ページ独立の上シリーズ化〜?ホントかよ(汗

あかり症候群総集編

[シンドローム7・評価]
[シンドローム6・下山準備][シンドローム5・インタビュー]
[シンドローム4・言葉の重さ][シンドローム2・To Heartその後]



<シンドローム7・評価>

 こぶわわわ、かわぴーです。今日は東京でこみぱが開かれていたデス。愛してやまないかもも出展しておりましたが、やっぱりハルところはきっちりとハッて行かないとダメだと思っているので高飛び断念です。
 さて、そんなのもひっくるめて、今日のお話です。


 まじかる☆アンティークが発売になる。Leaf伊丹としては実に2年ぶりの作品だ。まぁ、2年とかそういうのはどうでも良くて、我々の関心はそのデキにある。というか、有るべきである…そうもいかない現実も有るけど…。

 発売直前にして、それについての記事が紙面を賑わせており、そんなのを見ながらワイワイと期待を膨らませたり萎ませたりするのも、楽しみ方の一つである。と、私は思っていた。その考え方、ちょっと待ってヨ、俺。

「あれこれ言うのは、買ってやってからにしろ」

 WAの時も散々聞いた台詞である。ヲレはWAもやったからそんな言葉に捕われる事もなかったし、今回の本気暗(誤変換)については一言も感想を述べたこと無いので我関せずみたいな態度を取っていたが、はて、じゃ如何に、なんだな。

 身近にこーゆー事を言う人がいて、私自身は「別に言わせておけばいい」ぐらいに思ってはいるものの、あからさまにそーゆー態度を取ればお互い険悪になるし、そうなれば当事者以外も引いちゃうからなかなかに難しい。気に入らなければ去る…良く言えば一期一会みたいなネット社会で、険悪になっても顔(つーか言葉)を付き合わせることを辞めないこのHPのそのお二人サンは、それこそヒューマニスティックで素晴らしいと個人的に思っては要るのだが、みんながみんなそー捉えてくれるとは思えない。だから、私はある一時期から、我が範疇外の事を言葉にする事を放棄してしまった。おまけに、去年はモノを買いたくとも金が無いというとんでもない事情まで重なった。これじゃ、私がネタにできることなど、その日の食材ぐらいなモノである。

 それで、新年度から潤い始めて来た自分がふと思ったことは、本当に
「あれこれ言うのは、買ってやってからに」
 しなくちゃいかんのかな?ということなんだな。これはモノに限らず、
「あれこれ言うのは、参加してからにしろ」
 というのも同じで、要するにそーゆーことなのだ。ヲレはこみぱに行かなかったら、こみぱについて話してはいかんのか?どうなんでしょうか?

 個人的には、私は何言おうと自由なんじゃないかな、と思う。相手だってそーゆーのを覚悟して行動してるんだろうし、決して評価を得ようとしてやっていなくても、金とかモノとかが流れようとしているものに評価というのは欠かせないじゃないか。
「言論の自由」
 というのが有るけれども、それは表現の自由とかを超えて、主張することの大切さを保障しているのと解釈しているから、一個人として大いに自分の考えは主張するべきだ。

 だが、問題はその後。
 その言葉が本当に相手に届くかどうか、というのは結局のところその言葉を発した人そのものにあるはずだ。いくら本当のこと言ったとして、言った本人にこれっぽっちも信用がなけりゃその言葉に「真実」があったとしてもタダの「音」でしかなくなっちゃう。それどころか雑音に成り下がる可能性が高い。無責任な言葉というのはそんなもんだ。

「狼少年」とはよく言ったものである。
 私がこうしてこのシリーズでひたすらLeafを叩いても、それを読んでくれる人がいるのは私がLeafが好きで好きでずっと好きでLeafをちゃんと見てきたという裏づけがあり、読んでいる人もそれがわかっているからに他ならないと思っている。
 だが、もし私がここで
「フェラーリなんて腐ってますヨ。そんなの買う金あったら家買ったほうが良いですよ!」
 なんて言っても、私がフェラーリなんて乗ったこと無いのをみんな知っているから、私の言うこと聞いて
「じゃ、フェラーリやめて、家、買っちゃおうかな」
 なんて事になんかなるわけが無い。そしてそんなコトばっかり言っていればそのうち誰も私の言うことに耳(および目)など貸さなくなるのがオチのはずだ。

