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62:ニアフィールド記録

  日経マイクロデバイス誌 1997/6-16 P99

 ちょっと古い話を持ち出して見ましょう。

上記記事によれば、以下のような感じの技術である。

1・ハードディスクに光磁気ディスクの記録再生方式を組み込んだもの。

2・ヘッドは光学モジュールを、0.1〜0.15μm 浮上させる。

3・近接場光学を利用し、レーザー光をより小さいビームスポット径に絞り込み、これで、出来た細いビーム光で、光磁気ディスクに細かく書き込み、読み出す。

4・米スタンフォード大学のG.Kino氏やQuantum社の、特許の使用権を持つTeraStar社は実用化を進めてきた。

ここでハーディスクに適用することは初めてであろう、近接場光学についてちょっと説明しておく。

プリズムへの入射光に対する全反射条件での反射は、これまでの理論通り全反射されて出ていく。
その全反射をしているプリズム(屈折率n)の反射面から空気側に少し(0〜数100nm位)光がにじみ出て通過してまたプリズムの方に入っていくという動作をしており、この場所に、金属片などを置くと、これにより別の方向に反射されて、この光を観察することが出来る。

また、レンズによりレーザー光を小さいビームスポット径に絞り込むことをやる場合、空中で最小ビーム径にする今までの方法では、空気の屈折率のせいで、1μm近辺までにしか出来なかった。このスポットを小さく出来れば、MO記録において、記録密度が上げられるのである。スポットを小さくする方法にレーザーの波長を短くする方法もあるが、今ある物は高価で大きく、青色LDはもうすぐかも知れないがまだ量産レベルではない。レーザー光の集光されたスポットの真ん中ほど熱くなることを利用して、スポット光の寸法より小さい場所に対して書込を起こさせたりする相変化型などでの高密度かも既に報告されている。

今回、TeraStar社が行うことは、集光スポットをレンズ自身の中に作ることで屈折率分の一の寸法に出来ること、および、この集光場所がレンズの端面になっていて、この端面からにじみ出てくる近接場光が数100nm出てきたところを使用するのである。都合に良いことに、ヘッドはウィンチェスター技術で書き込みディスク上0.1〜0.15μmに 浮上させてあり、まだ充分小さい所の近接場光を使用し、MOのR/Wを行うようにしている。

これを、従来のHDのトラック制御技術に組み合わせて、高密度光磁気記録を実現した。

サーボトラックをディスク上に作り込んであれば、レーザー光によってサーボをかけることもでき、そうすれば、今までのHDより10倍程度の高密度のトラック密度も実現出来よう。

 


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