活字の海を渡ろう1998年5月 5月31日
 Book Offに本を売りに行き、天気が良かったので先週行き損ねたもう1軒のBook Offに行く。ここは自転車で行ける距離であることを確認。(最近は地元の古本屋を捜すために電話帳と地図のにらめっこしています)ここでエリック・V・ラストベーダー「夕映えの戦士」(ハヤカワ文庫FT)を購入。最近、FTの2桁は全部読もうと思っています。

 ありさとの蔵の日記を見ていて、「ポップ・カルチャー・クリティーク2」に掲載されている近藤恵「それはきっとすてきな呪い 『王家の紋章』私的解釈副読文書」は作品紹介としてはよく書けていることを再認識。わたし自身もすごく楽しんで読んだけど、いかせん中学時代、この作品に夢中になっていたという過去があるので(笑)、あまり客観的に判断できないのです。もちろん、少し考え方が違うと感じる部分もあるし、豪快なラストシーン予想にはちょっと驚きました。
 今だから明かしますが、ムアコックの"Dancers At The End Of Time"は、異なる時代に生まれた男女が恋におちて・・という部分で『王家の紋章』を彷彿とさせる話だなと思っていました。まあ、"Dancers〜"を読んだおかげで、その昔、なにを面白いと思っていた夢中だったのか、よくわかりました。ただし、ごく普通のファンとは全然違う部分におもしろさを感じていたようです。やっぱりこの漫画が好きでしたとは言いにくいよなあ(笑)


5月30日
 中央線沿線にあるブックセンターいとうを3軒回りました。小金井店ではA・メリット「イシュタルの船」、ニール・ハンコック「二人の魔法使い」「終りなき道標」「聖域の死闘」、ライマン・フランク・ボーム「魔法がいっぱい」、バーバラ・ハンブリー「闇の戦い」「迷宮都市」(以上、ハヤカワ文庫FT)を購入。FTはここが一番量が多かったです。「アランの舞人」や「ユーラリア国騒動記」といったあまり見かけない本がありました。
 続いて、国分寺店へ行きました。ディ・キャンプ&プラット「鋼鉄城の勇士」(ハヤカワ文庫FT)、山田ミネコ「男爵夫人・ラム」「スプーン一杯の愛で2」(1は大変だろうなあ)を購入。山田ミネコの作品は最終戦争シリーズ以外は入手が難しいのでうれしかったです。ここではエドガー・ライス・バロウズ「地底世界ペルシダー」が100円でした(笑) こういう値段付けもチェーン店ならではでしょう。
 国分寺駅北口からかなり歩いたところにある恋ヶ窪店に向かいました。ここではヒルデブランド兄弟&J・ニコルス「妖精王の冠」、バーバラ・ハンブリー「光の軍隊」(以上、ハヤカワ文庫FT)、ロバート・E・ハワード「冒険者コナン」、「不死鳥コナン」(ハヤカワ文庫SF)を購入。そういえば初めてわたし以外にハヤカワと創元の棚を見る人を見かけました。ハヤカワ文庫FTを数冊買っていったようですが、内容より表紙で選んでいました。(後ろの作品のあらすじは読まず、イラストレーターの名前をチェックしていました)本の表紙は大事だということを改めて認識しました。わたし自身、昔、ライトノベルで結構表紙にだまされたと感じた作品があるので、今は表紙に惹かれてそれだけで買うというのはできないんですけどね。
 今回の感想。創元のSFやファンタジーはあまりない。創元は以前から専門店で購入することの方が多いです。ハヤカワ文庫SFはわたしの欲しい本はほとんどなくて、専門店じゃないと難しいことを実感しました。逆にハヤカワ文庫FTはまめにチェックするとそこそこあるんですね。この辺が面白いところです。

 どうも今月続編の出たJ・グレゴリイ・キイズの「水の都の王女」(ハヤカワ文庫FT)はあっちこっち見ていると面白いと書いてあるので、新刊で購入。気に入ったら続編も読みます。今読んでいる本が終わったら、これを読むつもりです。

 家に帰ると、ふるほん文庫やさんから目録が届いていました。功罪を感じつつも、珍しい本が出るので、目録をチェックして数冊メールで注文。早いもの勝ちなので、なにが買えたかは届いたときに書きます。今回の目録にジグソーハウスでないと書いてあったイタロ・カルヴィーノの「柔らかい月」がありました。


