2000-9-10


秋風が吹き始めました。

日中はまだまだ暑くて、湿度も結構ありますが、夕方宅急便屋さんの車を送り出す頃には、あの真夏の息苦しさとは打って変わってさわやかな風が吹き始めます・・・本当に暑い夏でしたね。
スタッフ全員、たいした体調の崩れもなく、何とか夏を乗り切ってホッとしています。でも、これからが季節の変わり目で、夏の疲れも出てきます。皆さんも充分お気を付け下さい。

原材料について・・・・  シリ−ズ2 「小麦」

木のひげでは3種類の小麦を使っています。

1、粒小麦
2、パン用小麦
3、クッキ−用小麦

今回はパン用小麦について取り上げます。

ナンブ小麦(仕入先・岩手県/東日本産業(株))
栽培地区・・・岩手県紫波郡紫波町、矢巾町
播種時期・・・9月下旬から10月月上旬
元肥・・・麦わら中心、農家によっては畜産有機物も使用
除草剤・・・水田転作の場合は毎年作付け圃場が変わる為に雑草がほとんど生えないので、除草剤を使用する必要は無いが、同じ圃場で連作する場合は除草剤を使用するときもある。
農薬散布・・・無

数年前までは、春播き小麦もやっていたので、完全無農薬で作られていたのですが、政府の減反政策で水田転作に切り替わり、完全無農薬とはいえない状況になってしまったとのこと。10年前に訪ねたときの井上専務の熱意ある姿を思い出すと、残念至極です。10年前の写真ですが、掲載させて頂きます。(当時はこのような実験農場を作ってがんばっておられました。)

ナンブ小麦は、岩手県の奨励品種です。雑草の枯れ始める秋に種を播き、5cmほどに伸びる頃には雪が降り始め、翌年3月頃までは雪の下でしっかりと根を張って春に備えています。5月の連休頃になってもやっと10cm程度ですが、刈り取り前の6月頃は1m位まで伸びてきます。太陽の光を浴び、光合成によって成熟した実になります。
木のひげでは、開店当初に使用していた小麦に何時の間にか外麦が混入していたことが発覚し、その後このナンブ小麦に出会って、以来レ−ズン酵母との相性もいいことから、ずっと使わせてもらっています。パンの味は当然ながら小麦の味に大きく左右されます。天然酵母のパンだと、酵母の性質や味とも微妙に影響し合います。ナンブ小麦の味のおいしさは、木のひげのパンのファンの方なら充分ご承知ですね。

パン屋日記

*8月某日・・・夏休み明けはスタッフみんなが、旅行の御土産を持って現れるので、おやつに事欠かない。ちなみに今年は黒部立山土産に始まって、軽井沢のジャムやチ−ズ、九州のかるかん饅頭、徳島のういろう、小淵沢の蕨もち、北海道のクッキ−、信州のそばもち、栃木のトラピスト修道院クッキ−というのもあった。一番遠いのは、カナダのメ−プルチョコレ−トとジャム。ざっと思い出しただけでもこんなにいろいろなところの御土産を食べているんですね−。相変わらずお茶の時間が嬉しい木のひげです。

*8月某日・・・暑さのせいか、さすがに注文数が減ってきて、今年何回目かの3回戦。(オ−ブン3段を各3回使う量) でもそれも今日だけで、明日は又4回か5回になりそう。スタッフの中からは、こんな状態でアップルパイが始まったらどうするんですか?という警告の声も上がっている。暑さでそんなこと考えられないよ!!! でも確かに季節は少しづつ変わってきているし、秋からの仕事の体制についても、そろそろ真剣に考えなくては・・・

*8月26日・・・前号に書いた愛猫ボブは、夏休みに入った日に、あっさりと逝ってしまった。今日はその合同供養祭で、午後から仕事は休ませてもらい高尾霊園へ。見事な引き際を見せてくれたボブには、ただ「ありがとう」の一言しか言えない。これまで一緒に暮らした他の動物達と一緒に、これからも木のひげを見守ってね。

*9月某日・・・朝から個人のお客さんの電話が多い。今から買いに行きたいのですが・・・ということで、本当は予約販売のみなのだが、余っているパンがあれば来て頂く。今日は午前中に3組の方が見えて、あっという間にあまりパンは無くなってしまった。こんな不便な所にわざわざ来てもらって、売れるパンが何も無いときは困ってしまう。

*9月某日・・・今日も、朝突然に電話がかかってきた。個人のお客さんだが、話を聞いてみると、何と「指輪物語」のホ−ムペ−ジを開いている「馳夫」さんの奥さんだった。静岡から東京に来たついでに立ち寄ってくれたという。
以前に取材を受けて、木のひげのことも載せてもらっている。記念の写真を撮ってくれたので、これもまた掲載されるのかな?http://www2a.biglobe.ne.jp/~haseo/yubiwa/meiten/meiten.html)



風信 木のひげ
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