セレン(別名セレニウム)とは、最近まで人体の必須ミネラルであることが分かっているだけで
 その役割ははっきり分かっていませんでした。また、過剰(1000mcg以上)
 に摂取すると中毒症状を発することから、その危険性だけが注目されてきており、
 その必要性がなおざりにされてきたようです。しかし、最近の研究成果によって、
 人体の生命活動に重大な役割を果たし、その不足はガンの発生と関連性があるのでは
 ないかとも言われています。少なくとも、セレンは、精子の形成に不可欠である
 ことは事実とされており、生殖機能の根幹に関わる物質であることが判明しています。
 さらに、これの不足は、毛髪や体毛の脱毛の原因になると言われてもいます。

Q1.セレンの人体での役割ってどういうのがあるの?

A1. 体の中にある過酸化物質(正常な細胞を傷付けることでガンや老化の原因の一
       つとなるといわれています)を取り除く酵素であるグルタチオンペルオキシダ
       ーゼ の中核にある物質がセレンです。
      セレンは、活性酸素やフリーラジカルといった過酸化物質を除去するという
      機能を有する点でビタミンEに類似し、かつ補完的な機能を持つものであることが
      分かってきています。そのため、同時摂取が望まれることになります。 
      このことから、セレンは、ガン予防や老化防止の役割を言われています。
      さらに、セレンは、精子の中核に存在し、この不足と不妊との関連が証明さ
      れています。また、毛髪の成長との密接な関連も言われています。


Q2.セレンが不足するとどんな症状が出るの?

A2.免疫力の低下?老化進行?
      男性に原因する不妊症
      脱毛症

Q3.セレンの必要量はどのくらい?

A3.  1日の必要量50mcg(マイクログラム)から200mcg
        アメリカでは、成人男子70mcg
                     成人女子55mcgとされています。
     過剰とされるのは、1日1000mcg以上で、中毒症状を発する恐れ があります。
   



Q4.セレンは老化を遅らせるの? 

A4.
老化、成人病、更年期といった症状の原因の一つは身体内部の酸化にあります。
セレンは、グルタチオンペルオキシダーゼの主要な成分として、強力な抗酸化力、
酸化還元力を発揮して、人間の老化を遅延させるともいわれています。
また、抗酸化力により白内障(眼の水晶体の酸化が原因)の予防や放射線、太陽光線、
レントゲンなどによって体内に発生する有害なフリーラジカルの害を軽減する、
といった働きもあります。 



Q6.性的機能にも関係あるってホント?

A6.
セレンは精子の生産及び活性を増強し、睾丸及び前立腺ガンの予防をする働き
もあります。ミトコンドリアのエネルギー生産に重要な役割も果たし、性欲を増強し、
またセレン不足の精子は弱く、尾部がない場合が多いので、セレンを摂取
することは受精率を上げることにもつながります。 



Q7.ビタミンEとどういう関係があるの?

A7.
ミネラルの一つであるセレンの坑酸化力はすばらしく、極微量でも坑酸化力と
しては、ビタミンEの50〜100倍、又それ以上だと言われています。
しかしセレンは、ビタミンEやCの代用にはなりません。なぜなら両者が別々の
機能を分担しているからです。ビタミンEはフリーラジカルをつかまえて脂質の過酸化
を食い止め、セレンは一旦出来てしまった過酸化脂質から酸素を取って、安定し
た水酸化物にしてしまいます。
また、ビタミンEとセレンはお互いにそれぞれの力を強め合い、その働きを高める
ことも確かめられています。ですから、両者は併用が望ましいのです。
 



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