第7回

一流建築家をめざす若い女性たち

 

夏の暑さも弱まり、秋の日が日一日と深まりゆく中、代官山で女性建築家の回顧展が開かれていると聞き、出かけることにした。

聞きしに勝る若い人の多いのにはびっくりした。目的の会場へ急ぐことにして、足早に歩いて会場に着いて、まず目に入ってきた光景、若い女性の多いのに目を疑ったが、この回顧展が女性建築家の草分け的存在であることからもうなずけることである。

展示品は、図面はもとより模型や衣装なども飾られており、彼女の生活の一端を偲ばせることができるようである。

見学に行った日が最終日であり、大勢の人が来ている中、年配者は少なく、わずか2、3人だったのにはちょっと寂しい思いをした。中でも若い女性が多いのが目を引いた。将来、一流の建築家を目指して見学に来たのであろう。若い男性もいたけれど、あまり多くはなかった。

彼女の作品を見て思うのは、いかにして採光を多く取り入れようと努力しているか、小屋に対しての小屋組みをいかにシンプルにするかであった。

今は女性建築家も多くなったが、やはり林雅子をのぞいては女性建築家を語ることはできないのではなかろうか。

 (2002年)

 

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