたと思うしかなかった。 「た、体質よ、きっと」 「あぁ、そうね。つまりパチュリーはお尻で感じる変態ってことね」 「な、何をっ」  パチュリーは反論しようとするが、アリスの人差し指がそれを押さえつける。ただし普通に押さえつけるのではなく、パチュリーの体内から押さえつけた。 「ほら、私の指、こんな自然に飲み込まれていくわ」  アリスの人差し指がアリスの肛門の中に入っていく。 「あ、あぁ……」  それにパチュリーは思わず湿った声を上げてしまう。 「これなら指二本でも大丈夫かしらね」 「む、無理……」 「大丈夫、私に任せなさい」 「任せられるわけ……んっ……」 「ほら、パチュリーのお尻、私の指、二本目もこんなに簡単に飲み込んでいくわよ。やっぱりパチュリーったら」 「ち、違うのっ」 「まだ何も言ってないわよ」  アリスは楽しそうにパチュリーの直腸をかき混ぜる。 「パチュリーのお尻って、最初は抵抗あるけど入れちゃうと入れた後はいい感じに動けるわね。これがパチュリーの腸壁……」 「や、アリス、謝るから、謝るからもう止めて」  そんなパチュリーを無視して、アリスはパチュリーの肛門を弄り続ける。 「もういいかしらね」 「お、もしかして終わり?」  パチュリーが笑みを浮かべる。 「ええ、終わりよ」  アリスはパチュリーのアナルをかき混ぜていた指を舐めながら言う。 「前戯はね」 「ぜ、んぎ?」  パチュリーはその単語が分からないかのように鸚鵡返しをする。 「楽しみね、パチュリーのお尻、指入れるだけでこんなに気持ちいいんだもの」 「あ、あぁ……」 「これ、入れたらもっと気持ちいいでしょうね」 「や、止めて……」  アリスが呪文を唱えるとスカートが盛り上がる。 「我慢するの大変だったのよ。もうずっと我慢してたのよ、コレを出して、早くパチュリーのお尻に入れたくてしかたなかったのよ。全部パチュリーのお尻のせいなんだからね」  アリスがスカートをめくると、そこにはアリスの下着から飛び出るように、男性器が顔を出していた。 「ほら、パチュリー、今から私のおちんちんでパチュリーのお尻気持ちよくしてあげる。だから逃げちゃ駄目よ」 「や、やぁ、止めて、もう止めて……」 「そんなえっちなお尻見せられて止まれるわけないでしょう」 「口でも手でもしてあげる、だから止めて、お願い……」 「パチュリーのお願いなら仕方ないわね、お尻の次は口でその次は手ね。忙しいわ」 「そんなこと言ってない……」 「ほら、捕まえたわよ、パチュリー」 「アリス、許して……」 「駄目よ、もうここまで来て我慢できるわけないじゃない」  そう言ってアリスは肉茎をパチュリーのアナルに押し当てた。 「や、やめ……、い、ひ、は、入って、くる……」 「パ、パチュリー、力抜いて、裂けちゃうわよ」 「む、無理……」 「仕方ないわね」  アリスは諦めるかのように肉茎を離してしまう。 「アリス、もう終わりにしましょう? ね」  そんなパチュリーの台詞を聞いているのかいないのか、アリスは呪文を唱え始める。  アリスは呪文を唱えると、剛直と呼ぶに相応しかった肉茎が徐々に小さくなっていった。 パチュリーはそれを見てアリスが諦めたのかと思ったが、アリスは諦めてはいなかった。 「このくらいのサイズなら大丈夫でしょ」 「まだ、するの?」 「当然、ほら力抜いて……」  諦めたような表情のパチュリーに、アリスは人差し指程度に小さくなった肉茎を押し当てる。そして一気に貫いた。 「は、ぎっ、んっ」 「あぁ、パチュリーの中、温かいわ」 「ア、アリスの……入っちゃった……」 「うん、パチュリーのお尻の中にね。パチュリーのお尻の中温かいわ。それにパチュリーのお尻、私のおちんちんを締め付けて、動いてないのにもう気持ちいいわ」 「や、アリス、私……初めてなのにこんなのってない……」 「でも初めてなのにこんなにすんなり受け入れるなんて、パチュリーのお尻ってえっちなのね」 「そんなこと言わないで。おかしいの、こんなのおかしいの」 「大丈夫よ、パチュリー。あなたも魔女なんだし、これくらい普通よ」 「そ、そうかしら……」 「そうよ、だから魔女らしくもっとお尻で気持ちよくなって」  まだ初めてだと思い込んでいるパチュリーを堕落させるように、アリスはパチュリーに囁き続ける。 「それにパチュリーのお尻、とっても気持ちいいわよ。少し動かしただけで、私のおちんちんおかしくなっちゃいそう」 「んっ、でも初めてなのに、こんなのおかしいわ」 「じゃ、そんなに前に入れて欲しいの?」  その質問にパチュリーは体を震わせる。本当の初めてのときも、前が嫌で後ろを選択したくらいなのだから、今回の答えも変わることはなかった。 