ZARD What a beautiful memory 2008 仙台 レポート

2008.2.10、ZARDデビュー17周年。
その日、彼女の想いは、仙台「イズミティ21」へ舞い降りました…。
[Memory 01・Setlist & Members] [Memory 02・Before Start]
[Memory 03・First half] [Memory 04・Second half]

[坂井泉水さんを偲ぶ会]
What a beautiful memory Tour [東京・日本武道館] [第58回紅白歌合戦]
What a beautiful memory 2008 [神戸] [横浜] [新潟] [福岡] [広島・松山] [大阪] [代々木]
Tips to enjoy ZARD・What a beautiful memory (2008)



[Memory 01・Setlist & Members]


 先ずは、バンドメンバー・フォーメーションと、セットリストを。

■バンドメンバー・フォーメーション

 4列目:C(岡崎)
 3列目:D(山口)・V(坂井)・D/Pa(車谷)・AG/C(岩井)
 2列目:M(大藪)・B(麻井)・G(大賀)・G(阿部)・K(大楠)
 1列目:B(徳永)・PF(大野・大楠)・C(大野)

 (MC担当:date FM、石垣のりこ)(以上、敬称略)

 今回から、大きな変更があり、イメージ的には大晦日に近くなりました。
 やっぱり、Garnet Crowは外れましたね…そして、羽田さんまで外れるとは。

 しかし、その分…「質が落ちたとは、絶対に言わせへん!」とばかり、
 バンマス大賀さんのパフォーマンスが…凄かった!!2曲目とか、ガッツポーズ出てましたからね(w

■セットリスト

 OP.負けないで(Inst. Ver.)
  1.揺れる想い
  2.この愛に泳ぎ疲れても
  3.IN MY ARMS TONIGHT
  4.Just for you
  5.遠い日のNostalgia
 (MC1)
  6.Season
  7.ひとりが好き
  8.不思議ね…
  9.I want you
 (MC2)
 10.突然
 11.君がいたから
 (MC3)
 12.眠り
 13.素直にいえなくて
 (MC4)
 14.少女の頃に戻ったみたいに
 15.もっと近くで君の横顔見ていたい
 16.瞳閉じて
 17.あなたに帰りたい
 18.I still remember
 (MC6)
 19.My Baby Grand
 20.見つめていたいね
 21.サヨナラは今もこの胸に居ます
 22.もう少し あと少し…
 (バンドメンバー紹介)
 23.こんなにそばに居るのに
 24.きっと忘れない
 25.君が居ない
 26.心を開いて
 27.Today is another day
 28.愛が見えない
 29.マイ フレンド
 30.Don't you see!

 (アンコール)
 31.Oh my love
 (MC7)
 32.グロリアスマインド
 (MC8)
 33.永遠
 (MC9)
 34.あの微笑みを忘れないで
 35.負けないで

  −サヨナラはこの胸にいます…as ED−

 注目は…20曲目でしょう!あの「3Gのゴールキーパー」ゆかりの地、宮城県ということで、
 この曲が演奏されたのです…!ゆりっぺ不在のセットリスト構築という意味でも、
 素晴らしい変更だったと思います!すごいっ!!

■バンド紹介

 Garnet Crowの古井、岡本、中村、doaの太田、そして…羽田、黒瀬、葉山…(敬称略)の
 離脱によって、バンド紹介の順番と構成も変更になりました。以下にそれをまとめておきます。

 G・大賀→D・山口→G・阿部→D(&Pa)・車谷→K・大楠→B・麻井→C・大野
 →M・大藪→C・岡崎→AG&C・岩井

 でした。ひとりあたりのフレーズが長く、マニピュレーターの大藪さんのときは、
 バックで依然大野さんが歌っているという状態でした。大野さん&岡崎雪ちゃんファン、
 そんな自分としては嬉しい長さでしたが、ガネのFCにさえ入っている自分にしてみると、
 やっぱり中村のゆりっぺが参加していないのは…本当に寂しいなぁ…って感じ…。

 そもそも、自分が中村さんを好きになり、ガネにまで興味を持ったのは、この…
 「こんなにそばに居るのに」のコーラス紹介のゆりっぺを見てからですから…。

 でも、それを差し引いても、素晴らしい公演でした!ZARDメンバーの方々、お疲れ様でした!


