頭上から照り付ける陽光に俺は辟易していた。
「あちい」
まだ朝の10時ほどではあるが、直上近くにある太陽を遮るものも何もない天気。
「あちい」
その陽光に焼かれるように、その光を照り返す足元の砂。
「あちい」
そしてただ待つだけというこの状態、さりとてどこかに行けるわけもない。
「あちい」

俺は玲子ちゃんを待っている。
「まあ、時間が掛かるのは仕方ないよな」
俺はそう独りごちる。

暇を作って来た海水浴。
先日買ってあげた、というか買わされた水着…しかもどんな水着を買ったのかも教えてくれなかった…。
「あ〜、あちい、玲子ちゃん、早く来ないかな…」
俺はこの耐え難い暑さと、その水着見たさの中で玲子ちゃんを待っていた。
「しまった、せめて日陰とかで待ち合わせればよかった」
俺は自分の迂闊さと、必要以上に夏らしい太陽を恨む。

「せんどうく〜〜〜〜〜ん」
「あ、来た!」
俺は先ほどまでの気分もどこへやら、玲子ちゃんの声のする方を振り返った。

  <海に行こう!>

か、かわいい。
俺は絶句する。
玲子ちゃんのことだから、きっとスポーティな水着か、「ちょっと大胆かな?」というような水着を選ぶと思ってたのに・・・。

玲子ちゃんの選んだ水着は、どっちかというとかわいい系の水着だった。
なんだかんだ言って布地は少ないけど、清楚な感じがあるので、いやらしさとかは感じさせない。
玲子ちゃんの可憐さを強調するような水着だった。
「どうかな…、ちょっと似合わないかな…?」

玲子ちゃんの声に、俺は我に返り返事をする。
「いやっ、全然似合ってるよ。俺、玲子ちゃんとここに来れて本当に良かったって思えるくらい、似合ってるよ」
俺は力説する。
「本当〜、千堂君、ありがと〜〜〜〜」
そう言って玲子ちゃんは俺の腕に抱きついてくる。

あ、玲子ちゃんの胸が……。
しかも玲子ちゃんは飛び跳ねて喜んでいるから、俺の腕に押し付けられて…。

俺はヤバイことになる前に、空いてる方の手で玲子ちゃんの肩を抱く。
「あっ」
玲子ちゃんは飛び跳ねるのを止める。
これで俺の腕を玲子ちゃんの胸が刺激しないようになった。
でも、この体勢も…、公衆の面前だと…。

「さぁ、行こうか」
「そうだね」
俺達は照れてお互いに顔を少し赤くしながら海に向かった。

「ふぁぁ〜〜〜〜、楽しかったね〜〜〜、千堂君」
「そうだね…」
あ〜、疲れた。運動不足がたたってる…。
玲子ちゃん、パワフルだし。

「さ、お昼ご飯食べに行こ!」
「あ、そだね」
俺は玲子ちゃんに腕を引っ張られながら、荷物の置いてある海の家に向かう。
なんかなぁ。

ということで浜茶屋「海が好き」に着く。変な名前だ。

「あ、俺ラーメン一つ」
「私は〜、カレーライスと…焼きトウモロコシ〜」

俺達は注文をして、出てくるまで二人で話をする。
会話の内容は…一ヶ月前に出た格ゲーの話だ。

夏の陽光あふれる浜辺で格ゲーの話…。
まあ、二人とも好きなんだからいいけどな。

お、来た来た。
久しぶりに体を動かしたから、腹が減って、腹が減って。
「「いただきま〜す」」
俺はあっという間にラーメンの器を空にしてしまう。
俺は玲子ちゃんがカレーをおいしそうに食べるのを眺める。
「なに〜、もう食べちゃったの。早いよ〜」
そう言いながら玲子ちゃんは焼きトウモロコシをかじる。

「あ、そうだ」
玲子ちゃんが何か思い付いたように口を開く。
「どうしたの」
「千堂君、あ〜〜ん」
そう言って、玲子ちゃんは両手で焼きトウモロコシを差し出してくる。
「え〜と」
「早く、早く〜」
「うん」
俺は玲子ちゃんの手から焼きトウモロコシを食べさせてもらう。
「おいしい?」
「おいしいよ」
「よかった〜」
玲子ちゃんがこそばゆそうに笑う。
俺も笑う。

