大澤 武司
(Dr. OSAWA Takeshi)



 


熊 本 日 記
(2012年8月)

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□2012年8月31日(金) 北京日記 その3

 青島経由福岡行きのMUもCA同様に朝は早い。学生たちは4時30分にモーニングコール。5時40分集合でいざ出発。体調を崩していた学生さんも復活してひと安心。首都空港の「二号楼」を使うのはひさしぶり。

 国内でのトランジットがあるのに他の国内線とは保安検査の入り口が異なるなど、ちょっとした混乱はあったが、とにかく無事に22名を飛行機に押し込む。

 夕方、無事帰熊。いつもと使う神経が異なるので疲れも正直なところ倍増といったところ。ツアーコンダクターという仕事の大変さを痛感する。

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□2012年8月30日(木) 北京日記 その2


北京観光研修 その2@中国コース

 北京観光研修2日目。近場の天安門と紫禁城を散策。曇り気味だったので助かった。炎天下であれば、体力の消耗に耐えられなかったと思う。また、ガイドさんのおかげで、学生たちにそこそこの「茶芸」を体験させることもできた。「お茶」の美味しさを堪能したせいが、学生たちの財布の紐もかなり緩んでしまったようだ...。


二鍋頭発祥地@前門天街

 午後は前門の散策。再開発され、メインストリートはオシャレな「老舗街」に変貌。とはいえ、裏通りに入れば、昔ながらのドロッとした裏街。「二鍋頭」発祥の地でもある「裏通り」で「二鍋頭博物館」を見学。


生日快楽@海外研修

 夜は北京伝統の麺料理。ちょうど誕生日の学生さん(私のゼミ生)がいたので、ガイド氏と相談して巨大なケーキを按配。学生たちのテンションがあがりすぎて、最後に主役の学生さんが「顔面ケーキ」となったのは良い想い出か。

 他方、体調不良のためホテルの宿で待機している学生さんとも1時間に1度程度の定時連絡をとりつつ、引率教員の仕事をとにかく全うする。

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□2012年8月29日(水) 北京日記 その1


北京観光研修@中国コース

 勝手知ったる定宿でいつもの朝食ビュッフェを済ませて北京観光研修へ。北京は「足の旅」といわれるらしいが、とにかくどこも「広い」ので、引率はいつも体力勝負である。

 今日の基本メニューは「明の十三陵」「万里の長城」、そして「全聚徳」で北京ダックというまさに絵に描いたような北京観光コース。やはり学生たちが初めて「長城」を訪れ、その壮大さに学生が驚くのはいつも見ても楽しい。


熊猫@北京動物園

 タイトなスケジュールではあったが、ガイドさんが気を利かせてくれて、オプションでパンダ見学をねじ込んでくれた。私自身、パンダを見るのは父に上野に連れて行ってもらった時以来なので三十数年ぶりとなる(もっとも、子供の頃に行った時はたいへんな人ごみでほどんとパンダの姿を見ることができなかったが...)。

 『パンダ外交』も盛んなので、希望者のみ(私を入れて16名)参観。なんだかんだ言ってやはり『外交』に用いられるだけに、本当に愛くるしい。おそらく「熊猫」自身も自分が相当可愛いことを自覚しているに違いない。大人げもなくものすごい数の写真を撮ってしまった。


北京ダック@全聚徳

 夜は北京ダック。老舗「全聚徳」ではあるが、どうもこの北京ダックがあまり学生たちに評判よくない。というか、「美味し〜い!」という感想がほとんどでない。今回も結構残ったので、私がすべて「打包」してホテルの部屋に持ち帰り、晩酌のお供にさせてもらった。

 確かに冷静になってあらためて料理の構成を考えれば、ローストした鴨の薄切り、ネギ、タレを餅で巻いて食べるという極めて単純なものである(焼くが難しいとは言うが)。逆に「中華料理=北京ダック」のイメージが強すぎて、期待が大きくなりすぎてしまうためかしら...。おつまみとしてはすごくお酒にあうし、やはり「大董」のは芸術だと思う。

 夜は女子学生がひとり、全身に蕁麻疹を発症したため、緊急対応。旅行会社のガイド諸氏とも連携しながら夜12時近くに中日友好病院に駆け込む。おおよその学生が中国研修では慢性の下痢や便秘に悩まされることになるが、これがストレス化したのかもしれない。昼間の北京観光でもかなりきつそうな様子だった。

