行列式で見る回転法則 - BLOCKOUT

回転行列

ブロックアウトのピット内に、x軸・y軸・z軸を下記のようにとる。

z軸を中心として、x軸からy軸方向にθ回転した場合の座標変換は、下記で表せる。

x' cosθ-sinθ0 x
y' sinθcosθ 0 y
z' 0 0 1 z

θ=π/2(90°)と置くと、C回転を表す座標変換となる。

x' cos(π/2)-sin(π/2)0 x 0-10 x -y
y' sin(π/2)cos(π/2) 0 y 10 0 y x
z' 0 0 1 z 00 1 z z

同様に、y軸を中心として、z軸からx軸方向にθ=π/2(90°)回転した場合の座標変換が、B回転を表す。

x' cos(π/2) 0sin(π/2) x 0 01 x z
y' 0 10 y 0 10 y y
z' -sin(π/2)0cos(π/2) z -100 z -x

ここで、それぞれの座標変換で用いられる回転行列を、CBとおく。

C  ,  B
0-10 0 01
10 0 0 10
00 1 -100

これらの行列式を用いると、回転による座標変換は 「x' = Cx」 のように表せる。

ここで注意すべきは、複数の回転動作による座標変換である。 例えば、BC回転を表す変換は、 「x' = Bx」 「x'' = Cx'」 の連続動作であるため、後者の式に前者のx'を代入することで、 「x'' = Cx' = C(Bx) = (CB)x」 となり、BC回転の回転行列式は「BC」ではなく「CB」となることに注意されたい。 また、行列式は交換法則を満たさないため、「CBBC」は一般的には成立せず、 このことから、BC回転とCB回転が同値でないことが言える。

CB回転

CB回転の回転行列は「BC」であり、下記のような変換となる。

BC
x' x 0 01 0-10 x 001 x z
y' y 0 10 10 0 y 100 y x
z' z -100 00 1 z 010 z y

これは、回転前のz座標がx座標に、x座標がy座標に、y座標がz座標に置き換わる変換である。