「じゃ、これからどうしようか」
「私、泳ぎた〜い」
「よし、じゃ泳ごう」
「うんっ」

ますます疲れた。
明日、筋肉痛確定だな…。
ペン持てるといいけど。

「はははっ、千堂君、体力ないね〜」
「ああ、ないよ。俺、インドア派なんだ」
「ダメだよ、そんなんじゃ〜。マンガ描くのだって体力が大事なんだから。さ、もっと泳いで体力つけよ」
俺は水辺に引きづられていく。
「玲子ちゃん、カンベンして〜」
「仕方ないな〜、カンベンしてあげるわよ」
玲子ちゃんが楽しそうに笑う。

う〜ん、と言った様子で玲子ちゃんが口元に指をあて考えている。
そして口を開く。
「じゃ、お散歩しましょ」
「そうだな、それなら…」

玲子ちゃんが俺の手を触ってくる。
俺は玲子ちゃんの手を握り締め、玲子ちゃんも握り締めかえしてくる。
そして二人で砂浜を歩き出した。

そして少し日が傾いた頃、俺達は海岸の端にある少し小高い丘にたどり着いた。
「うわ〜〜〜、いい眺めだね〜」
「ああ、水平線がこんなに見えるなんて…」
「凄いよね」
その視線のかなたに横たわる水平線と、そこに連なる波打つ水面に吸い込まれるような錯覚を覚える。
玲子ちゃんも同じかどうかは分からないけど、同じ光景に見入っている。
俺達は手を取り合ってしばらくその光景を眺めていた。

「そろそろ行こうか」
「そうだね…」
俺達はもと来た方に歩き始める。

「あっ」
玲子ちゃんが何かに足を取られ、バランスを崩す。
俺は玲子ちゃんの体を抱きとめるが、玲子ちゃんを抱えたまま、尻餅をついてしまう。
「千堂君…大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だよ」
ここは下草が生い茂っていて、幸い痛みはほとんど感じなかった。

「玲子ちゃんこそ大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫っ、あっ」
玲子ちゃんは足を動かしながら言ったけど、途中で高い声を上げる。
「ど、どうしたの……」
「ちょ、ちょっと捻っちゃったかな…」
「大丈夫、痛くない?」
「うん、大丈夫、すぐに治ると思う…」
「じゃ、しばらくこのままでいようか…」
「え、あっ」
玲子ちゃんは俺に抱きしめられていることを思い出したようで、顔を赤らめて、慌てる。
周りを見渡すと、ここは小高い丘の中でも少し窪みになっていて、下の海岸からは見えないようになっている。
玲子ちゃんもそれに気付いたのか、俺の目を見つめる。

「目をとじて」
「うん…」
俺は玲子ちゃんの唇に自分のものを重ねる。

俺は玲子ちゃんの水着の脇から手を差し込む。
「あっ」
「玲子ちゃんの胸、柔らかいな〜」
「あっ、もうそんなこと言わないでよ…」
玲子ちゃんが照れる。
「いや、あんまり柔らかくて気持ちいいから」
「うん…。でも言わないで…」
「分かったよ…」

俺はそのまま玲子ちゃんを抱きしめてうなじにキスする。
「んっ」
そのまま玲子ちゃんのうなじから首筋に唇を這わせる。
「ひゃんんんんんんんんん」

俺は玲子ちゃんの胸を揉みむ。
「ふぁん、ふぁぁぁ、んっ」

もう一方の手で水着の布地越しに玲子ちゃんの秘所をさする。
「ひゃうんっ」
玲子ちゃんは全身をびくんと震わせて反応する。
「すごい感じ方だね」

「だって…、こんなこと誰に見られるか、分からないじゃない…」
「そうか、玲子ちゃんって人に見られると感じるんだね…」
「そ、そんなんじゃ、あっ」
俺は玲子ちゃんの水着をずらし、玲子ちゃんの胸を露出させる。
「ひゃぁ、や、止めてよぉ〜、千堂君…」

「ひぃん」
俺は水着の下に埋もれた玲子ちゃんの秘所に指を滑らせる。
「ほとんど触ってないのにここはこんなんだもんな」
既にそこは既に蕩けるように熱くなっていて、俺の指に絡みつく粘液で満たされていた。
「んんん」
「玲子ちゃん…、外でするのがいいの…」
「やぁ、そんなこと…ない…」
玲子ちゃんが反論するけど、消え入りそうな声で迫力がない。
「だって、いつもはすぐにこんなにはなんないだろ」
俺はそう言って、玲子ちゃんの秘所から引き抜いた指を玲子ちゃんの目の前に晒す。
「や、やだぁ」
指には玲子ちゃんが自ら生み出した淫液が絡み付いている。
「ほら、自分の…、だろ」
俺は指を玲子ちゃんの口元に近づけていく。

