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大澤 武司
(Dr. OSAWA Takeshi)



 


研 究 日 記
(2007年10月)


□2007年10月30日(火)  春日神社

 院ゼミ参加のため三田へ。久し振りの三田で、教職員用のメールボックスを開けると大量の配布物が...。中大の法学部のメールボックスは、年に4〜5通しかお知らせが入らないのに...。

 院ゼミはゼミ生の研究構想報告を二つ聞き、刺激を受ける。私が現在秘密裏に進めている建国初期中国の政策決定過程に関する研究とも関連する「農村社会」研究あり、中国にとっての「日本」という問題を改めて考えさせられる研究あり、さすが国分先生の院ゼミである。

 三田詣りの時には必ず春日神社でおまいりして、おみくじを引くことにしているのだが、なぜか「女難の兆しあり」とのこと。不用意な発言には気をつけよう。

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□2007年10月29日(月)  学生インターン

 某企業を往訪。学生インターンの件を詰める。大きな仕事になりそうだ。師匠との打ち合わせ中、在外研究の件について本心をぶつける。すべては私の決心如何とのこと。

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□2007年10月28日(日)  国際政治学会 in 福岡 3日目

 最終日。睡眠時間も僅かだが、「人道」というタームに惹かれて会場へ。しかし、国際法研究者を中心とする部会だったためか、方法論的に若干違和感を覚え、途中で退出する。とはいえ、今後の研究課題を考えていくうえでのヒントを数多く得ることができた。

 午後は早稲田大学の益尾知佐子さんのご報告「『日中友好』時代の両国関係――指導者の言説を中心に」を拝聴する。例年学会では、指導者の言説(たとえば日本の首相の所信表明演説など)に分析を加えた研究報告があるが、やはり外交の「エッジ」である外交交渉における指導者の言説を分析することは、さまざまな意味で慎重さが求められるようだ。しかし、まずはこれを整理することから始めるのが正攻法であることも確かであり、今後の研究の展開が楽しみである。

 学会終了後はタクシーの運転手さんに紹介された「海鮮市場」の食堂でウニいくら丼を堪能する。漁協関連の施設のようで、値段も手頃。ホウ酸処理されていないウニは、まさにココロがとろけるような旨さであった。最新の研究成果を堪能し、食を堪能した最高の三日間であった。

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□2007年10月27日(土)  国際政治学会 in 福岡 2日目

 まず午前は、今回の学会参加の最大の目的であった「二つの中国」部会である。1950年代の日中関係を考えるうえで必読である『戦後日本の中国政策』を書かれた陳肇斌先生や実証研究の最先端となる1960年代の日本の対中政策の分析に取り組む東京大学大学院の神田さんなど、大変注目してる方々の競演である。

 最も刺激的だったのは、陳先生が中国外交部の档案調査を通じて、吉田書簡に関する研究を深化させていたことである。最先端の吉田書簡研究の対象は「書簡F」。また、1950年代の日本の対中政策における「経済要因」に照準を合わせた分析は、これまでの研究をさらに発展させており、勉強になった。とにかく、陳先生が「外交档案館の档案は使える。『使えない』と言っている人は、きちんと読んでいないか、想像力が欠如しているのだと思う」とおっしゃられたことに激しく同意。

 午後は「東アジアにおける国際連盟――知的交流と衛生事業」に参加。いずれも国際連盟における諸事業において、日本がどのように関与し、どのような成果を挙げえたのか、あるいはその限界は何だったのか、という課題を扱っていた。丁寧な調査を基礎とした報告であったと思うが、私自身はフロアから笠原先生が提起された視点がやはり重要だろうと思う。

 国際機構関連の研究を行う場合、必然的に機構の周辺史料を中心に読み込んでいくところから始めることになるのだろうが、やはり背景として当時の「日中関係」や国際情勢の現実を押さえておくことが求められよう。とはいえ、いずれも大変発展の可能性のある研究だと思われた。

 夜は博多の食を満喫する。

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□2007年10月26日(金)  国際政治学会 in 福岡 1日目

 初めての福岡である。もとより坂本龍馬が大好きで、海援隊も好きだったものだから、やはり武田鉄矢である。いわゆる「なんばしよっと」であり、「駆け出せば天神、下向いて中津〜」である。

 会場は福岡国際会議場。まずは部会「和解の政治学」に参加する。福岡教育大学の小林知子先生のご報告「日本:『過去の清算』に関する諸問題――『日韓遺骨問題』をてがかりに」は、私が専門としてる中国人俘虜殉難者遺骨運動とパラレルな関係にある研究課題であるだけに、大変勉強になった。

 自分の研究紹介も兼ねて、質問票に若干詳しい日中間における遺骨問題の経過といくつかの質問を書いて提出したのだが、大勢の前でほぼ全文を読み上げてくださり、さらに質問にもお答えいただけるなど、大変光栄であった。

 友人の報告も大盛況のうちに終わり、夜は博多の食を堪能する。

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□2007年10月21日(日)  多摩川戦隊コマレンジャー




