ルーンの杖秘録
ルーンの杖秘録

創元推理文庫

1.額の宝石之巻
2.赤い護符之巻
3.夜明けの剣之巻
4.杖の秘密之巻


 ヨーロッパ中に版図を拡大しつつあったグランブレタンのメリアダス男爵が、カマルグ国を訪れた。しかし、同盟を結ぶことを拒否され、カマルグを支配するブラス伯爵の娘イッセルダにも拒否され、実りなくカマルグを後にすることになった。
 そこでメリアダス男爵はグランブレタンに対して反乱を起こし、捕虜となったケルンの公爵ドリアン・ホークムーンを使うことを思いついた。彼が治めていたケルンの統治権と引き替えに、イッセルダを人質として誘拐するように命じ、額に黒い宝石を埋め込まれた。それは裏切りの兆候を見せた時に、ホークムーンの精神を食い尽くすという。そして、カマルグへと向かった。

 1967〜1669年にかけて書かれた作品で、ルーンの杖という新しい力が登場し(その力については後の作品で詳しく語られることになる)、1970年以降に積極的に展開されるヒロイック・ファンタジーへの橋渡し的な作品と言えるのはないのでしょうか。1964年から1970年までムアコックが編集長を務めていたSF雑誌「ニュー・ワールズ」を存続させるために、金銭的な理由で書かれたものだったとしても。

 ヨーロッパを模した世界観、この世界で魔法と呼ばれるものが科学技術であることなどから、他のヒロイック・ファンタジーとは違う雰囲気を持っていると思います。


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