第4回 銅板張の外壁――築地界隈の木造3階建て 木造3階建ての建物を探し、今回は築地から明石町方面へ行きました。 築地界隈には、まだまだ木造3階建てがビルに挟まれながらも残っておりました。 大正末期から昭和初期に建てられたというこの建物は、外観は一部を除いて建築当時をそのまま現在でも立派に活躍しています。 外壁の銅板張、植木棚そして日除けも昔と変わらないのが何よりも嬉しく、精魂込めて造ったものは何時の時代でも使えるという事を物語っています。 近くにビルが建てられても何の遜色もなく、堂々としており町行く人を見ているようです。 変わり行く町並み、まして文化の発祥の地と知られる築地でこのような3階建てにあうことは、この上ない喜びを感じます。 まだまだ築地から明石町そして月島、佃島には、戦前に建てられた木造家屋が残っており、これからも暇をみては街角ウオッチングをしてみたいと思っております。 ( 1992年)
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