白・黒

(225日号)

「白黒」についてのあれこれ。

 

パンダが白黒模様なのは、白と黒という対極な色で一頭の動物としての輪郭をとらえにくくして敵から身を隠す「分断色」をとっているという説。

 

その「分断」が続く北アフリカ諸国。チュニジアの革命から始まった流れはエジプトを押し流し、リビアも大混乱。各国の、今は独裁者と呼ばれている指導者もその始めは理想に燃えた「真っ白な政治家」だったのかもしれません。権力と利権に群がった「腹黒いやから」に挟まれ、オセロのように自身も真っ黒くなってしまった。

 

白黒つけるゲームといえばオセロのほかに囲碁があります。小沢一郎・元民主党代表と、与謝野馨・経済財政政策担当大臣の公開囲碁対局が昨年の1219日にありました。与謝野氏が優勢だったのを小沢氏が逆転勝利して「白黒はっきり」ついた(?)ようです。

 

 

 

 

エンディング

(215日号)

TVアニメで、番組の最後にかかる歌には名曲が多い。オープニングにアップテンポの曲を使う分、ラストは落ち着いた聞かせる曲を選ぶからだろうか。

 

昔のものでは「サイボーグ009」や「ガンバの冒険」の曲、もう少し後では「はじめてのチュウ」「ニャースのうた」などが頭に浮かぶ。が、エンディングの超名曲といえばこの曲は絶対はずせないだろう。そう「みなし児のバラード」だ。

 

昨年暮れから、社会的な現象となっている「タイガーマスク運動」。あのニュースを聞いた時、即座にこの歌を思い浮かべた方も多いのでは? こんな歌詞だった。

 

温かい人の情けも胸を打つ熱い涙も知らないで育った僕はみなし児さ/強ければそれでいいんだ/力さえあればいいんだ/ひねくれて星をにらんだ僕なのさ/ああだけどそんな僕でもあの子らは慕ってくれる/それだからみんなの幸せ祈るのさ

 

この歌手は、その後、敏いとうとハッピー&ブルーに入り、「わたし祈ってます」をヒットさせる。偶然だが、どちらの曲も「祈る」のね。

 

 

神曲

(25日号)

あの世に天国か地獄というものがあるとするなら、誰でもどちらかに行くのでしょうか。しかし、どちらにも行くことのできない場合もあるようです。

 

地獄と天国を見てまわった男の物語「神曲」(ダンテ著)には、自分の立場の安定だけしか考えず日和見的で安易な人生を送った人たちが、地獄の入り口で模様がコロコロと変わりながら動き回る旗の後を永遠に行進させられる様子が次のように描かれています。「…天はこうした奴が来ると天国が汚れるから追い払うが、深い地獄の方でも奴らを受け入れてはくれぬ。こんな奴らを入れれば悪党がかえって威張りだすからだ」

 

自分にとって理不尽な現状を変えようとせず、それができない言い訳を「現状維持が一番」という心の奥の日和見主義に従ってしまっている…誰にも少しは心当たりのある耳に痛い例え話ではないでしょうか。

 

「どうせ変わらない…」と、だんまりを決めこんでいるだけでは「悪党を威張らせる」だけかもしれません。自分を変える勇気があれば環境は変わるかも。

 

 

 

坂道

(15日号)

日本では、昔から「たくさんある」ことの慣用表現として「八百八」ということばが使われている。大阪は八百八橋だし、京都は八百八寺、奈良は八百八池、そして江戸は八百八町という具合だ。

 

さて、江戸にはもうひとつ「八百八坂」という別称もある。ご存じのとおり、都内はホント、坂が多い。23区内で名前のついている坂だけでも500以上あるのだとか。

 

「住みやすさ」の観点から町を評価すると、「坂の多さ」は減点の対象だろう。目黒区も坂の多い区のひとつだが、逆転の発想で、そんな弱点を「売り」にしてしまった。

 

2010年春、「めぐろ三ツ星健康法・坂道ウォーキングのすすめ」という「坂道ガイド本」を発売。これがかなり評判を呼んでいるのだ。コースが7つ紹介され、全部回れば区内で名前のある坂33がすべて通過できるという内容だ。興味のある方は健康づくりを兼ねてチャレンジしてはいかが?

 

組合の組織人員も、世の中の景気も「登り坂」になることを願いつつ、今年もよろしくお願いします。

 

 

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