 言いたいこと言えない現実は怖いし嫌だから、買ってやってから言おう、とは思わないが、やっぱり言葉を紡ぐならそれなりのことをしてからじゃないと怖いな、とは思う。信用は、人間の評価そのものだから、私は私への信用を大事にしたい。
 自分のやったことに責任を持つのはもちろんのコト。まずは感性で感じたことをストレートに言葉にするのも大切だし楽しいことだから、言いたい事は言うというスタンスを取りたいけれども、それを裏付けるだけの信用もきちっと築いて行きたいな、と考えている。…ゲームをする、とかコミパに参加するとかしないとか、そーゆーコトの範疇を超えて、ネ。


<シンドローム6・下山準備>

 カラフルピュアガールに下川専務のインタビューが載っていると聞いて、早速読んできた。このシリーズがインタビュー評論になりそうで怖い。私としてはゲームレビューという形で進めていきたいのであるが、その対象が対象だけに難しい。

 私にとって、この下川専務ほど「信用できない人間」はいない。
「PSでTHを出のは非現実的ですよね。新しいの作りますよ」
 なんてノウノウと言っていた3年前の彼と、その言葉だけを信じていた3年前の私。

 経営者としての自分がクリエイターとしての自分を優先するというあなた。経営者として一番大切なモノを教えてやろう。それは「信用」だ。


 PS版THを再びPCに持ってくる、とは衝撃的であったが、これに関してはもはやどうでも良い問題だ。THでしか飯食っていけないもんね、ぐらいな目で見てやるのが優しさってモンだろう。これ見て
「うぉおっ、買わないとッ!」
 なんて思った人は、なんてボランティア精神に溢れているんだろうと密かに尊敬しちゃう勢いである。エンドユーザーとしてすべきことは、この現実を多プラットフォーム化として歓喜することではなく、作品の使いまわしとして憂い嘆くことだろう。ユーザーがそう気づき行動に出なくては、Leafは永遠に自分の後ろめたい行動と対面できまい。

 それはともかくとして、このインタビューで驚いたのは、なんといってもこの経営者のバカっぷりである。いいかげんこの人をインタビューに出すとイメージダウンだからLeafもちったぁ考えたほうが良いんじゃないだろうか。こんな人間が会社にいる、というか代表者なんて私には信じられないが、いかがであろう。いや、ひょっとしたら雑誌社もそれを承知の上で出しているのかもしれない。もしそうであったらしたたかなモンである。

 Leafは、
「業界のリーディングカンパニー」
を自認している。発言からはその勢いが感じられるけど、行動にそれが現れていないから言葉に説得力が無いし、こっちとしては信用もできっこない。大体、他の企業がLeafのコトをリーディングカンパニーと認識しているかなんて怪しいものが有る。
 だいたい、インタビューの場でエンドユーザーへの貢献度を語るなんてもっての他だ。これに対して変に感謝感激するユーザーがいるから現実は難しいのだが、実際はあんな所で赤字だとかいう話をすべきではないだろう。私にしてみれば
「君たちがわがままいうからこっちは赤字でもしてあげるんだよフフン」
 なんていうセリフを吐かれている気分で、それこそ気分が悪い。

 貢献度というのはあくまでもこっちが決めるもので、そんなものについての価値観を押し付けられるなんて迷惑千万だ。良い製品を押し付けてくれる分には大歓迎だが、それを後手後手にまわして挙句勝手な解釈をするなんて本当の経営者のすることか?

