ホモセッサ・スプリングス州立野生動物公園（以下ＨＳＳＷＰ）を訪れていないＳＭＣ会員の皆様へ、当公園のマナティーたちの住まいを紹介します。
ここに住むマナティーたちは、泳ぎ回れる広い天然の泉を所有しています。
その泉の片側はホモセッサ川の源流で、反対側はロング・リバー・ブリッジと我々が呼んでいる下側に柵のついた橋があります。
マナティーたちが泳いだり探検するその泉の広さは24万平方メートル以上もあり、水温は常に２２度を保っています。
おそらく25頭のマナティーを収容するにも十分な広さだと考えられますが、食料費が嵩むこと、そしてＨＳＳＷＰを清潔な場所に保つため、私たちは最大収容数を10頭と決めています。

　私のように毎日動物と接していると、動物達もそれぞれに個性があることがわかります。
では、マナティーたちの性格についてお話ししましょう。
最初にマナティーを「優しい巨人」と呼んだ人は、おそらくローズィーの知り合いだったと思われます。彼女は公園内で最も大きなマナティーですが、最も優しいマナティーなのです。
自分が食事をする際に、他のマナティーたちを押し分けることは決してありません。
ですが時々、（悪気はないと思われます）給餌用の囲いの入り口付近で停止し食事を始め、その場で扉の開閉を妨げていることがあります。
スターもまた、礼儀正しいマナティーです。
彼女はたいへん大柄ですが、マナティー教育プログラムへ参加する途中、自分より小柄なマナティーたちが割り込もうとも攻撃することはありません。
私が泉の中にいる時に彼女に気を配らないと、唇の先で私の背中をトントンと叩くんです！時々注意を引くために、仰向けになってしばらくの間浮かんでいます。
（彼女はこの姿勢のまま頭を持ち上げ、呼吸することができるのです）

　多くのマナティーたちは、教育プログラムへの出席率が高いと記録されています。
ベッツィーは、ほとんどのプログラムに参加しています。彼女は水面に頭を出し肯きますが、たいていこの動作をする時水しぶきが上がります。
水の中に枝が落ちようものなら間違いなく一番に見に行き、調べて、それからその枝で遊びます。
アマンダは九割方プログラムに出席しています。彼女はスターやローズィーとは違い、親切とは程遠いです。
邪魔なマナティーたちに体当たりします。
彼女は頭をふって水しぶきをあげたり、口を開けたまま水面から頭をのぞかせます。
エーリエルはマナティープログラムに皆勤していますが、頭を水面から持ち上げて出席していることを知らせます。彼女は口を開け、上唇を小刻みに動かし、マンティーたちには前歯がなく、そこが固い板状になっていることを我々に示します。彼らの大臼歯は口の奥側にはえています。

　ローレライ、ウィロビー、ホリー、そしてオークレーは、公園内に住むその他の４頭のマナティーです。
ローレライはたいてい教育プログラムにやってきますが、それは彼女が泉のはずれにまで出向いていない時です。
１週間に２度、時にはそれ以上、ローレライはロング・リバー・ブリッジの横を通って大きな円を描くように泳ぎ、泳ぎながら１、２度回転することさえあるのです。
彼女の体格は立派です！クローバーは１９９７年の春、ブルー・スプリング州立公園にてジョージアに自然に返してもらうまで、ＨＳＳＷＰに住んでいました。
クローバーは昨年の冬ブルー・スプリングを訪れました。
マナティー研究員たちは彼女が再び戻ってきたこと、つまり野生に上手に適合していることにたいへん喜びました。

　ホモセッサ・スプリングスは、泉に沿った小道や水中観察施設から、年間を通してマナティーを観察できる素晴らしい場所です。
当公園では毎日３種類のマナティープログラムを用意しております。
そして、セイブ・ザ・マナティー・クラブからの寄付金によって建てられた“サラダ・コーナー”から、マナティーたちの食事風景を観察することもできます。皆様に近いうちにお会いできることを望んでおります。