 ひと通りの検査や診察を終え、いくつか薬を出してもらう。再びいつ緊急対応の必要があるか心配しつつ夜中の2時半過ぎに床に入る。明日朝の様子を見て、また対応を考えなければ。蕁麻疹を甘く見てはいけない。

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□2012年8月28日(火) 長春日記 その4


朝しゃぶ@吉林大学

 長春最終日。初日に行ったお店が美味しかったので午前中から「ひとりしゃぶしゃぶ」。よく分からないのは、メニューに「肥牛羊套餐」などのセットメニューが書いてあるのに、注文すると「没有」とオウム返しされたこと。

 おそらく「套餐」は野菜の盛り合わせなど何種類もの材料を盛りつけなければならないため、服務員が面倒くさがって「没有」しているのだろう。北京などのチェーン店であればこのようなことはあり得ないが、長春ではご愛嬌といったところか。


再び機上の人に@中国東方航空

 夕方4時、友誼会館出発。北京まで2時間のフライト。ここでもなぜか搭乗のステータスは写真の通り。食器類がすべてアルミ皿なのは長春で機内食を手配していることが理由なのだろうが、エコノミーと差別化しようとしている気持ちは伝わってくる。

 快適な時間を経て北京首都空港へ。久し振りの2号楼。3号楼と比べると随分とちっぽけな感じ。昔はここで雪で飛行機が飛ばなかったり 、いろいろ苦労した...。

 北京は3泊4日の観光研修。和平国際観光社のガイドさんの出迎えを受け、大型バスに収容。飲茶のお店で少し遅い夕食。北京駅前にある定宿の宝辰飯店に一行が到着したのは11時過ぎ。とはいえ、ようやく「大学の留学生楼」生活から解放され、バスタブのあるきれいなホテルに入ることができ、とりあえずはひと安心した様子。

 学生を部屋に送った後は、24時間営業している駅前の「李先生」で生ビールと「加洲鶏」でとりあえずの晩酌。北京での観光研修やいかに...?

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□2012年8月27日(月) 長春日記 その3


お昼ご飯@吉林大学友誼会館

 午前中は残りひとクラスが修了試験。遅刻者もなくひと安心。全員揃ったのを見届けて再びホテルの部屋に。『戦後中日関係』を読み進める。改めて自分が建国初期の中ソ関係に疎いことに気づかされる。日本に戻ったら少し掘らねば...。

 お昼は友誼会館にて。個人的には味も良く、いろいろな料理が用意されているので好きなのだが、「辛いのがダメ」「香菜は食べられない」「臭いがダメ」「材料がなんだかわからない」など中国初心者の学生諸君はどうしても選ぶ料理が単調になってしまうらしく、マンネリ化してしまいあまり評判がよくないようだ。

 まぁ3週間以上も同じ食堂で食事をするというのも飽きてしまうだろうに。結構、今年は学外での食事が多かったらしい。料理は見ての通り、美味しそうなものを並べることができる(もっとも、個人的にはもっと激しい料理が欲しかったのだが...。点菜は学生さんたちがしてくれるので、これは無理な要求である)。


結業式@吉林大学国際語言学院

 夜は結業式。畢老師や蘇老師を囲んでの宴会。参加者全員が無事に終了証を手にすることができた。女子学生さんが19名、男子学生さんが3名ということもあり、全体としては極めて真面目な雰囲気で研修が進んだようで、最終試験の成績もこれまでになく高い平均点。最初に長春で研修した2008年がはるか昔のことのように思えた...。

 散会後は畢老師が気を遣ってくださり「足道」へ。けっこう「おばさん」によるしっかりとした足裏で、痛気持ちいい感じ。でも院生時代のように特定の部分に激痛がはしるといった感じではないので、とりあえず健康のようだ。

 キリッと冷やした哈爾濱ビールをひっかけて就寝。

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□2012年8月26日(日) 長春日記 その2


友誼会館@吉林大学

 天気は快晴。でも気温は20度前後。本当に過ごしやすい気候である。熊本の夏がこれならばどれだけ夏休みの研究がはかどることか...。2008年以来お世話になっている友誼会館も相変わらずのたたずまい。


