2001-03-12


風信「木のひげ」のカウントが10000人を超えました!

この頃、この風信を楽しみにして下さる方の話をよく耳にします。昔のスタッフからのメ−ルも届きます。
毎月の更新は、結構追われる感じで大変なのですが、(今月もやっぱり遅れてしまった・・・)皆様の励ましをもとにこれからもがんばりたいと思います。どうぞよろしく。

そこで・・・10000人突破記念として、

「よくあるQ&Aコ−ナ−を設置することにいたしました。
(もちろん、パンやその他商品に関するQ&Aのみです。個人的質問は内容によって、たまには取り上げさせていただくかもしれませんが。)

今月のQ&A

どうして「自家製酵母」は、季節の変わり目には扱いが難しくなるのでしょうか?

僕の経験では、酵母はどうやら育ったときの環境を記憶しているようなのです。つまり、気温や湿度などですね。
そして、その育ったときの気温や湿度とすごく違った環境でパンを仕込んだときには、あまりうまく発酵してくれない気がします。季節の変わり目・・・ちょうど今ごろは、毎日気温の変化が激しいですよね。ある寒い月曜日に酵母を仕込んだとして、翌日急に暑くなって、その酵母を使うと発酵がうまくいきません。でもまた次の日、気温が落ち着いて、その酵母を仕込んだ月曜日と同じ位の気温になったとすると、今度はいいパンが焼けるのです。
酵母は生き物ですから、不思議はないと思います。生き物は、自分の育った環境が極端に変わると元気が出せなくなるのは当然です。ですから、季節の変わり目には、酵母君たちにとても気を使います。
まさしく「生きている酵母」との付き合い、自家製酵母でパンを焼くおもしろさと難しさがここにあります。
御自分でパンを焼かれる方は「酵母は育ったときの環境を記憶している」、このことを頭に入れて、自分の育て
酵母君たちと付き合ってみてください。

(このコ−ナ−への御質問は、メ−ルアドレスの方へお願いします。質問の多いものから順に内容を整理しつつお答えしていきます。)



季節商品が変わります

4月より「カルアシ・チミ−のパイ」が再開です。
ア−モンドを、ほんのり甘いレ−ズンとクルミの皮で包んで、更にパイ皮でくるんで焼いた、全体がナッツのようなお菓子です。今年は、ア−モンドのおいしいのを使っています。どうぞお楽しみに・・・・! (りんごを使った商品は3月一杯で、今期は終わります。)


パン屋日記

*2月某日・・・アップルバスケットについて、暮れのころの作り方とどこが変わったか、あるお客様よりご指摘が・・・
「上の生地をかぶせるようにして、折り方を変えたでしょ」。そのとうりです。(客の目はコワイ)

*2月某日・・・同じくアップル・バスケット(木のひげでは通称ABという)のことで・・・「あっ、明日作る分のカップが足りない!」。クリスマスの模様のついたのはあるけれど、まさかこの時期に使う訳にはいかないし。仕方ない、作るのは午後なので、買いに行くことにする。久しぶりの合羽橋。地下鉄田原町の駅に降り立つと、空気が下町の匂い。
急いでカップを買って、1ケ−スは送ってもらう手配をして、ぶらぶら歩いて戻る途中、衣料品店の前に黒茶のぶち猫が。さわっていると、中から女の人が出てきて「この猫もう20歳なのよ。」と話しかけられる。抱かれるとだらんとしているが、毛づやはいい。 八王子の猫にはない風格が漂っている気がする。
合羽橋行きは、買い物30分、猫との出会い10分、往復の所用時間4時間弱という旅でした。

*2月某日・・・京都でパン屋をしている友人から緊急ファックス。「困ったときのお友達へ」という出だしで、材料の小麦が足りないことに気付いたから、急いで送って欲しいとのこと。ああやっぱりみんなそういうことがあるのよね・・
木のひげのY氏より半年早く生まれ、半年早くパン屋を始めた彼とは、年に1度会うか会わないかの友人だが、会えば時間がたつのも忘れて、語りあかしてしまいまう。変わったパン屋という点では、それぞれ早い時期にこの仕事を始めた同士なので、悩みも似たようなことばかり。話は仕事関係のことから、親や子供のこと、読んだ本のこと・・・あらゆることに及ぶ。 めったに会わなくても、こころが通じ合っている感覚はいいもの。

*3月某日・・・3月になって、スタッフの休みが多くなり、カレンダ−は予定で一杯。今月中で退職する人も2人いて。
春は別れの季節。そしてあらたな出会いと出発の季節。




風信 木のひげ
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