5月28日 ロバート・シルヴァーバーグ「いばらの旅路」(ハヤカワ・SF・シリーズ)
 読み終わった後、原著は何年の刊行されたのかと思い、思わず扉の裏を見ました。(原著の刊行は1967年)
 肉体的にも精神的にも痛手を受けた男女の物語ですが、語り口が抑えたものなっているので、陳腐なものになっていないあたりに作者の力量を感じました。それ故に説明不足気味のラストにちょっと不満を感じてしまうのが残念。「夜の翼」を読んだときにも感じたことですが、シルヴァーバーグは心に傷を負ったものの心理を描くのが本当にうまい。


5月26日 デイヴィッド・イグネイシアス「報復回路」(文春文庫)
 24日の毎日新聞の書評で買いに走ったというのはこの本です。イラクの秘密資金をめぐるスリラーものです。経済のことは詳しくないのですが、非常に丁寧な描写で、物語もよく練られていて、一気に読んでしまいました。登場人物にリアリティが感じられ、なじみの薄いアラブ世界がすこしわかったような気にさせられる小説です。内容とは直接関係ないのですが、縦書きでコンピューター(UNIX)のコマンドを書いてあったのですが、違和感を感じました。そのへんの配慮が欲しかったです。


5月25日
 インターネット古書店案内を行っている紫式部主催の「もっと古書と語ろうよ」に参加しました。わたしは古本屋を経営する側に回りたいというわけではないのですが、古書業界について興味を持ってしまい、実際に古本屋を経営している方のお話を聞きたかったのです。まあ、日本より数年進んでいるアメリカの様子を見ていると感じることもありますし。
 集合場所に指定されていた新宿のワシントンホテルがなかなか複雑な構造をしていて、待ち合わせに苦労しましたが、無事に合流。その後、近くの居酒屋で古本屋のご主人とお話をしました。SFファンにはおなじみジグソーハウスのご主人も来ていて、いろいろとお話をさせていただきました。仕入れに結構苦労されているそうなので、蔵書提供できる方は是非連絡して下さいとのこと。都内でも個性的な本屋を営んでいる方が多くて、なかなか楽しい場でした。話は尽きず、結局お茶を飲みに行くことになりました。個性的な方が多く、本以外の話でも面白かったです。古本、新刊問わず、本の業界の話が聞けたので、いろいろ参考になりました。


5月24日 タニス・リー「闇の城」(ハヤカワ文庫FT)
 本の間にはさんであったレシートを見ると買ったのは1990年。段ボールの底に埋めてしまって、読むのを忘れていたのかな。その上、最近まで持っていることも知らなかったし。
 タニス・リーの作品の中ではシンプルな作品だと思います。それが作品全体に硬質な印象を与えていますが、リアとリルーンの関係については描き足らないと感じてしまいます。単なる善と悪では割り切れない部分があり、1970年代末に書かれたこの物語を少し異質なものにしているのかもしれません。

 もう今月は本を買わないぞーと思っているのですが、今日の毎日新聞の書評で気になった本を探しに出かけました。先に寄ったブックオフで欲しい本が見つかってしまいました。デイヴィッド・イグネイシアス「報復回路」(文春文庫)、ジャック・ウォマック「ヒーザーン」(ハヤカワ文庫SF)、ルーシャス・シェパード「戦時生活」、「宇宙SFコレクション1 スペースマン」(以上、新潮文庫)を購入。

 実はここより広いブックオフに行こうと思ったのですが、風が冷たくて、雨が降ると感じたので今日は諦めました。しかし、雨に濡れました。ブックオフは漫画の立ち読みができるので、最近の少女漫画では面白いと言われている「天は赤い河のほとり」(この人の漫画をまともに読むのは「闇のパープルアイ」以来、10数年ぶり)をざっと読んでいたからです。やっぱり物語の大枠は某少女漫画を思い出さずにいられない(笑) 最近終わった「BASARA」も含めて、人気のある少女漫画というのは、やっぱり現代社会の女性の願望をうまく作品に織り込んだものばかりだと感心しました。となると、女性に人気のある「アンジェリーク」(ゲーム)は、男性の視点で作られていると感じる部分があります。