[Memory 02・Before Start]


■開場まで

 例によって、新幹線で仙台へ。どうしても参加したかった、仙台公演。
 これは、2/10の17周年ということもあるし、会場名がイズミティだということ、
 そしてなにより、仙台は自分が不動産の仕事を始めた時、初めて担当した都市で、
 非常に思い入れが深い街だから…。

 雪化粧をした東京を滑り抜け、宇都宮を過ぎると一面の銀世界。
 思ったより早く時間が経過し、11時過ぎにはもう仙台駅に。寒いかな…と、
 覚悟を決めてきたものの、意外や意外、天気もよく暖かい。あのお方のご加護かな?
 いつもの通り「利久」で昼食、天気も良いので歩いて勾当台公園まで行き、
 ホテルにチェックイン後、地下鉄で泉中央へ。どうでも良い話だが、自分のPC、
 「いずみ」と入力すると、当然「泉水」と出るので、ちょっと気を使う(笑

 3時40分会場着。開場から2時間半前で、神戸だとちょうど物販が始まった時間。
 ここも、もうすぐ物販が開始かな…?と、思いきや、列がない。あれ?と思い、
 入り口から中を覗くと、もう既に物販が始まっている様子。ちょっと出遅れたか…まぁ、
 外は、天気予報の通り雲行きが怪しくなってきており、雨か雪でも降ってきそうだったので、
 外で並ばないで良いのは嬉しい。前回の横浜では物販には顔を出さなかったし、
 今回はほとんど列が無いので、何か買おうかな♪と、自分も列に加わる。

 3人待ちで、すぐに自分の番。あまりに早すぎて、ポスターの絵柄も決めてなかった(汗
 ちょっと驚いたが、即決の上、メモリアルノートと合わせて2品購入。ノートは、
 ただ単に「一番安いから」という理由で購入したんだけど、意外や意外、翌日、
 山野楽器で大活躍する事に。何がどう転ぶか分かりませんね(^^;

 10分足らずで購入終了、物販は地方公演に限るな…なんて思いながら、
 一旦会場の外に出て「イズミティ21」と記された銘板を記念撮影。


 さらに、会場裏手まで回り、懲りずにツアートラックのチェック…と、そこには、
 車種は同じでも、荷台が黒塗りに変化したトラックが!おおー…!ひょっとしたら、
 カラーリングの途中?ひょっとしたら、次回以降の公演では、サプライズ…かも!?
 ちなみに、この日のトラックは1台。NHKが1台、横浜は3台でしたので、
 編成が縮小されているのかな?なんて疑問が脳裏を掠めたり(結果はビンゴでしたね)。

 (なんとなく、GARNET CROWを連想するカラーリングな気がする…気のせい?)

 さて、ここで、まだ4時。物販で時間がかかる事を想定していたので、予定が狂った。
 小雪も舞い出したし、開場まで2時間もあるので、近隣のイトーヨーカドーで時間潰し。
 特に目的があった訳でもないのだが、入居している新星堂に行くと、Music Freak Magz.
 最新号が置いてあったので1部頂戴し、読みながらお茶。今回、ZARD関連では、
 お馴染の寺尾広さんによる、リクベスDisc-1のライナーが掲載されていてニンマリ。
 寺尾さんの文章は、昔からキチンとZARD、そして坂井泉水を見守り続けてきた、
 優しさ、厳しさと包容力に溢れていて、好きなんですよね。ってか、これを読んで、
 改めて…なんでリクベス付属のライナーが、斉田氏の汚れた内容のものだったのか、
 疑問に思えてきた…。この寺尾さん執筆のを、掲載してくれれば良かったのに…!!
 ちょっとツメが甘いぞ…ビーイング!