 本田宗一郎氏は、20世紀最高の経営者と世界中で評価される人物の一人である。その本田氏こそ、企業として最も大切なものは「信用」であると説いた人物であり、いわく
「斜陽になる産業ってのは、欺瞞な行為で信用をつけようとするところに問題がある。だから倒れるときにガタッときちゃう」
 下川氏の一言には、その欺瞞という言葉が美しいほどぴったりと当てはまるように思えないか?そんな言葉ばかり紡いでいるから、本来経営者の言葉として信用に結びついていくはずのものがちっとも生きてこないのだ。大体、嘘ついてるんじゃないよ。最低ですよ、それは。


 以前このシリーズで、重要なことは「お仕事をしっかりすることだ(vol4参照)」、と述べたがいい加減その意味を分かってもらいたいものである。Leafの人間がここを読んでいるなんて思ってないから読んで気づけとは言わないが、こんなこた自分で気づかないとならんことではないだろうか。

 たしかに、Leafはすごい会社だ。業界のリーディングカンパニーに相違ないだろう。ただし、現時点では、だ。だが、同じ業界のelfがそうだったように、今日の強者が明日の強者にはなり得ないのは、社会と言うものが動いている限り普遍の現実である。
 動いている社会の中で、動かないものが強者であり続けられるわけが無い。HPだって更新しなければ人なんて来なくなっちゃう。そんなことは私だって身をもって分かっている。ゲームを作らないゲーム会社や、世界をクリエイトできないクリエイターが、強者でありつづけら得るわけが無い。
「最も強いものや最も賢いものが生き残るのではない。最も変化に敏感なものが生き残るのだ」
 とは私の勤める会社の社長の言葉であるが、実に分かりやすく確信を突いているではないか。感覚を研ぎ澄ませてニーズを予知・発覚し、それに向かい常に具体的な案を立てながら行動する必要があるんじゃないか?Leafからは、どうしても「強者としての行動」しか見えて来ない。強者であることは確かだろうけど、これからの時代、リーディングカンパニーとしての資質はそれによって評価されるものではないのである。


 本田氏はもうひとつこんな事を言っている。
「山は登れば必ず下りがある。どんなに高く登ったって宇宙まで登れっこないのだ」

 Leafが「バブルと勘違い」という山から下山準備を始める時は、いつなのだろうか?


<シンドローム5・インタビュー>

 こんばんわ、かわPです。強制ダイエット中で、一日の摂取カロリーを1200kcal以内に押さえています。食うぐらいしか楽しみのない最近の生活の中でこれは非常に苦しいですが、まぁなんとかやってます。しかし…コンビニでパッケージのカロリー表示とにらめっこするのは、結構トホホな感じデス。


 さて、テックジャイアンというエロゲー雑誌に、Leafの水無月氏のインタビューが掲載されていた。文字になったインタビューというのは怖いもので、言葉が活字に化けたときの恐ろしさを痛感させてくれる。言葉に責任を持つ事の重さは、こんな瞬間にしか気づくことは無いだろう。

 内容といえば妙にトゲトゲしていて、水無月氏の紹介にあった「温和な」という表現をすべて否定する勢いであった。言葉の節々に現れる裏の意味は、そうする事によってしか自分を社会的に肯定し得ない切なさに溢れていると感じた。自分で自分を肯定することによってプライドを保たなくてはならない現実が、そこにはある。

 Kanonの話題が、LeafのBBSを賑わせた時にLeafがあらわした不快感と同じモノが、文面にあった。
「いつまでもTo Heartとかいってんじゃねーよそれだけじゃねーんだよヲレはヨー」
とか
「絵柄変わったとかうるせーんだよーヲレは描きたいように描いてんだ悪いかコラー」
とか、そんなニュアンスである。かなり私の解釈でディフォルメしているが、結局はこんな感じだろう。

 趣味でやってるのか、仕事でやってんのかちっともわかりゃしない。自分が好きなことやって飯食えればそりゃそれに越したことは無いが、そりゃあまりにも望みすぎってモンだろう。食っていくためには望んでも無いことしなきゃいけないこともあろうし、そーゆーことが生活するって事じゃないだろうか。
 社会人として社会ん中で生活していくなら、自分の好きなことだけ好きなようにしていりゃいいって事は無いはずだ。漫画だってゲームだってそれこそ保険だって、自分たちが自分たちの好きなように作ったものが、世の中に出されて良いはずが無い。なぜなら、世の中に商品として出た瞬間にそれは公のモノになるわけだし、当然売れればお金が入ってくる代わりに責任というものも発生してくるからだ。当たり前ですな。

