2000-11-10


アップルパイ作りにがんばっています

いよいよ寒くなってきましたが、皆さんお元気ですか?
木のひげのスタッフも、たまに少し風邪気味のこともありますが、たいしたこともなく、元気においしいもの作りに励んでいます。今年のアップルパイは、形が変わり、ボリュ−ムアップで、実質値下げです!ひとつひとつ手作りで、生地の風味といい、りんごのおいしさといい、満足のいく仕上がりになりました。りんごは、この風信でもおなじみの、長野の山下フル−ツさんに、今年から特に無理を押してお願いして、「いいところ」を送って頂くようになりました。木のひげのアップルパイは砂糖を始め、甘味材料は一切入れていませんので、りんご の味がそのままパイの味に反映します。年明けに「ふじ」が出てくると、蜜がたっぷり入っていて、本当に甘いパイになるのですが、今は「陽光」「ジョナゴ−ルド」「王林」「北斗」などを使って、それぞれの味や香りの違いが楽しめます。それぞれの火の通り具合の癖が違うので、実はこのりんごの品種の違いは、作業上でとてもややこしいことになるのですが、おいしいものを作るには、様々な工夫も必要。私たちの自信の作を、ぜひ皆さんも楽しんで下さい。

クリスマス商品「シュト−レン」

11月も半ば近くになると、シュト−レン(Stollen)を焼き始める季節です。今年は10日の金曜日に焼き始める予定です。この季節になると、狭い工場の中が、あるときはパンの焼けるこんがり匂い、あるときはパイの甘酸っぱい香り、そしてこれからはシュト−レンの濃厚な香り・・・と次々に変わります。さらにラム酒の芳香も加わると、なんかいい気分にもなったりして。木のひげのシュト−レンは、これまた独特の個性豊かな味・・・ということは皆様すでにご存知の通りです。
今年も目一杯おいしさを求めてがんばります。どうぞよろしく。


パン屋日記

*10月某日・・・最近取り引きが始まった、茨城の自然食レストラン「パンプキン」の御夫婦来訪。忙しい時間帯だったのでゆっくりして頂くことはできなかったが、どんなところで作っているか、ちょっとだけ見てもらった。地方のお店とは、送料の関係もあってなかなか長いお付き合いが出来にくいが、開店当初から続いているところもある。「パンプキン」さんともそういうお付き合いになれますように。(北茨城市磯原町1−222・tel 0293−42−1818)

*10月某日・・・埼玉県嵐山に住む、アメリカ先住民シャイアン族のタシナ・ワンブリさんからパンの注文がくる。彼女は、傷ついた野生動物を保護する仕事をしていて、電話でそのことについていろいろ話してくれた。冬は、動物の体力が落ちるため、病気が増えるらしい。皮膚病が多いという。それもこのところの増えかたは異常らしい。彼女の住んでいるあたりには、たぬきやいたちはもちろん、鹿や熊もいるそうだが、彼らがこんなにも傷つけられ病んでいるということは、それだけ環境が破壊されているからだ、ということを聞き、そういう動物が東京の近くにいることすら知らなかったのでとても驚いた。八王子の山の方にはたぬきが沢山いて、彼らが人間の出したゴミの中の食べ物を食べるせいで、皮膚病が多くなっているという話を聞いたことはあるが、タシナさんの言うのは、自然の植物を食べて生きている野生の動物達すら、病んでいるというのだ。彼女は、その動物達に薬を投与するために、何時間も冬の山の中で息を殺してじっとして機会を待つという。誰か手伝いが欲しいらしいが、生半可な気持ちでは出来ないことだ。彼女の話には、切迫感がみなぎっていた。どう言い訳しても、自然への観察力や洞察には自信の無い私だがこのところ、生活も考え方もよりシンプルになりたいという衝動があって、タシナさんの言葉には、そこに触れてくる何かがあった。パンの注文はその後も何回ももらい、書いたもののコピ−も送って頂いた。春になったら1度訪ねようとスタッフと話している。

*10月某日・・・指輪物語のホ−ムペ−ジ関連で、以前取材に来た森田暮さん来訪。手作りのおいしいシュ−クリ−ムが、どーんとテ−ブルの上に置かれ、感動。パソコンで指輪物語の映画のキャストの写真を見て盛り上がったり、今話題の「ハリー・ポッターシリ−ズ」の話を始め、物語の話になると話題は尽きない。と思いきや、暮さんは実は大変天然酵母にも詳しいことが今回初めて分かり、びっくり。いろいろな酵母を自分で作ってパンを焼いては試していたりする人でもあったので、話はますますはずんであっという間の1日でした。

*10月26日・・・いよいよりんご関係製品出荷初日。思い切り沢山つくらせて頂きました。

(申し訳ありません。原材料シリ−ズは、今年一杯お休みです。)



風信 木のひげ
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