「い、いいわ、後ろでいいわ。ア、アリス、私のお尻でいかせてあげるから、早く終わりにしてよね」 「あら、そんなこと言っていいのかしら、本気でやったらパチュリーのお尻壊しちゃうかも」 「だ、大丈夫よ、これくらいの大きさなら」 「残念ね」 「えっ?」  アリスは再び呪文を唱え始める。今度の詠唱の手順は先ほど、肉茎を小さくしたときの逆の手順を踏んでいた。その呪文を聞いてパチュリーの顔に焦りの色が浮かぶ。 「や、だ、だめ、その呪文は……」  パチュリーの台詞が終わらないうちに、アリスの肉茎が大きく脈打つ。 「ひっ」  そして一回脈打つ毎に徐々に、そして確実に最初の大きさに戻っていく。パチュリーのアナルはそれに合わせて強制的に拡げられていく。 「あ、あぁ、ひぃ、お尻拡がっちゃう、や、アリス止めて」 「パチュリーのお尻、どんどん拡がってるの良く見えるわよ。ほらこんなに、私のおちんちん、ちゃんと入るじゃない」 「か、かはぁ、や、アリスの大きい、大きすぎるわよ……私の身体の中、アリスのだけで一杯になっちゃう」 「パチュリーの中、一杯にしてあげるわ。でももう少し太いほうが好みかしら?」  パチュリーは悲鳴のような声を上げる。 「ア、アリス、もう無理、本当に無理。これ以上大くなったら、私壊れちゃう」 「そう残念ねぇ、パチュリーならもう少しいけると思うんだけど」  実際パチュリーは今のアリスのものより太いものを受け入れたことがある。ただその時の記憶がないために、パチュリーには今の大きさが限界に感じられていた。そしてアリスも今回はこれくらいで十分だと判断した。 「パチュリーのお尻こんなに拡がって、やっぱり初めてとは思えないわね」 「い、いいから、早く……終わらせて……」 「あぁ、そうね、動くわよ。私も我慢できないし」  苦しそうに言葉を漏らすパチュリーに、アリスは遠慮なく腰を動かす。 「かは、あ、あぁ……」  アリスが肉茎を動かすとパチュリーはそれに合わせて息を吐く。  本当に慣れていなそうなパチュリーの反応にアリスも合わせるようにゆっくりと抽送を繰り返す。  何度か動かすとアリスは少し動きを止めて、パチュリーの反応を伺う。そして大丈夫そうだと判断したら、また動き始める。 「どう、慣れてきたかしら?」 「慣れるわけないでしょう」  パチュリーの返答はそんな返答だったが最初に比べれば大分声にも余裕が出てきていた。肉体的には肛門性交に慣れているのだから、実際に始めればパチュリーの身体が勝手にその味を思い出し始めていた。 「その割には随分と余裕が出てきたじゃない」 「魔女ですもの、これくらい普通よ。んっ、早く終わらせなさいよ」 「そうね、じゃ、早く動かさせてもらうわ」 「えっ、やっ、そ、んっ、そんな、はやすぎっ、ひっ」 「あぁ、ゆっくりもいいけど、早く動かすのもパチュリーのお尻の締め付けいいから気持ちいいわ。パチュリーのお尻、私のおちんちんが抜けそうになっても吸い付くように放してくれないんだもの。やっぱりパチュリーってお尻の才能あるわよ」 「ないわ、そんな才能。んっ、アリス、そんな動かないで、身体に来ちゃう、アリスが動くたびに、私の体内がかき混ぜられちゃうのっ」 「パチュリーのお尻から全部かき混ぜてあげるわ。ほらもっと動いてあげるわ」 「やぁ、壊れちゃう、ひっ、お尻壊れちゃう」 「大丈夫よ、ほらパチュリーのえっちなお尻、腸液出し始めた。パチュリーお尻で感じ始めてるのね」  アリスの言うとおりパチュリーのアナルから腸液が分泌され始め、アリスのペニスの滑りも大分よくなり始めている。 「か、感じてなんかないわ」 「だって、パチュリーの顔、お尻犯されてるのに、えっちな顔してるわ。あぁ、取り繕っても駄目よ。ほら、私のおちんちん、こうやって括れた所までゆっくり抜いてあげると、ほらパチュリーの顔、またえっちな顔に戻ってるじゃない」 「み、見間違えよっ」  パチュリーのアナルから水音が止まらなくなっている。そして二人の秘所からも愛液が止まらなくなっていた。 「アリスの太腿濡れてるわよ。やっぱり感じてるのね。そんなパチュリー見てたら私も我慢できないわよ。パチュリーのお尻気持ちいいんだから」 「や、気持ちよくなんか……」 「ほら、魔女なんだから、お尻で感じても恥ずかしくなんてないのよ」 「で、でも……」 「正直にならないといつまでも終わらせないわよ」  アリスは脅迫に走る。 「正直にならないと、パチュリーのお尻、何回でも犯してあげるわ。十回も連続で犯せばきっとパチュリーのお尻、開いたまま元に戻らなくなるわね。そしたら今度はもっと太くして十回犯してあげるわ。それでも駄目なら……」  アリスの言葉にパチュリーはひるんでしまった。