 どうしても「同人」という概念がそこに存在している気がしてならない。昔、小林よしのりがコミケや同人をプロフェッショナルな場ではない、と批判していたが、そーゆー考え方の是非はともかくとして確かにそうだと思う。
 やりたいことをやりたいようにやる場はあるべきである。野球がしたくてもプロ野球しかない世の中では参ってしまう。高校野球も商店街の草野球も、みんな立派な野球だ。楽しくやろう、というアマチュアリズムがそこにはある。表現の世界にもそれは有って良い。「同人」という場はそーやって存在していると思う。だが、趣味を共有するとかそういう概念を離れて金が派手に動くようになってしまった、そっち(…こっち、か?)のほーの「同人」は、有る一部の社会と概念を共有するようになってしまった。そのポイントに立ってしまって、開き直っている人がいるような気がする。
 水無月氏、まさにその人である。

 高い金を取るために世の中に出しているものに対して
「自分が作りたいように作ったものです」
 なんてコメントがよく言えたものだ、と思う。
 高木サンではないが
「ボランティアじゃないから、金は受け取る。そして、責任を持つ」
 というのが当たり前なんじゃないのか。同人じゃないんだから、趣味みたいな感覚で仕事するのは辞めろといいたい。プロの世界とは過酷なものだ。その人じゃなくてその人の持つ実力が評価されるべき世界である。自分が良いもの、ではなくて、世間一般が良いと思うもの、つまりそれ相応の評価を得られるもの、を作り上げていくことが使命じゃないのか。

「アンチTo Heart」
 を吹聴するならば、それだけの作品を作ってもらいたいものである。それには、自分の殻の中にこもった作品を作るのではなく、いかにして多くのユーザーの心のドアをノックできるような作品を作り上げるか、というところに気づかなくてなるまい。

 絵のスキル云々の前に、心構えだろう。ユーザーだって馬鹿じゃない。言葉の節々から真の意味をくみ上げる事だって遠慮無くしてしまうのだ。

 たとえそれが誤解だとしても、誤解を与えるような発言は罪そのものであることを、社会人であるならば理解しておかねばならないだろう、私も含めて。


<シンドローム4・言葉の重さ>

 こんばんわ、かわPです。今、WIN2000プロフェッショナルβ3でこれ書いてます。IMはIME2000です。起動が、めちゃくちゃ遅いですが、起動してしまえばどってことはない、ってか快適です。今、音楽CDを起動してみたのですが、CDプレイヤーもかっこよくなってますね(WIN98plusのかな?)。ICQ98αや、SCMPX(mp3プレイヤー)など、相性が悪いソフトもあるようですが、まだβ3ですからしょうがないのかもしれません。それに、これ、一応NTベースのOSみたいだしね、WIN98ベースのアプリと相性あってあたりまえなのかもです。



 コンプティークの表紙にLeafの新作が飾られ、中身はLeaf特集。るろ剣の最新刊を、惰性だけで立ち読みしたら、To Heartの事が。まぁそれは良いとして、いろいろな場所で高橋水無月コンビのインタビューだのを見る機会が増えた。ゲームのクリエイターなんて顔が表にでることなんざ無いと思っていた自分にとっては驚くべき出来事である。実際問題、他のゲームクリエイターの顔知ってるかって言われれば、堀井ゆうじぐらいで、高校大学といろいろそっちの世界には顔をツッコませていただいたが、異例な事だと思う。

 自分は、人の顔と名前を覚えるのが苦手だ。これは、あまり他人に関心が無い事の現れだとおもう。自分じゃ否定したいけど、研修中に寮長に言われた、他人に指摘されるということはそういうことなんだろう、納得せざるを得ない。というわけで、そんな自分なのだが、あれだけ顔を出されると、覚えたくなくても覚えてしまう。自分でもそうなんだから、世の頭のいい諸兄方はいかがであろうか。で、そんなメディア露出度トップレス状態のお二人さんに対して、誰かが
「あの二人は広報担当になったんでしょうか」
 といっていたが、実に素直(‥皮肉なのか?)な感想だと驚いてしまった。それならすべて合点が行く。違うんだろうけど。

