障子のガラス窓から見える空は、どんよりと曇って、白い綿雪を吐き出しつづけている。  そんな雪空の下、汗ばむほど暑くストーブの効いた美汐の部屋で、何も身にまとってい ない美汐が俺の腕の中で体をくねらせる。 「ほら、天野。どうして欲しいんだ」 「あ、あの……相沢さん」  うつ伏せになったまま、俺の愛撫を受け入れている美汐は、さらに顔を赤くして布団に 顔をうずめる。  そんな美汐のしぐさが俺の獣欲を奮い立たせる。  美汐は何度体を交えてきたけど、いつになっても行為に慣れないように、恥ずかしそう にする。そんな美汐のしぐさに、俺はもっと美汐に溺れていってしまう。  愛撫は美汐の局部にはあえて触らずに、体全体をゆっくりと撫で擦る。  そんな愛撫でも、美汐を後ろから見ると内股はぬらりと光っている。美汐の敏感な体は 俺の愛撫に反応してしまっていた。  俺はうつ伏せの美汐に、乗るように覆い被さった。 「あの、相沢さん……」 「なんだ……」 「い、いえ……、な、何でもないです……」  美汐が言いたそうにのは、俺は覆い被さって、すでに完全に立ち上がっているペニスを 美汐のお尻に擦りつけている。そのことを言いたかったんだろう。  だが、俺はそのまま美汐の柔らかいお尻にペニスを擦りつけて、軽く腰を動かす。それ だけでも十分気持ちいい。 「天野……」  俺は布団に埋もれている美汐の胸を、美汐の体と布団の間に手を入れてまさぐる。美汐 の乳首はすでにかたくしこっていて、俺の手のひらに心地よい感触が伝えてくる。 「んっ」  美汐は蕩けるような吐息を漏らした。  美汐は俺が胸を揉むたびに、殺した吐息を吐き出す。俺がだんだんと胸を揉む手に加え る力を強くするたびに、吐息にも艶が増してくる。  そんな美汐を見ていると我慢できなくなりそうで、俺はゆっくりとペニスを美汐のお尻 に擦りつける。  一瞬だけ美汐と視線が合った。  俺は思わず唾を飲み込んだ。  美汐の俺を見る瞳は、飢えていた。軽い悦びに飽きて、より深い悦びを求めていた。  俺のペニスに急激に血がたぎる。  ペニスが大きく脈打ったのは美汐も感じたのだろう。びくりと体を動かした。  美汐の耳元で囁く。 「なぁ、天野、どうして欲しいんだ?」 「相沢さん……わ、私…そんな……」  一瞬の間の後、そんなこたえが返ってくる。  俺は美汐のみみたぶを甘噛みして、もう一回聞く。今度は言わせよう。 「なぁ、『美汐』どうして欲しい?」 「あ、あっ……相沢さん……」  いつもは恥ずかしがって苗字しか呼ばせてくれない美汐だが、こんなときは逆に効果的 だ。 「そ、その…、し、して……欲しいです」  蚊のなくような声を美汐は口から搾り出す。 「よくできました」と、言いたくなるのを抑えて、俺はさらに美汐を追い詰めることにす る。  美汐のお尻にペニスを押し付けながら、美汐に囁く。 「美汐、ドコに…して欲しいんだ?」 「う、あ、相沢さん……」  俺は美汐の乳首を指先で摘んだり、揉んだりしながら、美汐の口が動くのを待つ。 「言わないとしてやらないぞ」  俺は冗談めかした口調で脅してみる。 「そ、そんなっ……」  美汐は間に受けてしまったのか、僅かに目を潤ませて、俺を見つめる。  ちょっと可愛そうだけど、そのままいかせてもらうことにした。 「じゃ、言ってくれよ。一言でいいから」  美汐の喉が「ごくり」と動くのが分る。顔も少し震えている。 「その……お、お尻に……し、して……ください……」  美汐は顔だけでなく、その白い肢体全体を紅く染めていた。 「美汐…」 「ふぁぁ…」  美汐にご褒美のキスをした。 「それじゃ、美汐…」  俺は美汐の性器に指を這わせる。 「あっ、そ、そっちは……」  美汐は予想していなかった方を愛撫されたことに戸惑いの声をあげる。  俺はその声を無視して、指に美汐の愛液をまとわりつかせる。 