 こんな感じで、ちょっと興奮したりしてたら、もう6時近くに。
 ZARDの事になると、何を考えても飽きが来ないから、時間が早く経ってしまう。
 慌てて会場に戻ると、結構な列が出来ていて驚き!開場→開演が30分しかないので、
 オンタイムで行けるのかな?なんて思いつつ、最後尾に加わる。結果としては、
 スムーズな入場が出来て、自分が入ったのは6時15分ぐらいかな?ロビーでは、
 物販が再開していて、まさに「ごった返す」といった様相でした(笑

 さて、何時ものことながら、ドキドキしつつホールに入る。
 綺麗で良い感じのホールだナァ…と、先ずは自分の席に荷物を置き、ステージを見る。
 ちょうど、視線の高さがスクリーンと同じぐらいで、かなりの良席に心踊る!
 と、視線を広げてステージ全体を見ると…ありゃ?楽器の配置が大分違う…。
 先ず、最前列上手側にあったピアノが、下手側に移っているのが目立つ他、
 キーボードの位置も違う。予めステージに置かれているギターも、本数が少ない。
 これは…ついにGARNET CROWが離脱したかー…と、ショック。古井さん、岡もっちは、
 船上ライブからの皆勤賞だったため、一際残念ではあるが…彼らは彼らのバンドがあり、
 3/12には、(自分も)待望の6thアルバム発売が控える。きっと、坂井さんも、
 笑顔で「今までありがとう」なんて言いながら、送り出したんだろうなぁ、と考えたり。

 そして、GARNET CROWだけじゃないですね。B'zも20周年なツアーが始まりましたし、
 SCHONさん、荒神さん、山口さんがメンバーなNaifuも4月にデビューを控えていて、
 こちらも大変そう。そんな状況下で、この追悼ライブツアーを組んでくれた、
 ビーイングには、本当に感謝してもしたりないし、協力してくれているメンバーには、
 声を大にして感謝の言葉を届けたい!

 で。改めてステージを見たところ、構成は大晦日に似たような印象を受ける。
 小規模…という言葉が頭を過るが、今までが、ビッグバンドとまでは言わずとも、
 まるでそれを連想するかのような大編成だっただけで、これでも充分な構成だろう。
 大晦日だって、武道館に決して劣る事が無い、素晴らしいステージだったじゃないか!
 きっと、今日だって…良い演奏を聞かせてくれるに違いない!!

 25分に一旦お手洗いに行き、27分に席に戻ると、その瞬間に時計が消灯。
 30分頃、ステージ裏から「気合入れ」の声が漏れ聞こえてきて、いよいよだ!と、
 身が引き締まる。そして…数分の後、客電が落ちた…。


[Memory 03・First half]


■Everyone comes in...

 照明が落ち、例のごとく、青白い光の中「負けないで(Inst. Ver.)」が流れる。
 サビから始まったメロディがAメロに戻ったところで、バンドメンバーが定位置へ。
 やはり人数が少ない…が、この時点では、誰が誰なのか分からない。
 自分の視界も、やっぱり歪んでいた…というのが有るのかもしれないけど。

 さて…バンドメンバー側も若干戸惑いが見えるのか、少し時間が掛かったが、
 2度目のサビが終わりかけたところで、いつもはバンマスの大賀さんが居る位置、
 そこに陣取る方が、マニピュレーターに向かって頷く。マニピュレーターの方も、
 それに応じるように軽く頷くと「負けないで」はフェードアウトし、例の言葉へ。

 この言葉に込められた想いを、全国に伝えるこの機会に立ち会えたことに、喜びと、
 なにより感謝の気持ちを捧げたい…と、感無量になると同時に…ドラマーが始動!