 息子の保育園の秋祭り。多摩川戦隊コマレンジャーが参上するとのことで、家族総出で出かける。「きんたの会」さんの和太鼓演奏や南京玉簾を鑑賞した後、子供たちは輪投げやらボーリングやらゲームを楽しんでたくさん景品をもらう。シャッターチャンス多し。一眼レフの醍醐味を味わう。

 開始から1時間ほど過ぎた頃、お約束の「悪役」登場。幼き日の私同様、息子は大泣き。園庭を逃げ回る。そこに正義の味方「多摩川戦隊コマレンジャー」登場。思いのほか格好よく、ちょっと癖になりそうな感じである。

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□2007年10月20日(土)  ファミリー鉄道展

 電車が大好きな息子のために小田急鉄道のファミリー鉄道展に出かける。あまり細かい感想は書きたくないが、家族で行くには少し「要検討」な場であると思った。正直怖い。鉄道博物館もこんな感じなのだろうか。佐世保バーガーが美味しかったのがせめてもの救いであった。

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□2007年10月18日(木)  打ち合わせ

 単著出版打ち合わせのため神保町へ。日々史料の分析に追われながらも、中期的な目標設定をさせていただける有難さを強く感じる。良いものを仕上げたいとしみじみ思う。

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□2007年10月12日(金)  政権交代

 風邪をこじらせてしまったため、語学の授業はレジュメを用意してのビデオ鑑賞とする。私が学生の時には「芙蓉鎮」や「青い凧」やらを見せられた記憶があるが、とんと映画には興味がないので、前期に引き続き私の好物のNHKスペシャルを見ていただく。

 2000年3月18日。学部に戻って2年目。大学院への進学が決まっていた時だった。どうしても民主化しつつある台湾が見たいと思い、アルバイトで貯めたお金で10年振りに台湾に出かけた。私が台湾に住んでいた頃はまだ戒厳令下にあり、蒋経国氏もまだ健在であったため、その後日本から学生として眺めていた台湾の無血の民主革命は遠い存在であった。

 陳水扁勝利の時の興奮が45分のビデオ1本で伝わるとは思わないが、とりあえず8年前に放送されたNHKスペシャル「政権交代――台湾総統選挙を追う」(2000年4月2日放送)を流す。「簡史」を付したレジュメも配布(高熱で朦朧とするなかで作ったので、さてどうだろう)。中国語を勉強するにも、「台湾問題」の全体像ぐらいはきちんと認識しておいてもらいたい。

 感想を書いて貰うというような野暮なことはしないが、年末の立法院選挙、そして来年の馬さん(?)と謝さん(?)の一騎打ちとその後の中台関係の行方について、少しでも興味をもつ学生がいてくればと思う。さて、来年3月の台湾訪問の手配を考えなければ...。

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□2007年10月6日(土)  戦後東アジア国際政治研究会

 午前から午後の早い時間にかけては1950年代に在日華僑送還運動に関与された「歴史上の人物」にインタビュー。すでに80歳を越える高齢にもかかわらず、昼食の時間を含め4時間半以上、いろいろとお話くださった。特に今回は私の専門に大変近い1950年代の活動にまつわる箇所だっただけに、質問にも熱が入った。

 午後は研究会出席のため本郷へ。大きな学会の開催日と重なったようだが、報告者と報告テーマの魅力が勝ったのだろう、15名を優に越える参加者となった。最新の公開文書を利用した第一次石油危機と日本外交に関する研究構想。私の生まれた1973年が早くも歴史研究の対象になりつつあるとは...。

 すでに来年2月まで報告者が埋まっているというのも嬉しい。

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□2007年10月5日(金)  中国外交(史)研究会

 講義終了後、中国外交(史)研究会参加のため早稲田へ。川島先生・服部先生編著の『東アジア国際政治史』(名古屋大学出版会、2007年)を毛里先生が書評されるとのことで、迷うことなく高幡不動から京王線に飛び乗った。

 詳細には触れないが、極めて刺激的な時間となった。とりわけ分析枠組みの問題、特に戦後東アジア国際政治史の根底を貫く「パラダイム」をいかに描くかという問題について、ファクト・ファインディングに没頭すべき立場ながら、遠い将来に向けて多少は意識を持ちながら研究を進めていくことも必要なのだと改めて気づかされた。

 別にそのようなだいそれた役回りが来るわけではないのだが...。

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□2007年10月2日(火)  中華人民共和国の対日政策

 石川忠雄先生のご葬儀に参列。1950年代の日中関係 、それも中国外交を中心に研究を続けている私にとって、先生の御論稿「中華人民共和国の対日政策に関する一考察―一九四九年〜一九五八年を中心として」(『英修道博士還暦記念論文集 外交史及び国際政治の諸問題』慶応通信、1962年)は、初めてこの研究課題に向かい始めた時から現在まで極めて大きな影響を与えてくださっている研究であり、研究に迷いが生じた時に読み直す作品のひとつである。今、ご縁があって慶応義塾に机を頂き研究を続けさせていただいているが、今後もきっと迷いが生じた時には本論を読み返し、また『現代中国の諸問題』(慶応通信、1967年)を手にとるのだろう。

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