「慣らしておかないとな」  俺は美汐に言うでもなく一人ごちると、美汐の愛液のついた指で美汐の菊座に触れる。 「ひゃっ」  美汐が上ずった声をあげるが、俺は構わずに人差し指を美汐の菊座に沈めていく。 「あ、あぁぁぁ……」  さしたる抵抗もなく、美汐の菊座は俺の指を飲み込んでいった。 「美汐のお尻の中、温かいな」 「そ、そんなこと、言わないでくださいっ」  怒られてしまった。  お詫びに、お尻の中で指をかき混ぜることにする。 「でも、美汐のお尻に、俺の指簡単に入ったぞ」 「んっ、そ、そんな……こと……んっ、あぁ……ふぁぁ……」  俺が指を動かす度に、美汐の言葉は途切れがちになった。  俺の指先が美汐の腸壁を触ると美汐の言葉は完全に途切れてしまい、ただ意味をなさな い音だけが美汐の口から出てくる。  指一本が簡単に入ったので、人差し指に加えて中指も一緒に入れてみる。 「んっ、あっ、あ、相沢さん…」  さすがに二本は苦しいのか、少しくぐもった声で俺の名前を呼ぶ。  だが痛いわけではないようなので、ゆっくりと美汐の菊座に二本目を沈める。 「美汐、美汐のお尻、俺の指で広がってるぞ」 「相沢さん……」  美汐が上気しながらも、恨めしそうな表情で俺を見る。  そんな表情が俺をもっと美汐に溺れさせる。 「美汐のお尻、俺が指を動かす度に、動いて、拡がって……」 「んっ、相沢さん……み、見ないで…下さい……」 「あぁ、俺も見るだけじゃ、もう収まらない。俺、美汐の中に入りたい。美汐…いい か?」 「は、はい……」  美汐は少し怯えと期待とが混じった表情で頷く。  俺は美汐の菊座から指をゆっくりと引き抜く。 「ぁ……」 「美汐…いま、いっぱいにしてやるからな」  俺は美汐の腰を持って、美汐のお尻を高く突き出させる。 「あ、相沢さんっ、こ、こんな格好……恥ずかしいです……」 「あぁ、美汐のお尻……全部よく見えるぞ」 「相沢さん……」 「ここが、俺を欲しがってるぞ……」  俺は菊座を指で突付く。 「んっ、うぅ……」  美汐が涙目で俺の方を見る。  俺はそんな美汐を見ながら、俺のペニスを美汐の菊座にあてがう。 「ぁっ……」  美汐の表情が期待のこもったものに変わった。 「美汐……」 「相沢さん……」  俺はゆっくりとペニスを美汐の菊座に入れていく。 「あ、あぁぁぁぁ……」  美汐の菊座が、俺のペニスに押し広げられていく。美汐は力を抜いて、俺のペニスを受 け入れようとしている。  美汐の腸内は熱くて、狭くて俺はそれだけで痺れそうなほど感じてしまう。  俺のペニスが根元まで全部美汐の腸に収まった。 「美汐、全部入ったぞ。どうだ?」 「相沢さん……、お尻……広がって……」 「痛かったりしないか?」 「だ、大丈夫です、少し苦しいですけど」 「じゃ、気持ちいいか?」 「っ! ……す、少し……」 「なら、もっと気持ちよくしてやるよ、動くぞ」 「は、はい……」  美汐は布団に顔を埋めているけど、たまに布団の隙間からのぞくその表情は悦びを期待 している表情だった。  俺はゆっくりと美汐の菊座から、ペニスを引き抜いていく。 「んっ……あぁぁぁ」  俺がペニスを引き抜くたびに、美汐は菊座に与えられる感覚に耐えるかのような声を出 している。  後ろから美汐の肢体を見つめながら、美汐の菊座を犯し続ける。  美汐の白い肢体の中で紅く映える菊座が、俺のペニスを飲み込んでいく。  美汐の肢体に吸い込まれそうな錯覚を覚えながら、美汐の菊座にペニスを抽送する。  気がつくと、美汐の菊座を容赦なく犯している自分がいた。  美汐は既にその快感に、布団にしがみついて、愉悦の声を上げながら、俺にされるがま まになっていた。  美汐のことを失念してしまったことを後悔する。 「美汐、気持ちいいか?」 「……んっ、あぁぁ、は、はいぃ……んっ……き、気持ちいいです……」 「そうか、なら良かった」  美汐の中に出し入れするだけではなくて、腰を動かして、ペニスで美汐の菊座を掻き回 し、腸壁を刺激する。 