第 26回国際スクールの教室に――元麻布の木造3階建て 元麻布に木造3階建てがあると聞き、出かけることにした。暑い太陽の光を浴びながら、車の行き交う町並みを歩いていると、麻布の町並みは各国大使館の建ち並ぶところだと思い知らされる。 汗をかきながら、目的地へと進むうちに、西町インターナショナルスクールの建物が目に入ってきた。 この木造3階建ては、アメリカ人の設計で、大正 10年に、政治家・松方正義の六男、正熊氏の自宅として建てられたもの。外壁はモルタルで、内部は漆喰仕上げになっている。窓は上げ下げ窓で、下屋の垂木は化粧で、窓枠と同じ白色のペンキで塗られており、一部補修されていた。現在、この建物はインターナショナルスクールとして、1階は事務局、そして2階の部分は教室として使用されているが、なにしろ住宅として建てられており、学校として使用するにはかなり不便なところもあるとのことだった。 いま、いろいろな国の子供たちがここで勉強しているのを見ると、改めて、古くなってもこのように生きた使われ方をしている建物に感服する次第である。 ( 2001年)
|