Macの奴隷臍茶な話
渡邊鼎の!言いたい放談!
 

121:IBMのSOI-技術??

MacNNによれば、IBMが、シリコン-on-insulator(SOI)技術をその主な半導体生産ラインに導入するようだ。消費電力を低減し、速度を30%も増加できるのを期待されている。
Electronic Buyers Newsは、SOI技術が「銅の技術より重要な」「速度の急上昇」を提供できる技術であるとコメントしている。この技術により、1-GHz PowerPC 750 chipを他のライバルより速く、来年には紹介できるだろうとのこと。IBMは、セルラハンドセットで使われているDSP、ASICなどのパワー効率を増やす技術としても、SOIに注目している。銅配線技術と組み合わせてSOI技術を使用すれば、現在の1/3に消費電力を低減できる。      ここまでは、8/3の記事と同じ。

追記

SOIと言う技術は、実は30年前から半導体メーカー各社ずっと研究をしていて、実用にまでこぎ着けた会社もあったが、高価であり、一般のICに迄は使用されていなかった。その中で有名なのはハリスセミコンダクター社のSOS(シリコン-オン-サファイヤ)であり、高価だが高速のOP-AMPなどを作っていた。

今年の5月〜7月の展示会、学会などでは、銅配線関連と、低誘電率層間絶縁膜などの発表がいろいろあった。 ■ 中空構造やアモーファスCの層間絶縁膜の検討進む(IITC速報)(6月9日) 、■ 0.25μm以降はCuと低誘電率膜が不可欠と米TIが指摘■ Cu配線と低誘電率層間絶縁膜の組み合わせの検討進 ■ SiOFの低誘電率化やHSQのプロセスに関する発表が相次ぐ

など、いろいろな、誘電率の低い層間絶縁体や、構造による低容量化により、配線の浮遊容量を減らす、いろんな工夫が発表されていた。

注:配線と、アースとか他の回路との間の浮遊容量(コンデンサー)があると、その信号線をHighやLowの信号レベルに駆動するときに、そのコンデンサーを充電したり放電したりすることになるので、電流がよりたくさん流れます。そのとき、配線に抵抗値が多いと充放電時間がよけいにかかることになります。よって、銅配線にして、配線抵抗を小さくし、また、誘電率の低い層間絶縁体などによって、配線の浮遊容量を減らすことは、この充放電時間を減らすことになり、高速化できます。それによって、充放電に使用されていた無駄な電流も減るので、低消費電力にもなります。

これはこれで、配線の高速化に効くのであるが、素子自身の高速化にはなっていなかった。

SOIというのは、トランジスタ自身をシリコンウェーハー上に作るとき、シリコン上にインシュレーター(絶縁物による分離帯)を作って、その上にトランジスタ類を組むと言うことで、絶縁体の上に回路を組むので、サブストレート(Si基盤)とか、他の回路から、分離され、浮遊容量が少なくできるわけです。よって、トランジスタや配線上の信号が上下するとき、充放電させる浮遊容量が少ないので高速化できるというわけです。

ハリスセミコンダクター社のSOS(シリコン-オン-サファイア)は、この絶縁体にサファイアを使ったわけです。そのため、浮遊容量が減って、高速化できたんですが、人工サファイアをシリコン上にたっぷり成長させてから、その又上に、Siなど成長させそこでICの回路など作ってたんで、高価なものになっているようです。

ih44.htmlih45.htmlih46.htmlih48.htmlなどで、すでに、シャープのガラスを絶縁体としたときの半導体のことについて、書いてますが、これも、SOIの一種です。Siがアモルファスなので、ちょっと遅いですが・・・

結局、SOI技術によって、FETの各構成部分のアースや他の回路との浮遊容量が減ることで、

トランジスターを高速化するもう一つの技術として、電子移動度の高い素材を使うことがあります。これは、上記ih44.htmlih45.htmlih46.htmlih48.html内に、書きましたが、アモルファスSiは電子移動度が遅いので、遅いトランジスタしかできない。でもその中で、電子移動度を大きくできたシャープのLCDでは、早いトランジスタが実現できたわけです。

また、通信機器のGHz以上のアナログ増幅などに、GaAS半導体がよく使われていますが、このGaASも、電子移動度がSiより早い素子です。富士通のHEMTなどもそうです。

で、IBMのSOI-技術??ですが、なにをどう使ってるかは、現在不明です。

だから??でした。

渡邊鼎じゃった。


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