 考えてみれば、Leafは別に新作を出してないってことはなくて、一応ホワイトアルバムって作品も世に出てるし、こみぱもある。なのに、なぜこの作品たちにタッチしていないはずのお二人さんが出てくるのだろうか。いや、別に出てきてもいいけど、2年も前の素材について、うだうだとその手の世界の有名人と対談だかインタビューだかわからないけど、そんなわからない、2年前ならまだしも今となっちゃ実に内容が無い話をして、一体なんだろうな、といつも思う。

 会話のレベルが低い、というのがある。というのは、話ベタとかそういうのではなくて、これはもう日本人全体にいえる事なのだが、話の流れにウイットとかジョークとかそういうものが無い。具体的にどういうものかと言えば、こういう例がある。今年、去年F1でチャンプをとったビルヌーヴが、新チームで初テストに参加したときのことだ。なんせ新チームで初テスト。マシンはもちろんニューマシン。トラブル出てあたりまえの状況で走り出して、かくしてトラブルは訪れた。マシンカウルがもげて取れてしまったのだ。メディアは、やれ強度不足だのやれ設計を間違っただのめちゃくちゃ騒ぎ立てた。もちろん、ドライブしていたビルヌーヴはインタビュー攻め。だが、過剰に反応するメディアに一言彼はこう言ったのさ。
「初めて乗る娘だったからね、あまりの僕の巧さに、思わず服、脱いじゃったんだよ、HAHAHA」
 と。分かりますか?

 これは話のエッセンスの問題で、出てくるからにはこれぐらいのエッセンスは持っておいてもらないと面白くないってお話(あと、話題が古いって事)で、ちょっと脱線気味。で、何をいわんや、なんですが、お二人さんが出てるのか、って事だな。

 この二人を出す、というのは、Leafに取ってというか、下川さんにとって、描いたシナリオ通りの展開なんだろうと思う。ある意味、この二人はカリスマ的な存在に祭り上げているんだろうし、当のお二人さんもそれを分かっていてそれを喜んでいるかに見える。
 LeafがLeafしている段階なら、これでも問題なかったろう、と思う。でも、とうはと発売から2年以上経過して、PS版だして半年経って、これでいいのかしらん、と思うようになった。別にこれはPC版とうはとの発売とはなんの関係も無くて、まぁ、その段階まではおとなしくヲタクの世界のカリスマとして君臨していればいいだけの所にいただろうに、PS版ということで表世界に出てきて、さぁ、そのままでいいのかしらん、ということなのである。

 Leafというある意味ちっぽけなブランドだけでやってたうちは、別にいいと思う。むしろ、企業体として成立していない、同人集団と考えたほうがいいからである。本人たちのノリも間違いなく同人集団だったはずだ。だが、PSで展開してアクアプラスになって、もう、「企業」としてやっていかなければだめなところまで来ている(ってか行ってなくちゃだめだったんだがな、今までも)、そんな中で、お二人さんをその会社の「偉人」に仕立て上げているのが、非常に危険なことなんじゃないかな、と思うわけだ。

 会社なんてもんは総合的に存在するべきものであって、理想論で言えば没個性で構わない機構だと思う。没個性が合わさってひとつの個性になるようなのが理想的な企業と言えるものだろう、して、その個性とは、作品ということなのである。二年前の偉業が偉人という存在を継続させているなんて、「企業」としていかに、なのである。

 ホントのところ、Leafというかアクアというか、あの企業にはもう結構人がいて、結構地道にやっているんだと思う。だけど、それが見えないというかか、あの二人の露出により、目立たなくなっちゃってる。もったいないことだとおもいませんか。あんなの、クリエイターが出るべき場所じゃない。あんなの社長が一人出て行って「次の作品見てください」の一言でいいんではないか。評価なんてもんは、良い仕事の後には自然についてくるものであって、それは跡付けするものとかじゃないはずなのだ。派手さが見えるだけ、目の前が暗くなる。F&Cやアリス、同じLeafでも東京開発室は、おとなしく堅実にやっている、企業体としての意識があるからに他ならない。Leafにはそれが見えない。大体、ゲーム会社なんてクリエイターの集団で、本来ならばおのおのの仕事は排他的になりやすいものだ。クリエイターの仕事は、本来個人の物なんだから、そこでどう接点があるかが問題になるわけで、本田宗一郎はここで新旧のレジスタンスって言葉を使っているけど、要はどうしても己の領域と他人の領域に分かれちゃったりするわけで、どうにもそんな状態に見える。ちゃんとやってるんだろうけど、それがつらい。