「そんな…」
玲子ちゃんが唾を飲み込む音が聞こえる。
「ほら…、玲子ちゃん」
玲子ちゃんが口から舌を伸ばす。
その舌先が俺の指におそるおそる近づいていく。
「ん、んっ」
玲子ちゃんの秘所から分泌された液体が、玲子ちゃんの舌を辿り、唾液と一緒になって玲子ちゃんの体内へと戻っていく。

玲子ちゃんが俺の指を舐め始めると、俺はもう一方の指を玲子ちゃんの秘所に触れさせる。
そして玲子ちゃんが俺の指を舐めるたびに、俺の指も玲子ちゃんの秘所を刺激する。
「ふぁんっ」
玲子ちゃんは喘ぎ声を上げながら俺の指を舐める。
すると俺は更に玲子ちゃんの秘所を刺激する。
「ひゃぁぁぁ」
玲子ちゃんは俺の指どころか手まで舐め始める。
そうすることにより俺から与えられる快感が大きくなるからだ。
「ひゃぁぁ、千堂君っ、ふぁぁ、もっとぉ」
そう嬌声をあげながら、俺の手を舐める舌の動きは更に速くなる。
しまいには俺の指を自分の口に加えて、俺の指からの快感を貪る。

俺の指が玲子ちゃんの秘所の中をかき混ぜるごとに、玲子ちゃんの秘所からとどまることを知らないように愛液が漏れ出す。
「もう、脱いじゃおうか」
「うん…」
俺が言うと玲子ちゃんは、熱い呼気と共に肯定の言葉を漏らす。
俺は玲子ちゃんの水着を脱がせ、草むらに置く。
俺も自分の水着を脱ぎ捨てる。
俺のものは既に夏の空に向かってそそり立っている。

俺は自分の水着の上に腰を下し、あぐらをかく。
「さあ、おいで…」
玲子ちゃんは熱に浮かされたそうな表情で頷く。
俺は玲子ちゃんを向かい合うように抱きしめる。

そして、玲子ちゃんのお尻を持って玲子ちゃんの体を支える。
俺の剛直が玲子ちゃんの膣口にぬめっっとした感触と共に飲み込まれる。
「ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
ただ入れただけで玲子ちゃんは甲高い声をあげる。

「そんな声あげちゃ、誰か気付くかもしれないよ」
俺はずぶずぶずぶと玲子ちゃんの胎内に俺のものを埋め込みながら言う。
「だぁ、だってぇ…、んっ」
俺のものが玲子ちゃんの突き当たりにぶつかった。

「はふぅぅぅぅぅぅぅ」
玲子ちゃんが小さく息を吐く。
「どう?」
「どうって…」
玲子ちゃんが戸惑ったような声を出す。
「気持ちいいか、ってこと」
「うん…、気持ちいいよ。千堂君と繋がってると…」

「そう…」
俺はその言葉を聞いて、胸の中にたまるものがあった。
玲子ちゃんから伝わってくる心地よい温もりを感じる。

そのとき、さっきまで差し込んでいた陽の光が陰る。
太陽が雲に覆い隠される。
それで今まで明るかったのが、急な暗がりに包まれる。

そんな中、玲子ちゃんが口を開く。
「…ねぇ、動いて…」
どうやら我慢できなくなってきたらしい。
「じゃ、玲子ちゃんもね」
そう言って、俺は腰を動かし始める。
「んんんんんん」
だけどそれはじれったいくらいゆっくりしたものだった。
次第に我慢できなくなってきたのか、玲子ちゃんが自分から腰を動かし始める。
「ふぁぁ、んんんん」

「ふぁぁぁぁ、はんっ、はぁぁぁ、ふぁぁぁ、んんんんん」
俺の上で玲子ちゃんが激しく動き、快感を貪る行為に没頭する。
俺は自分の腕の中で玲子ちゃんがどんどん昂ぶっていくのを感じる。

「はぁぁあぁぁ、千堂君っ、もっとぉぉぉぉぉぉ」
玲子ちゃんはそんなことを言いながら、俺の首に手を回して自分で腰を振っている。
「いいだろ、玲子ちゃん、ほら」
「ふぁうんっ。いいのぉ、千堂君っ、ふぁ、ふぁ、ふぁ、ふぁ、あぁ」
俺は指で玲子ちゃんのクリトリスを強めにひねってやる。
「ひぎぃ、ふぁ、ふぁぁ、ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁ」
玲子ちゃんが数回痙攣させたあとに、俺の胸にもたれかかり体をぐったりさせる。

