総会の季節

325日号)

今年は、なかなか暖かくならず、3月下旬になっても、コートが手放せなかった。しかし、ようやく春は近づいて来たようだ。花粉症のマスクが目につき出した。桜前線の動きが気になっている人も多いのではなかろうか。

1月から続けられて来た第2次組織拡大月間も、終わりに近づいた。1月、2月は、寒さのせいか、確定申告に忙しかったせいか、あまり馬力がかからなかったようだが、3月に入って、春の訪れとともに20人の方が組合に新加入。平成11年度に限れば、月間で最高の加入者数となった。4月以降もこのペースを維持し、定期大会のときまでには、前年よりプラスに転じたいものだ。

4月といえば、支部総会の季節。総会は、各支部にとって、1年間の総決算であり、来年度へ向けての活動方針を決める重要な会議だ。が、支部総会にはもう一つ、忘れちゃいけない面もある。日頃なかなか会えない支部の仲間同士が顔を合わせたり、新しく加入した仲間の顔合わせをしたり。人と人とが交流する絶好のチャンスでもあるのだ。

支部総会の統一テーマは、「もう一人ふやす心で四千人」に決まった。ここはひとつ、総会への参加のほうも、「もう一人ふやす心で」声をかけて、誘ってみたらいかがだろうか。

 

 

人の目を気にして

315日号)

徹底的に少数派である。周りからは非難ゴウゴウである。老若男女すべてから総スカン状態である。抜群に評判が悪い。さらに特筆すべきなのは、そうした状況を彼女たちもよく知っていて、あえて自分自身の価値観に基づいて、続けているところだ。その点(についてだけは)、ガングロ少女たちはたいしたものだと思う。

国旗・国歌法が施行されて、初めての春。全国各地で卒業式が真っ盛りである。法案審議の際、「強制しない」を繰り返していた政府だったが、その後、文部省が行った「適切な指導」の指示は、かなり徹底したものだったようで、多くの高校で、昨年までなかった「国旗掲揚」「国歌斉唱」が式次第に取り入れられたという。が、国歌斉唱のときに無言で着席している生徒も、少なからずいたようだ。

テレビで、ある高校の卒業生がこんなことを話していた。「国歌斉唱のときは、周りがみんな座っていたので、僕も座っていました」。中には、こうした理由で着席していた人も結構いるのではなかろうか。

国家から思想や行動を強制されるのは、コワイ。しかし、もっと怖いのは、「人の目を気にして」「周りと同じ行動をとってしまう」国民性かもしれない。やっぱりガングロ少女たちはなかなかのものだと思う。

 

 

本当の春に向けて

35日号)

35日は二十四節気のひとつ「啓蟄」。冬眠していた地中の虫が這い出してくるころ。各地で高等学校の卒業式も行われている。大学や社会に巣立つ第一歩だが、「日の丸」「君が代」に揺れている。十分な国民のコンセンサスが大切だ。

商売人にとっても315日が言わば卒業式。確定申告で1年間の成績が発表されるようなものだ。組合の申告相談会も一区切りついたが、「これでやっとホッとできます」と帰っていく方が多い。良い成績をとった人もいるようだが、この不況の中では、芳しい成績を収められなかった人が多かったようだ。

組合費・保険料等の自動振替の口座窓口が3月分から郵便局に変わった。228日に引き落とされたが、こちらの成績も若干落ちていた。今まで通り銀行の口座からと思っていた人も多かったのか。4月分(327日振替)からは、介護保険の保険料も同時に引き落とされるので、郵便局の口座貯金残高を確認するよう、十分ご注意をお願いしたい。

今年は桜の開花は例年より幾分早いという。暦の上での春よりも、本当の「春」が待ち遠しい。12日からは大相撲の春場所が、31日からはプロ野球のセ・リーグが開幕する。本当の春に向けて、仕事も組合の活動もこれからが勝負だ。

 

 