5月23日
 渋谷のアニメイトにて「幻魔大戦」のサントラを購入。ジャケットのデザインがオリジナルと違うのは減点。「角川映画コレクション」の1枚ということで、見慣れないレーベル名に納得しました。とにかくなかなかCD化されないアルバムで、最近ではしびれを切らしてLPを探していました。主題歌の「光の天使」はたぶん洋楽だという認識を持って聞いた最初の曲なので、思い入れがあります。まあ、後に別ルートで作曲者のファンになるとは夢にも思いませんでした。そういうことがなければ、今回CDを買うところまではいかなかったと思います。
 東横線の都立大学で下車、麗文堂書店で先日インターネットの目録注文したケイト・ウィルヘルム「鳥の歌いまは絶え」(サンリオ文庫)を購入。その後、大岡山に行き東京工業大学近くの古本屋でウィリアム・ゴールドマン「プリンセス・ブライド」(ハヤカワ文庫FT)と家にあるのより状態がよいジョージ・A・エフィンジャー「電脳砂漠」(ハヤカワ文庫SF)を購入。そのあと、古書日月堂にてシェリ・S・テッパー「女の国の門」(ハヤカワ文庫SF)とアルジャナン・ブラックウッド「王様オウムと野良ネコの大冒険」(ハヤカワ文庫FT)を購入。「王様オウム〜」は先週、某所で3000円(!)の値段がついていたけど、さすがに高すぎ。FTは欲しいと思うとどうも目の前に現れるような気がします。


5月22日 ルーシャス・シェパード「ジャガー・ハンター」(新潮文庫)
 SF、ファンタジーの要素を持ちながら、問題意識が高く(ただし、日本人であるわたしにはあまりピンとこない部分もある)、主流寄りの部分があるという点で、今のわたしが読みたいと思う作品を書いている作家だと思いました。この短編集の中で個人的なお気に入りは「メンゲレ」です。最近では主流に属する作品も読みますが、単なるリアリズム小説は苦手です。


5月21日
 今月は本を買いすぎ傾向にあるのですが(しかも懲りていない)、今日も地元の古本屋でパリトリシア・A・マキリップ「星を帯びし者」「海と炎の娘」「風の竪琴弾き」、ディ・キャンプ&プラット「英雄たちの帰還」(以上、ハヤカワ文庫FT)を購入。高校時代、漫画と本を数冊で1ヶ月のおこずかいがなくなっていたので、FTの2桁は本当に気に入った本以外は持っていないのです。タニス・リーのように、出てすぐ買った本以外は図書館になかったので、ほとんど読んでいない作家もいます。
 古書あしび文庫に注文していたロバート・シルヴァーバーグ「いばらの旅路」が届きました。別途送料を支払う必要はなく、またコンビニで支払いができるというのは非常にありがたいです。銀背についてはもう少しきちんと把握したいと思っています。

 今日、暇だったのでオンラインの古本屋をのぞいていましたが(謎)、熱心に探すと出物が結構あるものです。古典は下手に探し回るより、オンラインで探した方が効率がいいような気がしました。


5月19日
 書物の帝国の掲示板を見て、今日も地元の古本屋に寄りました。ローデンバック「死都ブルージュ」、イタロ・カルヴィーノ「むずかしい愛」、カレル・チャペック「山椒魚戦争」(以上、岩波文庫)を購入。どうも予定外の本まで購入してしまいます。ついでに新刊でタニス・リー「死霊の都」(ハヤカワ文庫FT)を買いました。日曜日にハヤカワ文庫FTを整理していて、タニス・リーの作品で持っていないことが判明した本です。


5月18日
 書物の帝国の掲示板を読んでいたら、ザミャーチン「われら」(岩波文庫)を最近見なくなったという文章がありました。この本は地元の古本屋では比較的よく見かける本で、いつでも買えると思っていたので、あわてて地元の古本屋に買いに行く。一緒にパトリック・オリアリー「時間旅行者は緑の海に漂う」(ハヤカワ文庫SF)、マイクル・カンデル「図書室のドラゴン」(ハヤカワ文庫FT)などを購入。そして、ロバート・シルヴァーバーグ「内死」(サンリオSF文庫)を発見。本の状態はそれほどよくないけど、500円だったのでいい買い物をしました。


5月16日 リチャード・ヒューズ「クモの宮殿」(ハヤカワ文庫FT)