パチュリーの中で大事なものがくじけた。 「い、言うわっ、正直に言うから……」 「いいわ、聞いてあげる。十回、二十回とパチュリーのお尻を犯すのもいいけど、今は聞いてあげるわ」 「き、気持ちいいの……」 「どこが気持ちいいの?」 「お、お尻……」 「どう気持ちいいの?」 「その、アリスのお、おちんちんにされて……」 「そう、私のおちんちんが気持ちいいのね」 「そうよ……」 「じゃ、私に犯されるのと自分でお尻弄ってる時とどっちが気持ちいいの?」  アリスは次々とパチュリーから言葉を引き出していく。 「え? じ、自分でなんかしてない……」 「正直に言うんじゃなかったの?」 「あ、う、言うわ、言えばいいんでしょう。じ、自分でするよりアリスのおちんちんにされる方が気持ちいいの。そ、そんな捻らないで……」 「パチュリーはお尻でオナニーする上に、お尻を犯されて感じちゃう変態ってことね」 「は、はい、私、アリスにお尻犯されて、初めてなのにオナニーより感じちゃう変態です……」  パチュリーの回答にアリスは満足したような表情を浮かべる。 「いいわ、ご褒美に後十回は犯してあげる」 「え、話が違う……あ、そんなお尻のナカ抉らないで。ひ、アリスの」 「あぁ、お尻で感じちゃうパチュリーのお尻、やっぱり気持ちいいわ」 「や、アリス、そんなにされたら、私お尻でいっちゃうの」  パチュリーはもはやアナルの快感を隠そうとしなくなった。アリスが動くたびに喘ぎ声を上げる。 「いいわ、パチュリーお尻でいって頂戴。私もパチュリーのお尻にご褒美上げるわ。パチュリーのお尻の中に全部出してあげる」 「アリス、お尻になんか出さないで」 「駄目よ、気持ちよすぎるのがいけないんだから。パチュリーのえっちなお尻が悪いのよ。私のおちんちんパチュリーのお尻に搾り取られそうなの、あ、そんなに締め付けないでっ」 「あぁ、や、そんなにされたら、私いっちゃう、いっちゃうの」 「パチュリーいっちゃいなさいな、私もパチュリーに出してあげるわ」 「あ、はぁ、お尻でいっちゃうの。アリスのおちんちんに犯されて私、お尻でいっちゃうっ」 「私も出してあげるわ、パチュリーのお尻にたくさん注いで直腸一杯にしてあげる」 「いっちゃう、いっちゃうのっ。お尻でいっちゃうっっっ。アリスのおちんちんでいっちゃうっっ」  パチュリーが体を痙攣させて、絶頂に達した。 「あ、パチュリー、そ、そんなに締め付けない…で……出ちゃう、パチュリーのナカに出ちゃうっっっ」  そしてアリスも絶頂に達する。  アリスの肉茎から脈動し、精液がパチュリーの直腸に次々と吐き出されていく。 「あ、出てる、お尻に……アリスの精液出てるの……」 「そんな、パチュリー、搾り取らないで、お尻で搾り取らないで、止まらないの、射精止まらないの」 「アリス、そんなに出さないで……そんなに出されたらお尻で受精しちゃうの」 「受精して、もっと出すから、もっと射精するから受精して……」  アリスはそう呟きながらパチュリーの上に倒れこむ。パチュリーは脱力感に襲われながらアリスの身体を受け止めていた。  二人は繋がったまま、アリスはパチュリーの直腸の温かさを、パチュリーはアリスの精液の熱さと肉茎の存在感を感じていた。 「ねえ、アリス」 「何? パチュリー」  のろのろとアリスは身体を起こす。 「そろそろ、抜いてくれないかしら」 「そうね、とれも名残惜しいけど」  アリスがパチュリーの肛門から肉茎を抜くと、同時に音を立ててパチュリーの閉じきらないお尻から精液がこぼれ出る。 「アリス……出し過ぎよ……」 「しょうがないじゃない、パチュリーのお尻気持ちよかったんだもの」 「当然でしょ、私のお尻だものね」 「あれ?」  そこでアリスは違和感を感じる。パチュリーに随分な余裕を感じる。 「パ、パチュリー?」  アリスは恐る恐るパチュリーに尋ねる。 「なあに?」 「もしかして記憶戻った?」  パチュリーは何も答えずに満面の笑みを浮かべながら立ち上がる。 「ちょ、ちょっとパチュリーさん」  アリスは座り込んだまま、後ずさりするが、突然後ろに壁が迫り来る。つい数秒前までその壁はなかったはず。そしてパチュリーの腕もいつの間にか自由になっていた。 「遺言は聞くわよ」 「ねぇ、その」 「あ、そう、そうパチュリーのお尻最高」 「やりすぎよ。アリス」  アリス、パチュリーの鉄拳制裁にて再起不能。  ついでに一月のお預けの刑。ついでにその後、欲求不満になったパチュリーによって、煙もでなくなるまで搾りとられることになった。  そして本当の勝利者は…… 「二人とも激し過ぎます」  パチュリーの水晶球で二人の痴態を眺めながらオナニーに耽っていた小悪魔だった。