百代の過客
10月3日 − (2007年10月8日)
10月3日はドイツ統一記念日です。
1990年のこの日、ついに東西ドイツは統一されました。
今年は17回目の記念日です。
この日、広尾にあるドイツ大使公邸での記念パーティーに出席しました。
ブッフェスタイルの食事は全てが本物のドイツ料理。
私にとっては、できることならぜ〜んぶ家に持って帰りたいほどのシアワセ。
もちろんお食事は種類豊富にありましたが、
ドイツと言えばとりあえずソーセージにロールパン、ポテトサラダそしてコーヒー。
デザートのお菓子やスイーツもたくさんありました。
えっ、ワインやビールはって?
招待客のほとんどが車での来場を見越してか
アルコール類はありませんでした。
公邸の1階の玄関脇の部屋ではマイセンの絵付けの実演もやっていました。
マイセンは日本人にはかなり有名ですね。
18世紀初頭、日本でいえば江戸時代、
当時の有田焼や柿右衛門の影響を受けて作られたと言われる
旧東ドイツの白磁器です。
日本とドイツの関係は意外に古くからあるのです。
東西ドイツが統一を果たすはるか以前からドイツを知っている私としては、
思い起こせば17年前のこの日、あっという間に統一を果たしたドイツに
信じがたい感動とエールを送ったものです。
今やそんな記憶ははるか昔。
旧東と西ドイツ人がなごやかに入り混じり、
統一ドイツのパーティーは楽しく夜が更けていきました。
秋を探しに − (2007年9月23日)
数日前に、秋を探しに多摩川に行ってみました。
今年の秋はまだ見つかりませんでした。
その代わりに先日の台風6号の大雨の跡がいつもとは違う風景でした。
広い河川敷にも中州にも、上流から流されて来たらしい
おびただしい量の流木や土砂が残されていました。
所々には根こそぎ倒れてしまった木が横たわったまま川風に吹かれていました。
気まぐれに計り知れない力を発揮する自然に対して
人はもっと素朴に謙虚に立ち返らなければいけない様な気がします。
帰りがけに立ち寄った和菓子やさんのご主人が、
「明日からお彼岸ですよぉ。」と元気な声を掛けてくれました。
さりげなく「おはぎ」の宣伝をしていたのでしょう。
「・・・・・お忙しくなりますね。」と少し間をおいて答えた私でした。
そうだ、いつの間にか今年ももうお彼岸の時期になってしまいました。
今まではこの時期になると多摩川の土手にたくさんの彼岸花を見ることができました。
空にはうろこ雲が浮かび夕陽をうけて茜色に輝いているはずです。
今年は多摩川の土手にはまだ一輪の彼岸花も無く、うろこ雲も見当たりません。
秋はどこにいるのでしょう。
今日は、まだまだ暑い、それでも「秋」のお彼岸の中日です。
天気予報 − (2007年6月18日)
関東地方も数日前にやっと梅雨入り。
ほぼ同時に沖縄は梅雨明け。
昨日テレビの天気予報でそんな事を言っていました。
ニュース番組の最後のコーナーは「天気予報」というのはほぼ世界共通のようです。
最近の日本のテレビの天気予報は見応えがあります。
各局競うように気象予報士達が解りやすく、かつおもしろく説明してくれます。
本来の天気予報はもちろんのこと、花粉情報、黄砂情報、光化学情報、
各地の季節だより、それから、それから、あれもこれも・・・・何でも情報
中でもこれぞ「日本」の天気予報と思う極めつけは、
「明日は、昼間は晴れますが午後4時頃から小雨がぱらつきます。
お洗濯は朝早めに済ませてしまいましょう。」・・・・洗濯日和情報
「今日は、小雨なので折りたたみの傘を持ってお出かけ下さい。」・
「まとまった雨になりますので大きな傘を持ってお出かけ下さい。」・・・・傘の種類情報
「昼間の気温は○○度位になるので半そででお出かけ下さい。」・
「昼間は暖かですが夕方は気温が下がります。
薄手のカーディガンをお持ちになってお出かけ下さい。」・・・・おすすめ服装情報 等々。
このやたらに細かくてサービス過剰な程のお役立ち情報は
正に「日本的」な心遣いなのでしょう。
外国生活の長かった私は、初めてこの日本の天気予報を聞いた(観た)時には
ちょっと抵抗感があり笑ってしまいました。
今日の自分の生活や服装くらい自分で判断しなくてどうする!
傘の種類まで余計なお世話!
でも毎日聞いているうちにいつの間にかこれらの情報を頼りにしている今日この頃の私。
確かに役に立つ情報なのです。
何気ない天気予報にも国民性が表れます。