 言葉のもつ重さなんて、信用が持つ重さに比べたらちっぽけなもんだ。ちゃんと見ている人は見て、信用はそうやって蓄積されていくんだから、まずは世の中に奉仕、つまりお仕事をしっかりすることだということだ。結局はそこに戻っていくんだろう。

 自分で書いていて、痛いけどな。そういうことだろう。


<シンドローム2・To Heartその後>

 こんばんわ、かわPです。会社で、阿波踊りの練習が始まりました。二拍子のメロディーなのですが、なかなか上半身と下半身をシンクロさせるのが難しんですな、これ。格好良く踊るのも一苦労です。初めて踊る人は、たいがいみっともない踊りになるようです…(苦笑

 さて、今週のファミ通に、上半期のソフト販売総数などの統計が載っていました。ちょっと興味があって覗いてみました。目的はもちろん、PS版とうはとに関する数値には、やっぱり興味があるからです。ここ読んでるみんなも、当然見てるかな?
 で、結果から言いますと、販売本数は、14万本、ということでした。これは、どういう数値なのか、ちと考えてみたいと思います、本来のSilent Sirenらしく(笑)。14万本、まずこの数値を見たとき、ボクは自分の目を疑いました。桁違ってないか?と。正直、140万本の間違いじゃないか?と思いました。が、何度見ても、日変えて見てみても、14万本という本数は変わっていませんでした。14万本です。

 とうはと、という作品は、正直もっと売れる、売れているモンだと思っていました。14万本という数値は、ボクはあまりコンシューマゲームの市場相場ってものを知らないので、かなり主観的な感想になりますが、少ない、すごく少ない、という印象を受けました。まず、14万本、という数値からボクが自分の中で比較にしたものはPC版同級生1の販売総数でした。たしか、PC版同級生1の販売数は、12万を超えていたはずですから、大体似たような数値となります。…PS版のとうはとと、PC版同級生1の販売総数…。はっきり言って、絶句、です。

 なんというか、数値は正直だ、ということなのでしょうか。ゲームジャンルからして、手を取る人が少ない、という安直な考えはここでは捨てた方がいいでしょう。というか、捨てなくてはダメだと思う。PSでとうはとを出す、というチャレンジは、もう十二分に賞賛していいことですが、PSでとうはとを展開することの結果には、結局こういう数値が帰ってきてしまった、という現実を突きつけられたワケです。ボクとしては、コンシューマってのは、コンシューマなんじゃないかと改めて思うわけで、それを一番良く証明しているのが、ニンテンドウ64であるとも思う。とうはととう素材が、そしてソレと大きく見ると類似しているジャンルが、どれだけコンシューマの中で世界を確立しているかを考えると、なかなかに自分の世界が狭かったことを突きつけられたんですね。

 同時に、読者が選ぶベストゲームの3位に、とうはとはランクインしています。(この「読者が選ぶ」というとてつもなく客観性がないランキングを持って、主観だけでお話しするかわさきが何を話すのかというのは、考えればなかなかにアグレッシブでしょうが)きわめてサンプル数が少ない上に、どう考えても一般的な感想とも思えないランキングではありますが、そんな少ないサンプルにとうはとが与えたインパクトは、弱くはなかった、と考えられるわけです。簡単に言うと、「ファミ通の読者だけ選んでイイゲームだって言うのも、読者層を考えりゃアテにはならねぇ話だけどよ、すくなくとも選んでくれた人には大きな感動を与えたってことは分かるよな、うん」、ということなんですね。

