金田式No.177を単行本タイプ(No.165)へ

まだまだ校正中

目的

安定度に問題があるとされたNo.177(6336B)も2−3ヶ月は無事ほとんど毎日聞いていて問題もなかった。
雑誌の引き出し線の位置ミスも気が付いて、ノートラブルで完成して、なんとかなったかなと思っていたが、突如、6336Bの内部に閃光が走り、左チャンネル、2本、4ユニット全部のカソードからピンまでの配線が溶けているという信じられない事故。
しかも、電源側の保護回路のFET、制御系まで飛んでしまっている。


方針

写真にもあるように、大電流が流れカソードの内部結線が溶断している。これが、左チャンネルすべての2本分・4ユニットで起きている。
素人考えではあるが、ここまで、行くのは、最終的にグリッド電子放出でしかないであろう。
そこに至るまでのプロセスは、憶測するしかないが、多分、No.177は、初段のゲインが高いので経年変化、100Vラインの変動等で、バイアス浅めすなわちIbが高目になっている状態で、AC電源のノイズ、MFB調整用のVRのノイズ等で、減衰振動等が誘起され、グリッドが一瞬でもラス側に振り込まれたりして、ますます、バイアスが浅くなり、グリッド電流が流れたりしたら、Ibの増加、グリッド電流等で、グリッドが電子を出すまで加熱される。ここまで、来ると、もう止めるものはなく、グリッドはますますプラスバイアスとなり、ショート状態となる。
只、No.165でも、同様の終段管の閃光とともに昇天が起きているとの情報があり、その場合、Ibのバイアス設定値をさげて使っているとの事。
とりあえず、Ibの安定度が改善される、No.165にして、終段は廉価なGEの5998にして、ヒューズを入れてしばらく使うことにする。
MFBの調整も使わないので、これも、電圧だけのNFBとする。
これは、帰還ループに使用しないボリュームの摺動子が入るのは、気持ちが悪いため。

パワー段のグリッドへの寄生発振防止のための抵抗は、今回は見送る。
憶測が正しければ、発振まで至らない減衰振動、あるいは、グリッド+振込みに対する局所的負帰還には、効果があるはずなので、検討課題とする。


実施

基板のパターンも、ほとんど同じで、改造そのものは、簡単に終了。
で、火をいれると、最初からIb過大。
バイアス調整半固定とシリーズに入っているHZ3C2が、高いほうにずれており、3.6Vもある。
手持ちのHZ2B2に交換し、調整が済んだ。
いろんなもののばらつきの性の様である。

No.177に比べ確かに、Ibの安定性は良いようだ。
只、出力管が、6336Bではないので厳密な比較はできない。
ただ、バイアス調整のやりかたが代わったので、こちらの感度は高い。
写真は、居間に入った、No.165化、GE 5998 アンプ。
これで、しばらく、様子を見る。




ちなみに、SL-110は、ターンテーブルアンプ内蔵化版。

今後の課題

居間へ、セットアップの途中、奇妙なハムに遭遇。
調整中に、念の為に、出力をオシロの最高感度、10mV/Divで見たとき、数ミリボルトのAC100Vラインからくるどこかのスイッチング電源のノイズに同期した、右矢印型の減衰振動が見えた。
非平衡形のステレオシステムにつきものの入力シールドワイヤのループが影響しているらしく、シールド線とアンプの電源キャノンのケーブルの引き回しでなくなりはしたが、 ノイズに煽られた50Hzで変調された高域の減衰振動の可能性があるので、時間があるときに居間にオシロを持ち込んで調査する必要がある。
それまでに、寄生発振を抑える100オームを入手しておき試してみる。
ある程度、実用試験が済んだら、出力管を、Tung-Sol 5998にするか、6336Bに戻すか決めなくてはいけない。

根本的には、なんらかの、Ibに対して局所的な負帰還の仕組みが欲しいのではあるが、そのためには、Ibのパスに電流検出素子としての抵抗分が必要となる。
簡単なのは、カソード抵抗であるが、数十オームは必要だろうから音質への影響が心配。
あるいは、ヒューズを入れたままにしておく。
いま使っているのは、即断形のピコ・ヒューズ(?、1/8形の抵抗風)なので、良いかなと。


追記

2007年2月15日
ハムであるが、なにかの加減で出るようになるので、まじめに追求。
やはり、入力部あるいはピンケーブルをいじると出たりでなかったり、特に、これまで無い現象としては、入力部のグランド側を手でさわると出たりする。
オシロをつなぐと、単純なハムであって、高域の振動は入っていない。
入力部のグランド側は、やはり、感度がある。
6336Bの時はなかったので、5998を順番に代えるが変化なし。
裏蓋をはずすと消える。 ということで、なんらかの、誘導が影響しているので、初段ちかくで落としていたシャーシグランドをはずすと、症状が消えた。
オシロを見ながら、探すと、RCAジャックのGNDより近くに落とすと、きれいに無くなった。