 子どもを対象とした童話集。全部で20編収録されています。素朴で気に入った物語もありますが、物語が短すぎてちょっと物足りないと感じてしまいました。

 今日は行ったことのない地域の古本屋に行こうと思い、多摩ニュータウンを訪れる。京王堀ノ内駅近くのブックオフでエリザベス・A・リン「アランの舞人」(ハヤカワ文庫FT)を入手。アラン史略は高校時代に1巻の途中で挫折していますが、もう一度挑戦してみようと思っています。多摩センター駅方面にに歩いて行く途中にあるブックセンターいとうの本店を訪れました。ここは大学が近いのでその手の専門書が揃っているのが特徴。文庫より漫画の品揃えがなかなか面白かったです。ここでルーシャス・シェパード「ジャガー・ハンター」(新潮文庫)、山田ミネコ「呪われた城」「冬の円盤」などを購入。そして、多摩センター駅から電車で新宿に向かう。新宿の紀伊国屋本店で柴田元幸「生半可版 英米小説演習」(研究社)を購入。古典から現代の作品まで原文に触れることのできる嬉しい本。地元ではどうしても見つからなかったのです。大久保まで歩いていき、新宿古書センターでティム・パワーズ「幻影の航海」(ハヤカワ文庫FT)とE・R・エディスン「ウロボロス」(創元推理文庫)を購入。「幻影の航海」は値段が値段だったので、1年ほど前、半額だったにもかかわらず迷った末に買わなかったことを後悔しています。刊行当時、図書館で借りて読んで気に入っている本です。中野に出て(読書に夢中になっていたら、高円寺まで行ってしまった)、古書ワタナベでバーナード・フィッシュマン「自転車で月へ行った男」(先日、買い損ねた悔しさで買ってしまった)、S・L・エングダール「異星から来た妖精」、パトリシア・A・マキリップ「ムーンフラッシュ」「ムーンドリーム」(以上、ハヤカワ文庫FT)を購入。歩書房でハンス・ファラダ「あべこべの日」(ハヤカワ文庫FT)を購入。こういう専門書店に行く度に感じるのは、FTの2桁前半はあまり見かけないということです。これでハヤカワ文庫FTで読みたいと思った本はかなり揃いました。本当はもう少し古本屋巡りをする予定でしたが、体力が尽きたので、ここで帰宅しました。


5月15日 ウォルター・デ・ラ・メア「ムルガーのはるかな旅」(ハヤカワ文庫FT)

 動物ファンタジーというジャンルに属する作品。故郷に旅立った父を追う3人兄弟の物語。詩人ということもあり、文章はリリカル、歯切れよい。厳しい冬の様子が丹念に書き込まれているが、頻出するムルガー語という造語に悩まされ、なかなか物語の中に入ることができなかった。中盤、人間との交流を描いたあたりからすんなり読めるようになりました。それにしても初期のハヤカワは童話やジュヴナイル的な作品が多いのには少し驚きました。


5月14日 M・R・ジェイムズ/G・マクドナルド「五つの壺」(ハヤカワ文庫FT)

 ごく最近までこの短編集にジョージ・マクドナルドの作品が収録されていることを知りませんでした。太平出版から出ている「マクドナルド童話全集」こそ手を出していないものの(地元の図書館に全巻ある)、それ以外の作品は片っ端から読んでいたのに。
 M・R・ジェイムズ「五つの壺」はイギリスならではの古典的な妖精物語。G・マクドナルド「お目当てちがい」は子供向けの作品ながら、鵞鳥の傘を売る妖精がいい味を出しています。「城―ある寓話―」は、「ファンタステス」や「リリス」以外の短篇でもこういった大人向けの作品があるということに驚きました。解説で荒俣宏氏が指摘していますが、マーヴィン・ピークの「ゴーメンガースト」三部作を思い出すなというのが無理な作品です。


5月13日
 地元の古本屋でF・マリオン・クロフォード「妖霊ハリード」、ジョン・ベレアース「霧のなかの顔」を購入。この2冊は本気で探そうと思っていた矢先に、こんなに簡単に100円均一コーナーで発見したので気が抜けました。FTのこのあたりなら、たぶん地元の図書館にあると思います。しかし、過去にジョージ・アレック・エフィンジャー「電脳砂漠」(ハヤカワ文庫SF)の貸し出し不可に泣いた過去があるので安心できません。結局「電脳砂漠」は半年ほどかけて、古本屋で探し、購入しました。


