香里が目を覚ます。 普段はこんな時間には目を覚ますことはないのに、と訝りながら徐々に香里の理性が覚醒してくる。 そして耳朶を叩く水音と、体の細部に与えられる刺激に気付くと香里は完全に目を覚ます。 絶句。 香里のパジャマは既にはだけ、香里の胸を吸っている赤ん坊がいる……。 違う、と香里の知性が警告する。 香里の理性がそれを拒否するが、香里の理性もそれを認めるしかなくなる。 「し、栞っ、何をしてるのっ」 そこで姉が目を覚ましたことにようやく気付いたのか、栞は顔を上げてあの笑顔で笑いかけてくる。 「おはよう、お姉ちゃん」 そしてまたもや、香里の胸に吸い付く。 「んっ、や、止めなさいっ」 そういって、妹の体をどかそうとするが、香里の手は動くことはなかった。 「な、何っ」 「あ、お姉ちゃん、いくらタオルでも無理矢理動こうとすると、跡がついちゃいますよ」 香里はいたずらっぽく笑う栞の顔から視線をを外し、自分の手を見ると、布のようなものでベッドに自分の両手首が結い付けられているのに、再び絶句する。 そして自分の足も手と同じ待遇なのに気付き、うめく。 そんな姉の様子を見ながら、栞は香里のふくよかな胸に舌を這わせる。 そのまま栞の舌は香里の胸の頂に辿り着き、そして噛み付く。 「ひぃんっ」 その痛みに香里は現実に引き戻される。 「し、栞…、や、止めなさいっ」 「イヤです」 「ど、どうしてこんなことするのっ」 栞は香里のセリフに妖しく微笑む。 香里の眼前に栞の顔が迫る。 「お姉ちゃんが大好きだからに決まってるじゃないですか」 「んっっ」 そして重ね合わせられる唇に、香里は目を見開く。 そんな香里に追い討ちを掛けるように栞は香里の口内に自分の舌を滑り込ませる。 自分の口の中を妹の舌にかき混ぜられて、香里は今度は目を瞑ってその感触に耐える。 だが、香里の我慢も栞の指で胸をいじられながらフレンチキスで口をいじられるうちに、段々と緩いものになってくる。 「「んふぁぁ」」 二人の唇が離れると、香里の唇と栞の舌先に妖しい糸がひかれる。 ぷつん、とその糸が張力を失うと、香里の口から熱い吐息が漏れる。 栞の頬は赤く染まり高揚してるのが分るが、それ以上に香里の顔は赤く赤くなっており、明らかにこの異常な状況に溺れていることが分る。 「ふふっ」 栞の満足そうな笑みにも香里は放心状態でリアクションがない。 これを好機と、栞は香里の下半身に手を延ばす。 そして、パジャマを脱がされそうになったところで、香里は「あっ」と叫び、抵抗しようとする。 「う〜ん、脱がせずづらいですね」 とか言いながら、足も拘束しているせいか、栞はやすやすとパジャマを脱がしていく。 そして露わになった、香里の最後の一枚にまで栞は手を掛ける。 「止めなさいっ、栞っ、お、怒るわよっ」 「そんなこと言っても、ここ、こんなにして言っても、説得力ないですよ」 「やぁ」 顔を更に真っ赤にする香里。栞の指先には香里の湿った下着。 「お姉ちゃん……、私で感じてくれたんですね……」 そして栞は香里の秘所に下着越しに指で触れる。 「やぁ、や、やぁぁ」 香里の瞳から涙が零れる。そんな香里の瞼に栞はキスをする。 「お姉ちゃん……、可愛いです……」 そしてそのまま香里の下着を下していく。 「やぁぁぁ」 香里は子供の様にかぶりを振るが、栞は構わずに姉の秘所をさらしていく。 そして膝下までおろされると香里は弛緩したようにぐったりとなる。 「お姉ちゃん……」 「栞…どうして……」 「私…、お姉ちゃんのこと……本当に好きですから……」 「あっ……」 再び香里の瞳から涙が零れる。 そんな姉に栞はキスをする。