■OP

 一気に明転したステージから流れ出るメロディは、OPナンバー「揺れる想い」。
 仙台会場も、客席の暖まり方は他会場と大差なく、どうにも神妙な雰囲気が漂う。

 だが、ステージ上からは…いつもと微妙に違う雰囲気が漂っていて。
 視覚的に分かるのは、今までのステージと比較して、明らかに人数が少ないこと。
 メンバー・構成は前述の通りで、一般的に考えると少なくも無いはずなのだが、
 視覚的にはかなり寂しい印はぬぐえない。しかし…ここからが本質なのだが、
 演奏が、今までと比較しかなり派手…というか、気合が入ってる感じなの。

 ステージからは
「人数は減ったけど『質が落ちた』とは、絶対に言わせへんよ!」
 そんな強いメッセージが発せられている、妙にドキドキするOPだったりして、
 なんか…今日は、いつもと違うライブになりそうだと予感させたり。

■編成変更

 ちょっとバンド編成について述べておくと。

 GCのメンバーは、新アルバムのプロモートがあるのか、予想通り離脱。
 ZARDライブ皆勤賞の二人が抜けたのが寂しい一方で、途中、ゆりっぺ演出を、
 どういう風に変更するのかに、興味が沸いて来ます。まぁ…本音をぶちまけますと、
 この3人の離脱は、実はなによりも寂しい…仙台の人にも、ゆりっぺのコーラスを、
 心から堪能してもらいたいと思っていただけに、残念です。

 そして、B'zのツアーが始まったからか、AG/Cの大田さん(doa)も離脱。
 大田さんは、アリーナツアーから合流と聞いていたので、まだこちらを…?
 と思っていただけに、ちょっと意表をつかれました。ZARDの男性コーラス、
 そのものと言っていいお方だったので、こちらも残念。

 男性コーラスといえば、荒神さんも離脱。こちらは、SCHONさんもあわせ、
 デビュー間近のNaifuの活動でお忙しいのでしょうか。横浜公演では、
 だれよりも映えるコーラスワークを魅せてくれた彼でしたが…。

 さらに、いままでパーカッションを担当されていた、dbの車谷さんがドラムへ。
 本職(?)はドラマーですから、この変更は納得が行くところですし、
 車谷さんのドラムは初めてみるので楽しみなのですが、黒瀬さん未参加も確定で、
 これはこれで寂しい事になりそうです。ちなみに、この段階で車谷さんは、
 ドラムとしてではなく、パーカッションを担当されていました。

 この時点ではまだ分かりませんでしたが、最前列には、2本しかマイクが無いため、
 まだ明らかになっていない変更があるのも伺えました。結論から言うと、
 徳永・大野用のマイクで、Vi.、Sax.も不在という構成でしたね。

■〜遠い日のNostalgia

 さて。セットリスト(他レポート参照)は、いつもどおりで進行。

 が!前述の通り、やっぱりステージの気合がいつもと違う!
 いつもが気合が足りない、という訳では決して無いのだが、いつもが世界陸上なら、
 今日はオリンピックだ!みたいな、レベルの違いを感じる(微妙なたとえだな…)。

 確かにバンドメンバーは少なくなっているのだけど、それが決定的な音の違いとして、
 この場で比較できるほどに差が生じているのか…というと、そうでもなくて、
 これは…それを感じさせないぐらいの演奏を!という気持ちが顕在化してるから?
 2曲目「IN MY ARMS TONIGHT」では、大賀さんからガッツポーズが飛び出すし、
 4曲目の「Just for you」では負けじと、いつもは古井さんと比較して、
 どちらかというと大人しめなKey.の大楠さんも、前面にでるような演奏を魅せて。
 この時点で、パフォーマンスという点では、これまでで最高かも…!と、
 思わせてくれるデキでした。まだまだ序盤なのに…これから、どうなるんだろう(^^;