5月12日 マーヴィン・ピーク「タイタス・アローン」(創元推理文庫)

 2巻のラストでゴーメンガースト城を後にしたタイタスの物語。あまりにも雰囲気が違い、面食らいました。小説としての完成度は2巻までの方が上と感じる部分も多いです。しかし、読者にまでゴーメンガースト城は幻に過ぎなかったのかもと思わせる不思議な感覚を味わいました。ラストはなるほど、と思わせるものでした。

 明日から4月末に手に入れたハヤカワFTを読んでいくつもりです。そういえば、6月にピーター・S・ビーグルの新刊が出るのは嬉しいけど、ハードカバーなので図書館で借りることになるため、読めるのはいつになるやら。

 本屋で"The Universe Of English II"をようやく見つけました。(でも、本来の捜し物は見つからなかった)フィリップ・K・ディックの短編が掲載されているんですねえ。手元に"The Universe Of English"があるんだけど、あまり読んでいません。これを機に一日一つづつでも読んでいこうかと思っています。


5月11日 マーヴィン・ピーク「ゴーメンガースト」(創元推理文庫)

 1巻は世界観とキャラクター像ををつかむのに苦労しましたが(性格づけにあいまいな部分が多く見られた)、裏で暗躍するスパイクティアの伏線を含め、役者揃いました。どうも1巻はこの2巻のための巨大なプロローグだったように感じられ、いよいよこの巻からタイタスの物語が始まります。タイタスが精神的に子どもから大人になっていく成長物語というのが一面に過ぎないあたりが、この作品の面白いところかも知れません。スパイクティアとタイタスのキャラクターの役割が今までわたしが読んできたファンタジーと全く異なっていて、それが物語の先が読めない要因の一つでした。とはいえ、伯爵妃が意外な活躍をする後半は先が読みたいと思うほど面白かった。さて、タイタスが最終的に見いだすものは何なのか気になるところです。
 話は変わりますが、コリン・グリーンランド「聖なる山の夜明け」(創元推理文庫)は、ゴーメンガーストのパターンを使ったというわけなんだ。

 地元の古本屋でタッド・ウィリアムズ「テイルチェイサーの歌」(ハヤカワ文庫FT)を購入。読んだことがないし、100円均一コーナーのあったからよしとしましょう。


5月9日
 地元の古本屋でニール・ハンコック「竜の冬」(ハヤカワ文庫FT)、ピーター・S・ビーグル「心地よく秘密めいたところ」、W・H・ホジスン「夜の声」(共に創元推理文庫)を購入。ビーグルは1988年刊行なのに、なぜか当時見た記憶が全くないのでした。


5月8日 マーヴィン・ピーク「タイタス・グローン」(創元推理文庫)

 刊行当時、やっと刊行とさんざん言われていたので、挑戦しましたが、冒頭部分で挫折しました。

 短編集を読んで気に入ったので、全巻揃ったら読もうと思っていました。無視するわけにもいかない作品ですの10数年ぶりの再挑戦しました。今までわたしが読んできたファンタジーとはちょっと肌触りの違う作品でした。ゴーメンガースト城という架空の地を舞台とした物語でありながら、登場人物は19世紀の小説の登場しても違和感を感じないほど、リアルなものでした。架空の地が狂気というか悪夢に近い世界として描かれているのも、他の作品とのきわだった違いです。確かに取っつきにくい作品ですが、のめり込むと面白いです。今は先が気になります。

 連日、6日に手に入れたTori Amos "From The Choirgirl Hotel"を聴いていますが、今までのピアノ弾き語り路線とその延長は前作で一応完成し、一歩踏み出した感じがします。曲調も少し変わったような感じがします。かなり実験的なアレンジもあって、この先どうなるのか楽しみであります。ヨーロッパ盤のシングルを見たらアメリカ盤と未発表曲が全部違う。いい曲もあるし、やはりシングル・コレクターの道は続くのでありました。


5月5日
 昨日、連休中遅寝早起きという生活をしていたため、9時半に寝てしまいました。というわけで、朝一番で昨夜、NHKで放送された「未来派宣言」を見ました。ご存じの方も多い「ふるほん文庫やさん」を取り上げていました。2年ほど前から知っているので、一通りきちんとまとめたというのが正直な感想です。内容の密度が濃かったので、あっという間に終わってしまった感じですが。番組でも紹介されましたが、本のクリーニング方法などはこの本屋の目録で紹介されたものを参考にしていたりします。機会があれば、一度行ってみたいのですが小倉は遠すぎる。