しかし俺はまだ達していなかったので、こんあところでやめるつもりはなかった。
俺は玲子ちゃんの中から俺のものを引き抜く。
「ふぁぁぁ」
玲子ちゃんはそんなことにも声をあげる。
俺は玲子ちゃんの体を持ち上げて立たせて、近くにあった木の幹に掴まらせる。
「えっ」
そして、そのまま一気に玲子ちゃんを後ろから刺し貫く。
「ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
そして玲子ちゃんの胎内をえぐるようにピストン運動をする。

「ふぁぁぁぁぁぁぁ、まだぁぁ」
俺の頬に一滴の水滴が降ってくる。
「まだぁ、イったばっかりで…」
そして徐々に雨音が響いてくる。
「ふぁぁぁ、良過ぎるよぉ」
俺たちはその雨の中、お互いに快楽を貪るように体を求めあう。
「ひぃん、ふぁぁぁ、わたしのあそこ…おまんこ…感じすぎちゃって…」
俺たちを濡らす雨も暖かい夏の雨で俺たちの熱情を覚まさせたりはしない。
「いいよぉぉ、千堂君、もっと突いてぇ、ああああああぁぁぁぁぁ」

俺たちの接合部から雨水ではない二人の陰液が絡みつき、卑猥な音を立てる。
俺はそれをかき混ぜるように、玲子ちゃんの膣内を俺のものでぐちゃぐちゃにする。
「ひゃぁぁ、ふぁあぁ、ぁぁぁぁぁぁぁぁ」

「もっとぉ、突いてぇ、私の中をぉ、んんんんんんんんあっ」
俺は玲子ちゃんの一番奥に強くつきたてたり、膣壁をこぞげおとすようにえぐったりする。
「ふぁあぁぁぁぁ、んっ、ふぁぁぁあぁあぁぁ」
玲子ちゃんは恍惚とした表情で自分の体を支配する悦楽に溺れる。

「玲子ちゃん、俺…玲子ちゃんのナカに出すよ」
俺は自分の昂まりを感じ、玲子ちゃんに言う。
「ふぁぁぁ、出してぇ、私も…またイっちゃう、イっちゃうの、ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
玲子ちゃんが一段と高い声を上げると、共に玲子ちゃんの胎内が収縮し俺のものを一気に締め付ける。

ごぷっどぷっどぷっ
そんな擬音が聞こえるかのように俺は玲子ちゃんの胎内に精液を注ぎ込む。
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁ、熱いぉ……」
玲子ちゃんは自分の子宮に精液が注ぎ込まれるのを感じてか、もう一度体を震わせる。
そしてそのままずり落ちるように、体を地面に横たえる。
だが腰は俺の方に突き出したままだ。
俺は玲子ちゃんのナカから、俺のものを引き抜いた。

玲子ちゃんの突き出された性器から俺の精液がどろりと溢れ出す。
そして雨がその精液を玲子ちゃんの足元に洗い流していった。

俺たちは裸のまま抱き合っていた。
いつのまにか雨も止んでいる。
「そにしても…今日の玲子ちゃん、激しかったな〜」
「い、言わないでよ〜。千堂君のいじわる〜」
玲子ちゃんが頬を膨らませる。
俺はその頬を指でつついて、つぶしてみる。
今度は拗ねたように明後日の方向を向く。

「あっ」
玲子ちゃんが突然立ち上がる。
「ほら見てよ」
玲子ちゃんが指差した先には再び晴れた空に半円の虹がかかっている。
「綺麗…」

玲子ちゃんがうっとりとしている。
俺はそんな玲子ちゃんを眺めている。
しばらく”堪能”したあと、声をかける。
「玲子ちゃん」
「何?千堂君」
「そろそろ水着着たほうがいいよ」
「きゃっ、せ、千堂君っ」

うん、うん、可愛い。

お互いに水着を着て、もう一度抱きしめあう。
「そろそろ帰らなきゃな」
「そうだね」
玲子ちゃんが寂しそうに頷く。
「なあ、もう一度夏が終わる前に来ような、ここに」
「うんっ」
玲子ちゃんが満面の笑みを浮かべる。

そして俺たちは約束のキスをした。





初出 2000/11/23

雨の中での行為の描写をもっとしたかった。濡れて張り付く髪の毛…。あ、着衣ですれば良かった。多分、他のSSのネタになるでしょう。

コレは玲子ファンの友人に捧げます。本人はこのページ知らないけど。

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