■MC1〜素直にいえなくて

 最初のMC。
 今回の担当は、これまた共催者であるDate FM(FM仙台)の石垣さん。
 いままでの司会進行の中で、一番、緊張していたような感じでしたね。

 いつもは、最初のMCで「初期のZARDのメンバーのひとりである〜」という形で、
 黒瀬さんが呼ばれるのですが、今回はやはりそれがありませんでした。
 その代わり、この日がデビュー17周年であることを述べ、その頃の曲を…、
 という形で素直に繋げており、普通に見る分には不自然さは全く無し。
 今回からは「メドレーでお楽しみください」と、明確にメドレーだと紹介の上、
 曲に入っていきました。なんの事前知識も無く参加しているならば、
 ここで変更が入っていることには気付かないでしょう。なかなか上手な進行です。

 そして、ここから車谷さんがドラマーとなり、Season〜の演奏開始。
 車谷さんのドラムは、メリハリが利いていつつも、柔らかめな感じが漂い、
 ロックバンドの側面を持ちながら、ポップスとしても親しまれ続けたZARDの色と、
 美味くマッチングしている気がして、自分は好感が持てました。これまでは、
 一番黒瀬さんのドラムが目立っていた気がしましたが、今回は大賀さんのギターが、
 全体を引っ張っている感じが強かったのは、この変更も大きく影響しているのかな?

 なお、照明プランも今までの2008ツアーと同様。
 2007ツアーの、赤いライティングによる演出はこちらもありませんでした。

■MC4→アコースティックコーナー(少女の頃〜・もっと近く〜・瞳閉じて)

 いよいよアコースティックコーナー。
 ちょっとだけ心配だったものの、無事に大野さんが上手から登場。
 ピアノが置いてあったものの…少し心配でしたが、杞憂でなにより。
 ただ、いつもと違う向きなのはちょっと新鮮で、映像で坂井さんとシンクロする時、
 今までは「大野→←坂井」と向き合っていたのに、今回は「←大野←坂井」と、
 双方が下手(向かって左側)を見る形になっていました(^^;
 これは、映像側にもう一歩の工夫が欲しかったところかもしれません。

 演奏の方では、コーラスに気を取られ、今まであまり注目していなかった大楠さんの
 「もっと近くで君の横顔見ていたい」「瞳閉じて」なピアノが、かなり素敵でした。
 大野さんの声も、今まで聴いた中で一番出ているようで坂井さんと見事なハーモニー。
 このアコースティックコーナーは、実に秀逸でしたね。

 無事に終了すると、大野さん、こちらで一旦退場。
 よっぽど気を使っていないと分からないぐらいさりげなく、ステージを去ります。
 いつも思うのだけど、勿体無いですよね…(苦笑

■あなたに帰りたい・I still remenber→MC6→見つめていたいね

 そして、坂井さんの魂がサイリュームに宿る「あなたに帰りたい」。
 こちらは、横浜と同じく色が青に統一されていました。うむ…ZARDには青が似合う。  ここでは雰囲気に酔いつつも、今回はステージが近い事もあり、A/Cの岩井さんが、
 12弦のギターを、どう使ってるか注目してみたのですが、普通の6弦でしたね。
 もっとも、音的に劣るとか、そういう事は全く無かったです。

 6回目のMCは、今まで羽田さん伴奏による「Baby Grand」朗読だったのですが、
 今回は羽田さんまで欠席で、録音の伴奏による朗読になっていました。
 うーむ…大楠さんや大野さんによる伴奏も聴いてみたいところなんですが、
 どうやら、明確に「担当」「領域」が守られているようですね。下手に掛持ちすると、
 「代役」みたいな印象を与えてかねませんから、これはスマートかもしれません。

 で。
 MCの内容は、前半はシナリオどおり…だったのですが、ここからがサプライズ。
 中村ゆりっぺが来てないと思われる以上、ここからどうするのかな…?と思いきや、
「ファンの方ならご存知とは思いますが、宮城県といえば、関係が深い曲があります」
 !!??
 え!?
 そう来るか!?となると…
「どなたか、曲名をご存知では無いですか?」
 答えを客席に求める石垣さん。しかし、客席は…反応していいものやら、
 気が動転するやらで声が返らず。まぁ、ちょっと答え辛い雰囲気だからやむなしか。
 そこは石垣さんも気を使って
「皆さんの口元は動いてましたが…そうですね『見つめていたいね』です!」