介護保険が始まる

225日号)

今回は介護保険の特集号である。221日現在、組合員のうち、40歳から64歳の第2号被保険者が1999人、65歳以上の第1号被保険者が780人いらっしゃるから、組合全体では、787%が介護保険の対象ということになる。すでに昨年の10月から、要介護認定の申請が始まっており、「特集が遅いよ!」というお叱りの声が聞こえそうだ。「誠に申しわけありませんでした」としか言いようもない。

しかし、この介護保険というヤツは、なかなか正体がつかめない。これほど直前になっても、まだ、正式に「こうです」とは言えない部分があるのだ。地方自治体の混乱も十分予想される。

認定にあたっての「コンピューター判定」についても、問題が出てきている。どうもソフトに欠陥があるらしく、個々の問診内容を総合してみると、実態のランクとは食い違う結果が出てしまうというのだ。自治体によっては、厚生省のソフトは信用できないからと、自前でソフトをつくって、判定に使っているところもあるとか。

2000年問題といい今回の場合といい、コンピューターに頼りすぎた世の中は、そのうちエライことが起きるのではないかと不安になってしまう。重い過ごしだろうか?

 

 

民主主義のはきちがえ

215日号)

「こんな人が大臣をやっているのか」と、あきれてしまった人も多いのでは。124日夜、中山建設大臣が、テレビニュースにかけもち出演したときの事だ。前日、徳島市で行われた「吉野川可動堰」建設の賛否を問う住民投票で、反対派が圧勝したことをうけてのゲスト出演だったのだが――。司会者の話は聞かない。自分勝手にしゃべりまくる。反対派の人を恫喝する。あげくに、住民投票を「民主主義のはきちがえ」と決めつけていた。彼の言い分では、「代議制自体に民意がキチンと反映されているのに、選挙によって選ばれた代議員が決めたことに盾つくとはなにごとか」ということらしい。

時を同じくして、国会では、衆院比例区の定数を20議席削減するという内容の「衆院比例定数削減法案」を成立させるための強引な国会運営で、大もめ状態に。議員の定数が多いか少ないかはともかく、よりによって民意反映度の高い「比例区」が対象だものなあ。

先頃、文部省が、子どもたちを対象に国際比較調査を行い、こんな結果が出ている。「日本では子供たちに、うそをつかないように諭す父親が11%、弱いものいじめはしないようにと全く言わない父親が76%」。まさか与党議員の子どもに調査したわけでもあるまいが。

 

 

税金のシーズン

25日号)

今年も税金のシーズンがやってきた。テレビや町会の掲示板でも、確定申告の広告が目に付き出している。組合でも、年末に送った「所得調査表」がそろそろ、本部に送り返されはじめた。

税務署での確定申告の受け付けは、2月16日スタートだが、組合の確定申告相談会は、一足早く、1月20日から始まった。例年より2週間近く早かったのだが、ほぼ全員がきちんと記入なさっていて、ホッと一安心。

相談会には、毎年、300人以上の方が、真剣な面持ちで訪れる。品川、大田、目黒など近くの方はもちろん、中には、千葉や埼玉など遠方からいらっしゃる方もいて、電車での往復と相談会とで、まるまる一日かかってしまうから大変だ。しかし、「一年ぶりのごぶさたでした」というあいさつと共に、久しぶりの顔に会えるのはこの季節ならではである。年に一回でも、直接顔を合わせられるのは、うれしいものだ。「人と人との付き合いは、やっぱり顔が見えなくちゃ」は、組合活動のたいせつなポイントではないか。

先日、組合新加入者の歓迎会があり、当日いらした新加入者の方の中には、「組合に来るのは初めて」という方もいた。これを機に、気軽にちょくちょく組合を利用してください。お待ちしています。

 

 

成人の日

125日号)

