日替わりげしょ定食

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2001/7/3 278 見えない代償 (テーマ: 全自動)

洗濯機は二槽式がよい。

全自動の洗濯機よりも水の量が少なくてすむ、と聞いたこともあるが、最近はどうだかよく知らない。きっと今どきは全自動のほうが環境に優しく、生地も傷めず汚れもよく落ちるのだろう。それでもなんとなく二槽式のほうが全自動より好きだ。といいつつ、使っている洗濯機は結局全自動だったりしてしまっている。

自動車にしてもそうだ。マニュアル車に乗りたいのだが、自分で車を買う金もないので家のオートマ車を使わせてもらっている。まあこのへんまでは家族とのかねあいもあるからしょうがない。が、パソコンなどはWindowsなんてものは一生使わないと思っていたのに、今こうやってしっかりと使っている。本体もWindowsも自分の金で買ったものだ。

こんな例はほかにもいくらでもある。特に求めていなかった便利さを、なんらかの事情で手に入れることになり、そのうち逆にそれが当たり前になって、手放せなくなってしまうのだ。そんなことが続いて、買い物をするときも、不便なものよりも便利なものの方がいいだろう、という調子になってきてしまっている。買ったときは最新鋭のものでも、どうせ1年後には古くて不便なものの仲間入りをしてしまうのである。

まあ、いろんなものが便利になっていくというのは、きっと社会全体で見ればいいことなのだろう。しかし、便利になったかわりに、何かをしたときの手ごたえがだんだん薄くなっている気がしてならない。単に年をとったせいかもしれないが。ともかく、月並みな言い方ではあるが、便利さとひきかえに何かが失われているのは確かだと思う。



2001/7/4 279 あなたは残っていますか? (テーマ:心に残った言葉)

ひさしぶりにエッセイネタのリクエストを頂いた。たまには書いてみるものである。突然知らない人からリクエストのメールを頂いたりすると、意外と多くの人がこのページを見ているんだなあ、と感心してしまう。みなさんありがとうございます。

で、リクエストされたテーマは「心に残った言葉」であったのだが、なぜか思い起こそうとしても出てこない。それを聞いたときはすごいなあ、と思ったはずの言葉がいくつかあるのだが、それがなんという言葉だったかが思い出せないらしい。記憶力が悪いためなのか、それともたまたま頭の調子が悪かっただけなのか、それはよくわからない。もともと言葉が心に残るたちではないのかもしれない。

好きな言葉とか座右の銘とかを、よく聞かれることがある。といってもわたしはあまりないのだが、自己紹介などを書くときは欠かせないものである。しかしこのような事情でなかなかちょうどよい言葉が出てこないので、ついついウケ狙いに走ってしまう。これではまるっきりポリシーのない人間のようではないか。まあ、じっさい最近はあまりポリシーを持った行動をとっていない気もするが。

心に残った言葉について書けるのは、まあこんなところである。書いていてこんなのでライターになりたいなーと思ったり、そもそも就職をする資格があるのだろうかと考えてしまった。もっとたくさん本を読まねば。



2001/7/5 280 関係ないね (テーマ:マイライン)

受付開始前後のフィーバーはおさまったようだが、今でも1日に最低1回はこの言葉をどこかで耳にする。携帯の利用明細にも、マイラインの申し込み書類が同封されていたりする。勧誘の電話もたまにかかってくる。天下の元特殊法人が電話勧誘などをするようになるとは、夢にも思わなかったことである。時代も変わったものだ。

わが家はマイラインの登録はしていない。なにせ月の通話料が100円行くか行かないか、というほどの使用頻度である。市外通話などは月に1回するかしないかだ。マイラインの登録をしたところで、わが家と電話会社のどちらにもメリットはないように思われる。むしろ、このくらいの頻度なら、電話をかけるたびに使う会社を選択した方が便利である。

それにしても不思議である。マイラインを利用しなければ、通常の通話は元公社の回線を使うようになるはずである、それなのになぜ、マイラインの宣伝は元公社のものが一番多いのだろうか。そういえばマイラインの登録はじきに有料になるらしい。いま無料であるのはサービス期間である、というわけだ。だとすると、登録の作業だけで元公社が儲かるようになっているのかもしれない。

ともかく、電話会社同士の無意味な過熱は早くおさまって欲しいものである。利用するつもりもない人のところに書類など送っても、単なる資源の無駄ではないか。あと、マイライン非利用だと元電電を自動的に使ってしまうというのは、あまりに不公平である。せめて、かけるたびにどこを使うのか選択するようメッセージが流れるとか、そういうつくりにして欲しいものだ。



2001/7/21 281 休み量保存の法則 (テーマ:夏休み)

昨日ちょっと用事があって車を走らせたのだが、どこまで行っても道路が非常に混んでいた。ちょっと道の選択を間違えたせいもあって、目的地には予定より1時間以上も遅れて到着してしまった。そういえば連休の初日であった、と渋滞の中で気づいたが、それだけではなかった。すっかり縁がなくなったので忘れていたが、夏休みの初日だったのだ。

思えば、学生時代に夏休みは何をしていたか、あまり記憶がない。小学生の頃は、毎日遊び回っていたと思われる。中学の頃は、遊びに行ったり部活に行ったりファミコンで遊んでいたはずである。高校の頃は、部活に行ったりバイトに行ったりしていた記憶がちょっとある。大学の頃は働いたり国外逃亡していたように思われる。あまり突出した思い出というのは思い当たらない。

それにしても、どうして夏休みというのは、こんなに長くとられているのだろう。休みをもらう方としては、好きなだけ遊べるのはうれしかったが、今になってみるとなんでそんなに長い休みがこの時期にあったのか、不思議に思ってしまう。昔はこの時期は農作業で忙しかったのだろうか。近所の田畑を見る限りは、それほど忙しそうには見えないのだが。

そんな疑問の末、ある結論に達した。そういえば、学校教育が終わって社会人になると、夏休みなどというものは満足に与えられず、存在すらしない場合もある。そう、学生時代の長い夏休みは、会社に入ると休めない分の振替休日なのである。なぜ振替分が先にやってくるのかはよく分からないが、きっとそうだ。

ちなみに今年のわたしには夏休みというものは存在しない。1年近く休みに休みまくってしまったので、きっとそのうちまったく休めない日々が続くことだろう。覚悟しておかねば。



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Akiary v.0.51