 !!
 3Gのキーパー!!
 この言葉の詳しい解説は、アルバム「TODAY IS ANOTHER DAY」のライナーに譲るが、
 石垣さんからもライナーと同様の紹介があった後「見つめていたいね」へと!
 これは…宮城ならではのサプライズ!この公演前、色々な所で、色々な人が、
 妄想レベルで「仙台では『見つめていたいね』が聴きたいなぁ」と語っていたのが、
 見事…現実に!…す、凄い!完璧なまでに、期待を裏切る事が無いな!
 しかも、極めて自然にこの曲に繋げたことに、感服の一言です。

 ちなみに、スクリーン上の映像はほぼ「止まっていた時計が今動き出した」と同様。
 若干、街中のシーンが多いですが、1995年9月、ロンドンの風景で、
 「マイフレンド」使用のフォトセッションと同時に撮影されたものでしょう。

 なお、少なからず「『止まっていた時計が今動き出した』が聴きたかった…」、
 そんな声があったのも、一応ここには書いておきましょう。自分としては、
 サプライズは嬉しかったものの、曲的には「止まっていた〜」が好きなので、
 これは嬉しさ半分、残念半分といったところで、結構複雑な気分ではありました。

■サヨナラは今もこの胸に居ます→もう少し あと少し…→
 バンドメンバー紹介→こんなにそばに居るのに→きっと忘れない

 なんとなくですが、この「見つめていたいね」から会場の雰囲気が一転。
 ステージに比べ若干の気後れが見えた客席が、いまだかつて無いぐらい、
 温まってきた様相を呈し、手拍子の音もかなり激しくなってきたような…。

 そして、そんな中で迎えたバンド紹介!ロックバンドZARDの真骨頂!
 いつも興奮を隠せない、自分が一番好きな瞬間なのですが…この日は特に凄かった!
 まるで、バンドメンバー各位が司る楽器に、ボーカル坂井泉水が降臨したかのよう!
 それぞれの楽器が、それぞれの音で坂井泉水の声を奏でます!

 先ずは、大賀さんのギターへ!
 続けて、山口さん、車谷さんのドラムに!
 大楠さんの鍵盤の上で踊った後には、麻井さんのベースに!
 そしてー…っ!迎えたサビで、再登場の大野さん!
 いつものウィスパーボイスとはまた違った、迫力あるボーカルに驚きつつ、
 大藪さんの紹介を経て、ZARDライブに不可欠な紅一点、岡崎さん!
 そして〆は…岩井さんの迫力あるアコギ&コーラスへ!!

 編成が小さくなった分、それぞれのパートも長くなったのも良かった!
 いままで…この一連の追悼ライブで
「『何処かから見守っている』坂井泉水」
 の存在は、強く感じていた自分ですが、このときはそれを超えて、明らかに、
「『今、そこに居る』坂井泉水」
 を、強く強く…感じていました。それほどに…本当に凄いセッションでした!!

 ちなみに、一旦退場していた大野さんは、イントロが始まるとすぐ、
 おっと出番ですねっ!とばかりに、ひょこっと小走りに登場、さもそこに、
 ずっと前から居たかのように、凛と陣取ってました。面白いな、大野さん(^^;

 それはそれとして。
 続いての「きっと忘れない」でも、やっぱり坂井さんの存在を強く意識…して。
 客席からも、嗚咽や感嘆の溜息を含めたざわめきが、妙に大きくなりつつあり、
 溢れ出んばかりのエネルギーが会場に充満しつつあるのを皆が感じていて。

 そして…それが…。


[Memory 04・Second half]


■君がいない〜Don't you see!