 ようやくアイスランド旅行記の最初の2章を公開しました。もともと同人誌として発表したものですが、カラーが容易に扱えるWWW向きの題材だと思っていました。そのため、他のページとは異なり、グラフィックを多用したページになっています。結局、ゴールデンウィークの3日間はこのページ作成でつぶれました。残りの部分については、みなさんの反応を見つつ、近いうちに公開します。写真のレタッチを一切やっていないので、いつになるかわかりませんけど。


5月4日
 昨夜、NHK教育で放送された「ローザンヌバレエコンクール'98」を見ました。個人的には(問題の多い)創作部門で今活躍中の振り付け師の作品を見られるのがいい。この番組でノイマイヤーやキリアンの作品を最初に見ました。もうずいぶん長いこと見ている番組ですが。来年からルールが変わるそうで、どういう結果になるのか楽しみです。

 続いて放送された新国立劇場の「ローエングリン」。時間が短いと思ったら抜粋でした。(BSでの完全版の放送は8月とか)演出がウォルフガング・ワーグナーなので舞台はたいしたことがないのですが、字幕を井辻朱美さんが担当するというので見ました。前に担当した「トリスタンとイゾルデ」に比べて、話の説明的な部分が多いので、個性が全面に出た訳ではありませんでした。一応比較のために、1982年にバイロイトで収録されたLDを見ました。見たのは第1幕ですが、特にキリスト教を信仰する側(ローエングリンとエルザ)と古い神を信仰する側(テルラムントとオルトルート)の言葉の選び方に感心しました。ただし、舞台としてはゲッツ・フリードリッヒの演出したLDの方が圧倒的に面白いので、つい見入ってしまいます。個人的にはホフマンのローエングリンが見られるだけで、満足しているんですが。

 昨日はアイスランド旅行記の地図作成で丸一日つぶれました。とほほ。この連休こそ「ゴーメンガースト」三部作を読むぞと思っていたのに、ちっとも進みません。


5月2日
 蒸し暑かったり、急に冷たい風が吹いてきたり、雨が降ったと思えば、日が射していたりと天気の変化の激しい一日でした。東京では台風が通過する時しか見られないほど、雲が早く流れていました。

 結果的に今日は古本屋めぐりで一日費やしてしまいました。まず古書日月堂に行き、取り置きしてあったシルヴァーバーグ「マジプール年代記」「〈教皇〉ヴァレンタイン」(ハヤカワ文庫SF)を受け取る。ご主人といろいろとお話しした後、そこで教えてもらった自由が丘にある文生堂書店に行き、それほど高くなかったのでA・A・ミルン「ユーラリア国騒動記」と水樹和佳「褐色の童話」を購入。「褐色の童話」は古書日月堂のご主人と古本屋で見かけないという話をした直後だったのでなんとも言えない。10年以上前から探しているけど、古本屋で見かけたのはこれが初めてです。自由が丘にもう一つある古本屋、東京書房にも立ち寄る。そこで文生堂書店の店頭で熱心に本を見ている年齢の高い方がいたのですが、その人はなんと東京書房のご主人だったので驚きました。古いSFマガジンが積んであったので、いつも習慣で目次をチェック。するとムアコックの短編の載ったものを発見。さすがに相当縁がなかった号だったのだと思いました。

 帰る途中、電車の車内から看板が見えたので、途中下車して地元のBook-offに寄ってみることにしました。入るのは初めてですが、わたしの住んでいる市ではたぶん一番規模の大きいBook-offだと思います。大久保のBook-offくらいの規模はあると感じました。特に掘り出し物は期待していなかったけど、書き手のメンツがなかなかよかったので菊池秀行監修「妖魔の宴〜狼男編1」(竹書房文庫)を購入。あとがきでも映画の紹介のみで、収録作家の紹介がないのは許せない。この駅周辺にはもう1件古本屋があるので、そちらにも寄ってみることにしました。メインはアダルトものでしたが、文庫の山からK・W・ジーター「ドクター・アダー」(ハヤカワ文庫SF)を発掘。

 しかし、古本屋巡りは体力が必要である。


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