さかな売り場@ウォルマート

 今日は日曜なので学生たちも終日自由時間である。すでに先週末に修了試験を終えているクラスもあり、学生たちもリラックスムード。今年はリーダー(班長)さんが大変優秀なので、できるだけ「ツアコン」せずに引率できればと思う。大変そうではあるが、さらなる成長を期待。

 朝食後、近場を散策。とはいってもほぼ毎年来ている場所なので目新しいものもない。ウォルマートなどに出かけ長春における物価の上がりぐあいなどを確認。北京に比べればそうでもないが、ビールも街場の小吃の「米線」もそれなりに高くなっている。<

 しかし日曜ということもあり、店内は大混雑。共働きが大多数で、まとめ買いを日曜にするのだろうが、それにしても旺盛な購買意欲に圧倒される。


春餅と鴨肉@簡単なランチ(哈爾濱ビールは飾りです!)

 引率も始まったばかりなので午後はホテルでのんびり過ごすことに。高校の修学旅行の引率とは異なるので、原則は学生の自主行動を尊重。ウォルマートで買った6元の巨大「春餅」と4元の「鴨肉」の盛り合わせで簡単なお昼。

 哈爾濱ビールはずいぶんと種類が増えていたのでひと通りコレクション(オリジナルのがなかったのですが...)。見た目は不健康そうな感じのランチだが、春餅のなかには大量の野菜がまきまきされているので、これ以上ないほどにヘルシー(油っこいのは愛嬌)。ほぼ「完全食」といった感じ。

 午後はひたすら読書。劉建平先生の『戦後中日関係―「不正常」歴史的過程与結構』を精読。夕食は街場の食堂で簡単に羊串と生ビールで済ませる。

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□2012年8月25日(土) 長春日記 その1


福岡→上海→長春@中国東方航空

 早朝の出発。MU(中国東方航空)は9時50分の便があり、これだと上海経由で夕方4時過ぎには長春に到着できる。3時過ぎ発のCA(中国国際航空)だと、大連経由で北京に行き、そこからまた乗り継ぎなので吉林大学到着は夜中の11時を過ぎてしまう。

 CAのフライトスケジュールは便の発着時間がいずれも空港(北京や大連)の状況に大きく左右されるので、リスクが大きすぎる。一昨年、北京空港の豪雨と大連空港の霧で苦い経験をさせられたこともあった。そんなこともあり、昨年からMU利用となっている。

 今回は研修のお迎えなので往路はひとり旅。アライアンスが異なるの(MUはスカイチーム)でCAの時のような「特権」が利用できないので、久し振りの「エコノミー」な旅を覚悟していた。

 平社員の出張規定はもちろん「エコノミー」出張である。ただ、どうも私の日頃の頑張り(?)を神様が見ていてくれたようでなぜか写真のような待遇で空の旅を満喫することができましアップグレードの神様のいたずらかしら...?


機窓から見る中国東北@中国東方航空

 吉林大学へは6時近くに無事到着。学生たちに迎えられ夕食は近場で「火鍋」を食べることに。みんなガツガツ食べているようで元気な様子に安心する。

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□2012年8月24日(金) 下向いて〜中洲〜

 海外研修の吉林組を迎えに行くため福岡中洲に前泊。「芋ロック」の連続攻撃がきいたのか、これまでに経験したことのないようなひどい二日酔い。天神まで(事故渋滞のため)2時間近くかかる高速バスはまさに地獄のような試練に。それでもなんとか気力だけで到着。

 今回はいつもの国航ではなくスカイチームの東方を使うため、経路も上海浦東経由での長春になる。アライアンスが違うのでチェックインや乗り継ぎ待ちなど少しストレスフルな出張になるかも。

 中洲の夜は怖いので、夕食をホテル近くの廻り寿司で済ませて早々に就寝。

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□2012年8月23日(木) 朋友遠方より来たる

 友人来熊。調子にのって飲みすぎる。前後不覚に。

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□2012年8月21日(火) 少し仕事モード

 朝方は涼しくなってきたので7時過ぎに研究室へ。共著の初校戻しや学会誌の書評関連のお仕事、9月の出張関連の書類作りなど...。週後半から中国出張なので可能な限り自宅にいたいのだが、特に大澤娘。の声のボリュームが大きく、自宅では全く仕事にならず、とりあえず「避難」といった状況。