 「君がいない」のイントロが始まったとたん…最前列下手の方3人が、
 スタンディグ開始!おおぉっ、ここからもう来るか!と、自分も慌てて立ち上がる。
 と、この流れが一斉に会場中に広がり、Aメロが終わる頃には、会場全体が、
 (ほぼ)オールスタンディング状態に!そして、大きくなる拍手の音!!
 これは凄い!今までに無い盛り上がりだ!!

 実際、一連のWABMは「追悼ライブ」というのもあり、些かスタンディングしにくく、
 ステージの方が促したうえで、ちらほらとスタンディングする人が出てくる…、
 みたいなパターンが多かった。現に
 ・9/ 7大阪 →「負けないで」
 ・9/14東京 →「揺れる想い」
 ・1/19神戸 →「マイフレンド」
 ・2/ 2横浜 →「マイフレンド」
 と、かなりステージも佳境に入ってきた頃から、みんなして遠慮気味に立つ…、
 そんな感じだったのだが、今回は違った!会場のエネルギーが、スタンディグを求めてた!
 みたいなのが強くありましたよ!

 そして、それに呼応してヒートアップしていくステージ!
 雪ちゃんが手を高く掲げてクラッピングするわ、車谷さんは鬼のようなドラム捌き!
 このときの車谷さんのドラムは物凄くて、あの大賀さんが途中で苦笑していた程!
 苦笑というか、体全体で「ヲイヲイ〜!」というのを表現しながら演奏されていて、
 これは、かなーりニヤリとしてしまったですよ。

 あと、大野さんが、この盛り上がりっぷりにビックリした表情をみせながら、
 恥ずかしそうに手を叩いていたのが、妙に印象的でした。って、このときの心境は、
 彼女のコラムに記載されている通りだったのですね、ふむ。


 ミディアムナンバーな「心を開いて」や、ハードな「愛が見えない」等を経て、
 「マイフレンド」ではレッドゾーンを突き抜けるかと思うほどの一体感。
 大野さんまでが手を大きく掲げてのクラッピングに、コッチが驚いちゃった…。
 最後の「Don't you see!」では、多くの人が例の「人差し指で前を指す」ポーズをしてて、
 ココに来てWABM、凄い事になってきた…と、何かこみ上げてくるものがありました。
 なお、「Don't you see!」の映像は横浜と同一。今まで、微妙に変わり続けてきた、
 この曲の映像ですが、ココに来て決定版となったようですね。確かに、お茶目さ、
 エキセントリックなメイク、そしてフレンドリーな様子、いずれも映えているかと。

 この曲を以って、一旦終了し、バンドメンバーはお辞儀をしつつ、拍手に包まれながら退場。
 しかし、この拍手は鳴り止む事は泣く、むしろ加速度的に熱く大きくなっていったところで…。

■Oh my love→グロリアスマインド→永遠

 先ずは、暗闇の中(!)、大賀さんが小走りでステージに再登場。
 それを追うように登場し、持ち場に着くバンドメンバー達。再び定位置に就いたところで、
 大賀さんが大藪さんに向かって大きく頷くと、大賀さんが右手で合図を出し…

 映し出される映像。例によって「!!」という空気が会場を包む。
 個人的には、これを見るためだけにこの場に来てもいいぐらいなんですが、
 どうなんでしょうかね?というか、今まで生きてきた中で、これほど凄い映像を、
 自分は見たこと無いんですよ…すごいよなぁ。と、興味をそそられた方は、
 是非、この後の公演に参加して見てくださいね(^^;

 この後、石垣さんが登場しMC。ここでもやはり「愛は暗闇の中で」の話となり、
 例のごとく「発売が待ち遠しいですね」とのコメント有り。ツアー中はずっと、
 このパターンで通すのかと思いきや、2/22に突発的に発売が決定したのは、
 皆さんもご存知の通りですね。

