目の前にいるのに。手の届く所にいるのに。近くにあって一番遠いモノ。
ならいっそ、嫌いになってしまえば。
しかし、彼女は最後まで直向きで、怖いほど無垢に自分の想いに忠実だった。
そして、それに相反し、もしくはそれ故に、他人のために自らの命を絶ちます。
最後まで、口に出せなかった言葉と共に。

「もし、私が人間だったら一緒にいてくれますか?」