大澤 武司
(Dr. OSAWA Takeshi)



 


熊 本 日 記
(2009年12月)

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□2009年12月31日(木)  2009年を振り返る

 今年は反省することが多い。教育にも研究にも多くの迷いがあった。専任2年目でいろいろ周囲が見え始めるようになったせいか、「落としどころ」を探ってばかりいる感じがする。

 大学教員は「組織人」としては随分と自己裁量の多い職種ではあるが、その一方で「自分に届きにくい評価」が確実に存在する職種でもあり、私のような性格の場合はどうしても「見られ方」が気になってしまう。「我が道を往く」という境地にはまだまだ達していないので、おそらく来年も多くの「迷い」が出てくるだろう。

 とにかく健康第一を肝に銘じていきたい。

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□2009年12月30日(水)  グランメッセ熊本


太田黒さんと慶徳さん

 息子がどうしても慶徳二郎さんに会いたいというので、グランメッセの「歳末くまもとの市2009」の会場で行われているRKKラジオの太田黒さんの「今日も元気」の公開放送を見に行く。今日の慶徳さんは真っ赤なスーツで、広い会場でも良く目立つ。息子が手を振ると生放送中にもかかわらず振り返してくれたので息子はさらに大興奮。まさに「熊本の年末」といった感じである。

 「よかばい音頭」も生で見ることができ、ここに来て一気に「熊本県民」化に拍車がかかってきた感じである。もともとAMラジオ好きなのだが、こういう聴視者参加型のイベントが多いのが熊本のよいところ。こないだは朝イチで7号館に講義をしに行こうとしたら教室入口の階段の前に「ミミー号」が止まっていて、ミミー・キャスターさんがスタンバっていた。

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□2009年12月24日(木)  講義終了

 今日は祝日の多かった月曜日の振り替え授業ということで、東洋史概論U(中国現代史)をもって本年の講義はすべて終了。まだいくつか卒論の個別面談があるが、とにかく気持ちを「研究」のほうへ切り替える。

 いまだ来春のシンポジウムでの報告構想が固まらず。しかたがないので関連文献をひっくり返す。外交档案の整理をしてみる。お題は「1950年代の東アジアと中華人民共和国」、そして「民間」と「国家」。やはり、結局「人民外交」か...。

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□2009年12月23日(祝)  年賀状

 一気に年賀状を書き終える。今年は150枚ちょっとで若干少なめ。昨年「喪中」と「引っ越し」が重なったので来年はもらう枚数が激減するだろうことを見越してのこと。これで肩の荷がおりた。

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□2009年12月19日(土)  KUMAGAKU中国語コンテスト2009

 昨年に続く学科イベント。福岡で開催される就職合同説明会に参加する学生も多く、一時はどうなることかと思ったが、それなりに参加者もあり無事終了する。規模的にはちょっと踏ん張ればひとりでロジと司会をまわせる程度のものなのだが、昨日からの高熱により思いのほか苦しむ。とにかく「今年最後のお勤め」でもあるので、勢いでこなす。

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□2009年12月15日(火)  苦しい...

 多忙につき更新できず。とりあえずこの2週間ぐらいのうちに学内紀要の『海外事情研究』と学会誌『近きにありて』第56号にそれぞれ論文が一本ずつ掲載されたようだ。知らぬ間に...。

 来月3月のシンポジウムの論題を捻り出さなくては。最後にフル・ペーパーを出さなければならない約束なので、それなりの構想をたてておかなければ後で苦しむことになりそう。そうそう、5月締め切りの論文に書こうと思っていたことがそのまま『党的文献』に掲載されてしまった。情報漏れてるのかしら。「角度を変えて」とは思うが、苦しい展開に。

 あぁ、単著の原稿が...。ごめんなさい。とにかく今日は定期試験の問題を3講義分作成しつつ、レジュメ・パワポ職人となり、なおかつ週末の中国語コンテストのロジを粛々とこなす。あぁ...。

