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大澤 武司
(Dr. OSAWA Takeshi)



 


研 究 日 記
(2006年9月)


□2006年9月21日(水)  戦史研究国際フォーラム 二日目

 議論が集約されていく過程というのは斯くも知的興奮を与えるものか。朝鮮戦争が与えた影響を、韓国、米国、中国、ソ連(ロシア)、英国、日本という立場からそれぞれの専門家が論じ、それをセッションごとの討議、総合討議を経て総括していく。自分の視野の狭さを思い知らされたのと同時に、今後何をすべきなのかを実感することができた二日間だった。

 最後に知ったのだが、白善Y氏は32歳で参謀総長だったとのこと。確認するまでもなく、私も32歳である。

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□2006年9月20日(水)  戦史研究国際フォーラム

 防衛研究所主催の国際フォーラム参加のため市ヶ谷へ。学会報告ペーパーの締め切りは迫るが、現在に至る戦後東アジア国際政治の構造を決定づけた朝鮮戦争を扱う本フォーラムはずっと楽しみにしていたので、徹夜覚悟で参加。

 何より驚いたのは、韓国軍第一師団長を務められた白善Y氏の特別講演。実際に米国を中心とする国連軍と共同作戦を実施した当事者の語る朝鮮戦争は、この上ない迫力を以って心に迫ってきた。加えて、「時間が短いので、日本語で話します」と、流暢な日本語で講演を始められたことは、私が忘れかけていた何かを思い出させてくださった。

 そういえば、最初に台湾に住み始めた頃、60歳以上のおじいちゃん、おばあちゃんはみんなニコニコしながら慣れない海外生活に戸惑っている僕を日本語で助けてくれたなぁ...。

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□2006年9月19日(火)  クーデター

 父が駐在しているタイでまたクーデターが発生したとのこと。2度目なので余り驚かない。心配するお嫁様に岡崎久彦・藤井昭彦・横田順子『クーデターの政治学―政治の天才の国タイ』(中央公論社、1993年)を読むよう薦める。

 義父母、無事「三峡下り」から戻る。

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□2006年9月16日(土)  日本橋散策

 お嫁様が出勤のため、息子と二人で地下鉄に乗って日本橋散策へ。行きも帰りも勝手にNゲージのカタログ本を読んで静かにしていてくれるので、私もゆっくりと大江志乃夫『日本の参謀本部』(中央公論社、1985年)を読むことができた。

 日本橋から大手町をまわって、二重橋の辺りを散歩。次から次へとやってくる新幹線に息子は狂喜乱舞。はとバスやつばめバスにも感動したようだ。

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□2006年9月14日(木)  準備と本番

 「想い」は伝えたが、さて...。

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□2006年9月9日(土)  リニューアル

 戦後東アジア国際政治研究会のホームページをリニューアル。

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□2006年9月7日(木)  締め切りまで...

 学会報告で提出が義務づけられているペーパーの提出期限まで残すところあと2週間。ようやく波に乗ってきた。この調子でいけば間に合うだろう。

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□2006年9月6日(水)  提灯行列

 中学の頃読んだ、ある短編小説の一文を思い出した。

 日本全国、どんな山奥の村でも、いまごろは国旗を建て皆にこにこしながら提灯行列をして、バンザイと叫んでいるのだろうと思ったら、私は、その有様が眼に見えるようで、その遠い小さい美しさに、うっとりした。

太宰治「一燈」より

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□2006年9月4日(月)  ただいま考え中...♪

 提出直前になってレジュメを作り直している。短い時間のなかで印象に残る報告をするためには、可能な限り論理の運びを単純化する必要がある。でも、細かいところをそぎ落としたら、一般的に実証研究の報告はあまり面白くなくなってしまう。さて、ここが腕の見せどころだが...。

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□2006年9月3日(日)  読書

 中村好寿『軍事革命(RMA)―<情報>が戦争を変える』(中央公論新社、2001年)を読む。「消耗戦」から「麻痺戦」へ。「集中打撃」から「同時打撃」へ。「攻撃」か「防御」か。一般的な報道では、単に「テレビ・ゲーム感覚」として表現されている超現代的軍事行動の内実を、極めて分かり易く紹介してくれている好著だと思う。専門外だが、一気に読んでしまった。最近、戦史ものを数多く読んでいることもあり、例えば日中戦争が、いかなる軍事史上の発展段階において行なわれたものなのかを理解する手助けとなった。

 午後は締め切りが迫っている学会報告用のレジュメを作りながら、集中力が切れた時間を使って、黒野耐『日本を滅ぼした国防方針』(文芸春秋、2002年)を読み始めた。まだ読み終えていないが、日露戦争後における国防方針の策定過程に関する記述が強烈に印象に残った。

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□2006年9月2日(土)  研究会参加

 東アジア国際政治史研究会に参加。黒崎輝氏の『核兵器と日米関係―アメリカの核不拡散外交と日本の選択 1960-1976』(有志舎、2006年)と若月秀和氏の『全方位外交の時代―冷戦変容期の日本とアジア・1971〜1980年)』(日本経済評論社、2006年)を、色々とお世話になっている昇さんと北陸大学の田中さんがそれぞれ書評された。

 一方は日本の「核」武装という問題を中心に据えて日米関係、特に米国の対日核不拡散外交を考察したものであり、一方は佐藤政権以降、大平政権に至る日本外交における共通の基調を浮かび上がらせようとする研究と理解した。

 戦後日本において、「非核」政策以外の政策的選択肢も存在したと指摘する前書は衝撃的であると同時に、その国内政治的可能性については少し勉強してみたいと思った。また後書については、1950年代の日中関係研究を含め、複数の政権について、その外交の基調に共通性を見出し、キーワードで括ろうとするアプローチの方法は、多くの困難が伴うものだと改めて認識させられた。

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□2006年9月1日(金)  後半突入

 今年度もいよいよ後半に突入(多少前倒しですが...)。春以来の動きを発展させながら、来年度につながるように動いていければと思う。

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