「あっ、あ、相沢さん、あぁぁ、そ、そんなに……」 「美汐、どこが気持ちいい?」 「んっ……ふぁぁ……そ、そんな……」  俺はもっと美汐の腸内をかき混ぜながら、もう一度尋ねる。 「どこがいい?」 「は、はい……、中が……中で相沢さんのが動くと、お腹全部…いいです」 「じゃ、もっと動くぞ」 「お、お願いします……」  俺は美汐の腸内をペニスで一層かき混ぜる。 「あ、あぁぁ、相沢さんっ、そこ、いいです…」  美汐の声もだんだん高くなってくる。  それにつられるように俺のペニスに美汐の菊座から与えられる快感も高まってくる。 「あぁ、美汐、美汐のお尻、気持ちいいぞ」 「んっ、あぁ……相沢さん……お尻…気持ちいいです……」  美汐もいつの間にか、自分から腰を動かして、より快楽を貪ろうとしていた。  俺も美汐にあわせて、より感じれるように動く。 「んっ、相沢さん……お、お尻…めくれそうです……ふぁぁぁ、相沢さん……」  美汐の喘ぎ声は聞こえるが、布団に隠れて表情があまり見えないのが少し惜しい。 「美汐」  俺は美汐の名前を呼んで、美汐の華奢なカラダを抱きしめる。 「ふぁぁ、はい?」  俺は美汐を後ろから抱きしめたまま、抱き起こす。 「これで、美汐がお尻で感じてる顔が見れるよ」 「あ、相沢さんっ」  俺は何も言わずに、美汐の脇を持って、美汐のカラダを支える。 「ほら、美汐…美汐が感じれるように……自分で動いていいぞ」 「相沢さん……そんなことは……」 「……」  俺が何も言わずにそのままでいると、ゆっくりと美汐が腰を使い始めた。 「んっ、んっ、あぁ……」  部屋にストーブの音と美汐の押し殺した声だけが響く。  始めはストーブの音より聞こえにくかった、美汐の声がだんだんと大きくなってくる。  それにあわせて美汐の動きも大きく、自らの快感を求めて、大きくなっていく。  俺の目の前で、美汐が自分で動いて、俺のペニスで菊座の快楽を貪っている。  その事実に俺も我慢できなくなる。 「動くぞ」  俺はそれだけ言って、腰を使う。 「あぁっ、んっ、あぁぁぁ……」  俺が突然動いたせいか、美汐が声を上げる。  その時の表情は後ろからでも分る、情欲に溺れた表情だった。  俺は美汐の胸を片手で揉みながら、もう片手で美汐を支える。 「んっ、胸……ふぁぁぁ……相沢さん……」  美汐は自分で腰を動かし、菊座で悦楽を貪りつづける。 「美汐気持ちいいか?」 「ふぁぁぁ、いいです……相沢さん……気持ちいいです……。お尻……あぁぁ」  美汐が動くたびに、俺のペニスも爆発しそうなほどの快感が伝わってくる。 「美汐……、俺も気持ちいい。美汐のお尻、気持ちいいぞ」 「相沢さん、んっ……私……お尻気持ちよすぎて……もう……ふぁぁぁぁ…」 「あぁ、美汐、んっ、俺も、もうダメだ、美汐……」  俺たちの腰の動きが自然と早くなる。 「あぁぁぁ、相沢さん、お尻……お尻で…私…お尻でいっちゃいますっ」 「美汐、んっ、お尻に出すぞ」 「はい……出してください……、私のお尻に……あぁぁ、」 「美汐っ」  俺の中で快感が爆発した。  たまっていた快感が美汐の腸内に吐き出されていく。 「あ、あぁぁ、相沢さんのがお尻に入って来る。相沢さんの熱いのかお尻にっ……。  あ、熱いですっ。も、もう私もダメ…っ、あ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁ」  俺は美汐の中に入れたまま、布団の中で美汐を後ろから抱きしめる。 「美汐…気持ちよかったよ。美汐もか?」 「はい……、相沢さん……」  先ほどまでの自分の痴態を思い出してか、美汐はか細い声と共に頷いた。 「そうか……」 「………」  俺はそれ以上何も言わずに、火照ったままの美汐の体を抱きしめる。  美汐も俺に体を預けてきた。  相変わらず雪はやんでいなかった。