 ※しかし…両A面仕様の、2曲目としてリリースとは、だれも想像し得なかったでしょう…
 改めて後にも書きますが、凄いサプライズでした。ZARDってば、どこまで奥が深い…
 というか、隠れた財産があるんでしょうね?これだけのことを残したってことは、
 生前、坂井さんも休まる暇はなかったんだろうなぁ…。それが世間に見えなくて、
 誤解されたことも多かっただろうに…。

 MCに続いては、徳永さんの紹介とともに、彼が下手側中央に登場し「永遠」。
 こうして、この場にも帯同してくれる徳永さんに感動を禁じえない…おそらく彼は、
 駆け出しの頃、坂井さんに目を掛けて貰ったことへの感謝を表現しているんだろうが、
 その男気に涙が出る…!そして、この日のコーラスは、その男気が思いっきり表現された出来!
 気合が入りまくりの演奏と共に響き渡る彼の声は圧倒的で、思わず唸りたくなるような、
 そんな響きを持っていました…凄いぞ徳ちゃん!それでこそだ!!
 貴方は、坂井さんを「永遠」にするためにも…その声を天に届けねばならないんだよぅ!!

■あの微笑みを忘れないで→負けないで→ED

 圧倒的な「永遠」の余韻に身が包まれる中、石垣さんが再登場。
 今回は葉山さんの登場・紹介はなく、前回同様のリクベスの紹介へと直接飛ぶ。
 少し寂しいが…致し方ない。と、改めて、関心をMCに向ける…あの曲はあるのか?

「最後に2曲、続けてお楽しみください!」
 おし!やっぱり…来ましたか!こうでなくっちゃね!!
「『あの微笑みを忘れないで』『負けないで』続けてどうぞ!!」
 !よし!!それでこそFamilyの絆を大切にするZARDだ!!

 熱い熱い『あの微笑みを忘れないで』を経て、国民的応援歌『負けないで』へ。
 サビの部分では、客席全体が右手コブシを上に振り上げ、会場を盛り上げる。
 と、この行為はステージ側には驚きだったのか、雪ちゃんは途中から
「え?ここはこうするの?」
 みたいな感じで、客席に合わせる形でシンクロさせていたのが印象的(^^;
 でも…こんな感じで、ステージと客席が相乗効果で盛り上がりを演出し…
 メモリアルな17周年記念公演が終了!!

 最後は…例によってバンドメンバー全員がステージ前列に並び、挨拶。
 今までは、2Fとか1F後方で分からなかったんだけど、今回は大賀さんが
「ありがとうございましたーっ!!」
 と大きな声で客席に向かって挨拶、客席からも最高の声援が贈られるシーンが!!
 …す、素晴らしい!いままでで最高の終わり方だっ!!大賀さん、みなさん、
 こちらこそありがとうございましたーっ!!

■終演

 「サヨナラは今もこの胸にいます」が会場全体を包む中、バンドメンバーが、
 各々、客席やステージに一礼しつつ去っていき…客席も順次退出。早々に会場を出ると、
 もう雪は止んでおり、ふと「これぞ『淡い雪が解けて』だな」なんて思ったりも。
 しかし…今日は、とんでもなく盛り上がったな…と、地下鉄に乗りながら振り返る。
 具体的に、何がこの雰囲気を醸成してたのかは分からないけど、不思議な力が、
 この日は降臨していたのは間違いない…。

 このままのペースで、このツアーの盛り上がりが続いていくとしたら、
 最後はどうなるんだろう…と、そんな事を考えつつ…。自分の次の参加は、
 3/22の新潟公演。ずっと続いてきた参加が、ココで途絶える事に憤りを覚えつつ、
 一ヵ月後の「美しき記憶」を、心待ちにしたいなぁ、と思いを馳せていたりします。

 改めて、お疲れ様でした>坂井さん、バンドメンバー、そしてZARD Familyの皆様!
 次は、北の大地を、これ以上無いというぐらい暖めてきてくださいね。


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