 本当は書き進めるべき原稿があるのだが、なぜ着手できないのだろう...。

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□2012年8月20日(月) 腑抜けた私

 ものすごく偉い先生から草稿へのコメントを求められ早朝から熟読。「超」ご多忙にもかかわらずこれだけの分量の通史を書き進めていらっしゃるとは...。いかに自分が腑抜けているか実感。動き回って忙しく「装っている」ことで「書く」ことから逃げているだけなのかもしれません...。

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□2012年8月15日(水) ひとり天草へ


ワイルドだぜ〜@天草

 家族が東京なので独り天草へ。ワイルドだろ〜。夜は接待を受けて徹夜でカラオケだぜ〜...。

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□2012年8月10日(土) すわ箱根へ

 箱根にて合評会。一見すると立派な研究書だが、専門家にかかるとここまで「斬られる」ものか。自分の単著を出すのが恐ろしくなった...。絞り込んで行こう!

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□2012年8月4日(土) 北京日記 その1


海外研修お見送り@学園大

 朝は東アジ中国コースの海外研修出発のお見送り。今回は最後に学生諸君を長春に迎えに行くシフト。もっとも5月以降、日中関係があまり良くないので研修中は充分慎重な行動をするように念を押しておいた。

 それにしても9時50分のMUというのは早い。熊本をどうしても6時ぐらいには出発しなければならない。集合する学生諸君やご家族もひと苦労にちがいない。お見送りだけでも大変である...。


復活@さくらラウンジ

 お見送りをした後は、お見送りをされる側に。いつものように自宅近くから「ひのくに号」に乗り福岡空港国際線ターミナルへ。

 驚いたのは搭乗手続き待ちの長い列。国航も東方も同じ入口で預け入れ荷物のセキュリティチェックをするためボトルネック状態に。日本とは思えないほどの効率の悪さ。人手不足はわかるが、これは日本の恥である。せっかくの優先搭乗のアドバンテージも台無し。

 「風月」さんでいつもの儀式(カツとじ定食を食べる)を経て出国手続き。福岡空港の国際線ターミナルではJALさんの「さくらラウンジ」を使わせていただくのだが、そこで大きな変化が...。

 おそらく株式の再上場が直接の要因だろうが、ラウンジのサービスに「うどんdeスカイ」「そばdeスカイ」「らーめんdeスカイ」の三兄弟が復活していた。どれも出汁がしっかりめなので海外出張直前にはありがたいサービス。JALも上級会員を目指そうかしら...。


ひとり北京ダック@北京車站前食堂

 北京到着。おじさんになったので体力の限界を感じつつタクシーでホテルに向かう。所詮75元ぐらいか。今回のお宿は「新僑飯店」。崇文門にある日本人の定宿は学生時代に素泊まりで史料調査基地にしていたホテルだが、来熊後は初めて。若干高めだが、ロケーションは最高。

 とにかく北京に来た自覚を得るべく北京車站前の食堂でひとり北京ダック。それにしても物価の上がり方が尋常でない。北京ダックの半身と苦瓜の炒め物、チャーハンと燕京ビールを飲んで102元。これはどうしたことか?57年の6月8日のように社論を掲載しなければなるまい。

 ホテルでWifiが使えるので、iPhone環境は日本と変わらず。Facebookも更新できるし...。Apple万歳!

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□2012年8月3日(金) 春学期試験終了

 午前中は試験監督がふたコマ。必修科目「国際社会と日本T」の前半クラスもこれにて試験終了。春学期の教育業務は120枚の採点を残すのみとなった。

 それにしても驚くのは、いまだにウィキペディアやネットの「あやしい」解説記事をプリントアウトして持ち込み、それを元に何か「論述」しようとしている学生がいること。再履修者の3年生に多いようだが、何度も言っているように、それでは絶対に単位はでません。

 自分の頭で考えようともせず、さらに講義時間を割いて解説している論述指南に基づいて自分の「論述答案」を「自分の頭と手」を動かして準備しようともしない学生には最後の最後まで厳しく対応します。

 午後は北京出張直前に山積みの事務処理。それにしても次から次へと仕事が入ってくるな...。

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