今年から、3連休にするためとかで、成人の日が1月の第2月曜日になった。マスコミでは、ハッピーマンデーなどと呼んでいるようだ。

成人の日といえば、成人式。近年、毎年、「成人式での新成人の非常識」が新聞ネタにされている。さて、今年は、と楽しみにしていたら、茨城県鹿嶋市の諸君がやってくれました。式典の最中に、酒を回し飲みして大騒ぎし、その中の一人の男性は、1升ビンを持って壇上に上がり、「成人おめでとう」と叫んで、会場にロケット花火を打ち込んだという。

自治体がおこなっている成人式自体、特に意味や意義があるとも思えないし、参加する若者にとっても、成人式なんて沢山あるお祭りやパーティーの一つ、ぐらいの認識だろう。

成人というと、「今日からは酒、タバコもおおっぴら」というのがつきものだ。20歳になって、法律上で少年と区別されることと、「オトナになること、一人前になること」は、本来、別の次元の問題なのだが。昔、農村社会での元服とは、「夫役の義務と一人分の分配にあずかる資格を認める」というもので、若者組の加入式とあわせておこなわれたという。もちろん、年齢も一定ではなかった。

大人の実態はどうかといえば、現代の日本社会には、「これがオトナ?」とあきれるような大人もいっぱいいる。大人も若者も、一番必要なのは「自立」でしょうが。

 

 

あれから5

115日号)

1231日、テーブルにはロウソクを載せ、頭にヘッドライト、手元にラジオと、万全(?)の態勢で、テレビに映し出されるカウントダウンの風景に目をやった。その後、どうなったかは皆さんご存知の通りである。といっても、よりによって原発での不具合が多かったようで、「やっぱり信用できんな」という感を新たにしたが…。

越年にあたっては、震災グッズを取り揃えた方も多数いらしたと思う。以前もこんなことがあった。そう、あれからもう5年もたってしまったのだ。1995年1月17日早朝に起きた阪神・淡路大震災。被災された方たちの心の痛みは、どれほどのものだったか、想像するにあまりある。

しかし、二次的被害とも言うべき状況は今も続いているようだ。仮設住宅では、二百数十人に及ぶ孤独死。そして、仮設住宅から移ってきた復興住宅でも、98年、99年の2年間で、約70人が誰にも看取られずに亡くなっているという。しかも3分の1は65歳以上の高齢者。自殺者も11人いた。この事態に、復興住宅の自治体では、「住民同士でできるだけ声を掛け合おう」との申し合わせを行っている。

組合で、以前使っていたスローガン、「ひとりぽっちの仲間をなくそう」の言葉の重さを実感した。

 

 

今年は辰年

15日号)

 明けましておめでとうございます。本年も東京建設新聞をご愛読のほど、よろしくお願いいたします。

さて、今年は辰年。竜は、十二支の中でただ一つ、想像上の動物で、中国では、鳳・麟・亀と共に四霊のひとつとされている。一般に、西洋では、竜(ドラゴン)は、悪の象徴のイメージがあり、発売が待ち遠しい「ドラゴンクエスト」のドラゴンは、この系統。しかし、日本を含めて東洋では、まったく反対の意味を持っており、吉兆なのだそうだ。

強そうな感じがするからか、「竜・龍・辰」という字は、人名でもよく見掛ける。有名どころでは、幕末の志士、坂本竜馬をはじめ、新門辰五郎、芥川龍之介、坂本龍一、ジャッキー・チェン(本名は成龍)など。また、架空の人物では、映画「緋牡丹博徒」のお竜さんが忘れられない。調べてみたら、当組合の組合員でも、これらの字が名前に入っている人が、21人いらした。

「昔、中国の絵の名人が壁に竜の絵を描き、瞳を描き入れたところ、たちまち本物の竜となって天に昇った」という故事に由来する「画竜点睛」という言葉がある。組合を竜の絵に例えるなら、瞳を描き入れるのは、他の誰でもない、組合員である私たち一人一人だ。21世紀に向けて、素敵な瞳を描きたい。

 

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