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□2009年12月5日(土)  新境地

 午前は学園大の秋期公開講座で「中国からの引き揚げ―『棄民』の歴史をどう考えるか」を講演。前半55分、休憩10分、後半40分の合計1時間45分できっかり終える。質疑応答も15分前後でうまくまとまり、とりあえずお役目を果たすことができた。

 講演終了後、急いですぐ下の階に下り、集中講義にお越しくださっている蘭信三先生にご挨拶をさせていただく。ご拝顔させていただくのは初めてなので極度に緊張したが、せっかくの貴重な機会。熊大時代から学園大ではご講義くださっているとのこと。「引き揚げ」に関する研究については言うまでもなく憧れの「大先生」だが、「熊本」に関しても「大先輩」である

 集中講義終了後、お時間を作ってくださり、近くでお茶をいただきながら2時間半ほどお話をさせていただく。パワフルで、颯爽としていて、本当に魅力的。私のような若造の研究や教育に関するもろもろの話をじっくり聞いてくださり、なおかつさまざまなご助言をくださった。お話をうかがい、本当に良い意味で私も「少し欲張ってみよう」と思った。

 きっと私にとっては人生を変える大きな出会いになると思う。

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□2009年12月4日(金)  中国概説

 残り少ない「中国概説」の講義。東アジア学科の一年生向けの必修科目だが、今年度秋学期初めての担当となる。「中国は二つ?」に始まり、「中国の地理」や「少数民族問題」、そして「現代中国の政治と経済」を駆け足で見てきたが、これらを踏まえて仕上げとして「芙蓉鎮」を見せることにした。

 長尺の作品だが、鑑賞中、まったくおしゃべりする学生もおらず(寝ていた子はいたようだが)、ほぼ90分、画面にくぎづけといった感じだった。学部生の頃、中国語の授業で「芙蓉鎮」を見せられた私は、確かこれほどまで集中して鑑賞できなかったと思う。導入が良かったのか、学生の意識が高いのか。

 みな快活で、今後が楽しみである。

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□2009年12月3日(木)  

 卒論演習も佳境。とにかく後は書いてもらうしかない。ただ、残念ながら今年度は厳しい決断を迫られる事態になりそうだ。

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□2009年12月2日(水)  パンク

 こまごとした仕事が余りにも重なりとうとうパンク。経緯はどうであれ、反省すべき事態に。とはいえ、気持ちの切り替えができ、新たな年に向け、「仕事」とどう向き合うべきか考える良い機会となる。

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□2009年12月1日(火)  嫌いではないので...

 朝からいろいろと仕事が入る。午前10時過ぎ、午後イチで中国の有名大学の教授が経団連で行う演説の中国語のパワポを至急日本語のレジュメにおこしてくれとのお願いが入る。中国の「緑色経済」に関する極めて専門的な報告内容。

 40枚を超える中国語のPPTを「背景を踏まえて」日本語のレジュメにするのに20分ちょっと。経団連の事務局にメールにて送信。ひと仕事終える。こういう状況にはもう慣れっこである。お役に立てれば幸い。

 午後は来年本学で開催する学会の案内状の郵送作業。250名程度の学会なので集中すれば1時間ちょっとで終わる作業。それにしても「差し込み印刷」というのは便利。事務作業が嫌いな研究者が多いようだが、そこは元「猛烈ビジネスマン」。断るよりもスポーツ感覚でこなしてしまうのはまだ若いからだろうか。

 最近よく「仕事を断れ」と言われるが、仕事というのはリズムだと思っているので、他の人とはそもそも感覚が違うらしい。個人的には時間があるから研究に専念出来るというわけでもないと考えている。時には「単純作業」も必要。院生時代には家事をしている時間が一番「無」になれて、逆に研究の活力を与えてくれたものである。特に「夕食作り」と富士山を見ながらの「洗濯もの干し」が良かった。

 師走に突入。来年前半の仕事の依頼がいくつか入る。私で務まるのだろうか。

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