 で、でも、販売総数と、こういう矛盾が生じている、と。やれば分かるよ、良いげーむだってさ、好き嫌いとか第一印象とか抜きにしてさ、ね、だからやってみ。この一言をもってして、背中を押してくれる人がいれば、きっと…。という風に、今、思った人はいるでしょう。でもね、ボクは、これでは、コンシューマ市場ではダメなんだ、と思うんです。Leafというか、アクアプラスがコンシューマに本当に参入したいなら。
 口コミとかね、そういう段階で広まっていくなら、そりゃPC市場と変わらないと思うんですよ。Leafがね、成長したのは、間違いなく口コミ…インターネットという媒体からだと思うんですが、こうユーザーが広まって行く、という販売形態は、もう期待しちゃダメ。自助努力で、どこまでユーザーを開拓出来るか、という力が有るか無いか、にかかっていると思うんですよ。コンシューマってのは、きわめてビジネス色が強いと思うけど、やっぱりちゃんとした会社というか、きちっとやっているなって会社は、ビジネスライクに事をスマートに進めているんです、コナミしかり、ナムコしかり、NECインチャネしかり。コナミなんて、あんなにときめもをビジネスライクに扱ってるケド、巧くユーザーと折り合い付けて、しかも売れている。ね。

 PS版発売前、とうはと、金かけて宣伝してましたよね。あれ、見事に実ってない、って思うんですよ。あれね、ボクは最初から対外宣伝なのか対内(体内)宣伝なのかって疑問もってましたけど、結局は、広告でもなんでもなかった、広告だって言い張るなら、アレは広告って言わないんですよ、って言葉をね…うん。

 広告ってのはね、もう、マーケティングの理論学んでなくても分かり切ったことなんですけど、要は「未知の人に手を取ってもらう」ことが同列第一目的なんですよ。需要喚起、ってヤツなんですけど。で、とうはとなんて、もう、ゲーム…しかもコンシューマでならね、ニッチもニッチな商品なワケですから、どうにかして、みんなが手を取ろうとするような体制を整えて、それをキャッシュキャウ(金の成る木)にまで持ってかなきゃ行けないハズなんです(Leafが、本当に売ろう、とおもっているならね。自己満足に浸っているなら、話は別さ)。上に書いたし、ここ読んでいる人なら分かっている事だと思うけど、とうはとってのは、やれば良いゲームなんですよね。で、じゃ、いかに人がね、それを手にとって、買って、やる、というプロセスを通過するか、ね。普通の人はなかなかそこまで達さないワケですから(買う人は、もう、買う、って決めうちした人しか買わないジャンルでしょう)、じゃぁ、そこまで持って行くにはどうすればいいか、ってのが、とうはとがコンシューマで活躍するにあたって、PC版からPS版にもう一つスパイスとしてくわえなくちゃ行けなかったことかな、と、この数値から思えてくるワケなんです。

 あんな山手線になんだかわからん宣伝打ったりする予算を、もっと効果的に使う方法が有ったんじゃないか、と思います。話題性とそれに寄って喚起されるモノは別なのだということが良く分かったのではないか。これをバネにして、もっともっと多くの人に感動をね、与えてもらいたいな、と感じています。14万本なんてね、もったいない数値ですからね。

 精一杯、柔らかい言葉を選びましたが(笑)。まぁ…正直、PS版って、PC版より売れてないんじゃないのか、ということもね(笑)PC版持っている人の半数ぐらいがPS版買ったとすると、一体なんなんだろう、って気がしなくもないでしょ。
 まぁ、本心言うと、1/3が「こんなに少なくて残念、もったいない」、1/3が「まぁ、当然なのかもナァ、あのやり方じゃ」、1/3が「ザマーミロ」と言ったところでしょうか。やりたいことやってきて、逃げるときは逃げて、そーやってきたんだもんね、そんなもんサ、って言われれば、それまでなんだけどね(苦笑

 でも、すくねーよな。…なぁ(苦笑)思考線が同人レベルから抜けて無い結果がこうなったのか。疑問は尽きませんが、次回は期待、ということで。(期待すべき次回はあるのかあっ!?(爆


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