今度は唇を重ね合わせるだけのキスだった。 そっと優しく、栞の指が香里の秘所に触れる。 「んっ」 香里は妹と唇を重ねたまま、くぐもった声をあげる。 栞の指先は香里の秘所を軽く撫でるように動く。 栞の手が動くたびに香里の口からは声にならない呻きが漏れる。 徐々に栞の指の動きが活発に、力強くなってくる。 そんな栞の指使いにも慣れはじめたのか、香里の顔に情欲が色付き始める。 「お姉ちゃん……」 頃合、と判断したのか、栞が真剣な表情で香里に声をかける。 その妹の表情に香里も少し理性を取り戻す。 「お姉ちゃん、私…お姉ちゃんの初めてが欲しいです」 栞のその懇願にも近い口調に香里は少し戸惑う… だが、数十秒にも思われた沈黙の後、香里は頷きながら、口を開く。 「……し、栞…ならいいわよ」 神妙な顔をしていた栞が破顔する。 そして「よかった〜」というように安心する。 そんな栞の表情を見つめる香里の表情は豊かなものだった。 「じゃ…お姉ちゃん……」 「んっ」 「力抜いてくださいね……」 「分ったわよ……」 さすがに香里も体に緊張の色が見える。 ぬっ、と栞の指が香里のナカに入っていく。 「んっ、んっ」 その異物感に香里の表情が歪むが、栞は躊躇することなく、姉のナカに指を進めていく。 「「あっ」」 二人ともその瞬間に声を上げる。 香里のナカの『現在の終点』に栞の指が辿りついた瞬間に。 香里は頷く。 そして香里の表情に苦悶の色が浮かぶ。そんな姉の表情を痛ましそうに見つめながら栞は優しく指を進めていく。 栞の指がいきつくところまでいきつくと、栞は香里の中に指を入れたままながら強ばっていた肩の力を抜く。 「お、お姉ちゃん……、大丈夫……」 「だ、大丈夫よ……」 姉が無理をしているのが分っている栞は、そのまま空いている手で香里の胸を愛撫する。 「ふぁぁぁ、あぁぁ」 その愛撫に香里は背中をそらせて反応する。 しばらくそんな情景が続いてたが、香里の顔から苦痛の色がなくなったことを確認すると、栞はゆっくりと香里の中から指を引き抜く。 その指先には香里の破瓜の跡が残っている。 「んっ」 その指についているものを栞は自分の舌で舐め取っていく……。 「栞……」 自分の指先を完全に舐め取った栞が香里に覆い被さる。 「お姉ちゃん……、一緒に、気持ちよくなりましょう……」 頷く香里に栞は微笑む。そして自分の秘所を姉のものを重ね合わせる。 「「ふぁぁぁぁぁぁ」」 自分のものに相手のものを感じて、二人とも恍惚の声を上げる。 そしてお互いに腰を動かし始める。 自分が動くことで相手が感じる。お互いにそう思いながら徐々に、その動きは自分の獣欲をも満たすようなものに変わってくる。 「ぁぁぁぁぁぁっ」 ついさっきまで痛みを訴えていた香里さえもすでに、愉悦の表情を浮かべている。 お互いのものが擦り付けられるたびに、声に熱が篭ってくる。 「「あぁぁ、んっ、あっ、んっ、あぁぁぁ」」 二人の声が香里の寝室に響く。 体の自由が効かない分、香里の体の動きは鈍いが、その分栞が補って、お互いを高めあっていく。 「お姉ちゃんっ」「栞っ」「お姉ちゃんっ」「栞っ」 二人の口からはお互いの名前を呼ぶ声が混じってくる。 「ふぁぁぁ、お、お姉ちゃん……私…イっちゃいます」 「わ、私も……よ……」 「い、一緒に……」 「ふぁぁ、うん、一緒にね……」 そしてどちらの動きか、それによって二人は絶頂に導かれる。 「「ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁっ」」 姉の体の上に崩れ落ちる栞。 そんな妹の姿を香里はいとおしげに見つめていた。