ソフトウェアについて
コンピュータのソフトウェアは基本的に次のものから成り立ちます。
BIOSは 基本的入出力システムのことです。
これで、入出力装置に対する設定を行います。特にハードディスクに対する設定が重要になります。というのは、これが正しく設定されていないとハードディスクを正しく認識できないからです。
OSはオペレーティングシステムのことですが、これは単に基本ソフトと考えればよいでしょう。これは、少なくともディスクのファイル構造・形式を定めます。ですから、OSが異なるとファイル構造が異なるということになります。この為、一つのシステム上に異なるOSを入れることができないのが普通です。もっとも互換性があれば問題はないですが。
ドライバは、各入出力装置に対して直接的制御を行うプログラムのことです。この為、各入力装置は必ずドライバを持つことになります。
アプリケーションソフトは、OSやドライバを使用して、ある処理を行うプログラムです。
ソフトは、いずれも最終的にはマシンコードに落とされます。このマシンコードは、CPUに依存して作成されます。したがって、CPUが異なると全く動作しなくなるということが起り得ます。良い例が、ウィンドウズとマックのソフトはマシンコード上で互換性がないので、OSが異なると全く動作しません。そこでそのような場合、無理矢理動かすことを目的として、エミュレータがあります。これは、マシンコードを解析して、それと同様な命令に置き換えて実行するものです。しかし、この結果として動作速度の低下が生じることになります。
Windows95等の環境設定について
(1)Windows95を拡張するツールとしては、 PowerToys
があります。これには、Tweak UIが入っていて、これを用いれば、ゴミ箱などをデスクトップ上から消去することができます。
(2)タスクバーの移動
タスクバーの移動は次のようにします。まずタスクバーを表示させます。次に [Alt]と[Space]を押します。 そのままの状態で、タスクバーをクリックします(この必要がない場合もある)。すると、メニューが現れるので、その中の[移動]を選択(クリック)します。次に、タスクバーをクリックして、移動したい場所にドラッグします。
(3)コントロールパネルをスタートメニューに追加する。
通常、コントロールパネルは[設定]をクリックして、コントロールパネルを選択して表示させますが、スタートメニューに登録することで直接的にその中の機能を実行することができるようになります。これは次のようにします。
まずスタートメニューを右クリックすると、メニューが表示されるので、その中の{開くを選択します。次にスタートメニューの画面が表示されますので、その中の[ファイル]を選択して、[フォルダ]の[新規作成]を選択します。
これでスタートメニューの中に、"新らしいフォルダ"という名前のフォルダが作成されます。このフォルダを選択して、F2キーを押して、このフォルダの名前を次のように変更します。
Control Panel.{21EC2020-3AEA-1069-A2DD-08002B30309D}
(4)Windows95のロゴを非表示にする
パソコン起動時にはWindows95のロゴが表示されますが、これを表示しないようにするには、Msdos.sysファイルに以下の行を追加します。
[Options]
Logo=0 …追加した行
(5)Windows終了ロゴを変更する
Windowsの開始ロゴおよび終了ロゴは、それぞれWindowsディレクトリにある"Logos.sys"と"Logow.sys"になります。終了ロゴを変えるには、"Logow.sys"を変更すればよいことになりますが、これは次のように作成されている必要があります。
320×400ドットの大きさの256色BMP形式ファイル。
(6)起動ディスクをセットアップ後に作成する
コントロールパネルの[アプリケーションの追加と削除]をダブルクリックして、[起動ディスク]タブの[ディスクの作成]ボタンをクリックする。
(7)コマンドラインをアイコン化する
定型的なコマンドラインは、ショートカットのアイコンを作成して、このアイコンをダブルクリックするだけで実行できるようになります。
ただし、そのときに"パラメータの値が許容範囲を超えています"というエラーメッセージが表示されることがあります。これは、プロパティの[メモリ]タブで全ての項目を"自動"にすれば、表示されないようになります。
(8)ショートカットアイコンの矢印を消去する
Regeditを起動して、「HKEY CLASSES ROOT」の「lnkfile」にある「IsShortcut」の名前を「**IsShortcut」にします。
(9)CD-ROMの自動挿入の通知を行なわないようにする。
コントロールパネルの「システム」をダブルクリックして、「デバイスマネージャー」タブを開きます。該当のCD-ROMを探して、そのアイコンをクリックして、「プロバティ」をクリックします。設定タブの「自動挿入」をクリックして、パソコンを再起動すると、自動挿入の通知が行われなくなります。
CD-ROMを挿入していない場合、CD-ROMのアクセスランプが点滅する場合には、この設定によってアクセスランプが点滅しないようにすることができます。
(10)ファイルの関連付けを変更する。
エクスプローラで関連付けをしたいファイルを[Shift]キーを押しながら、右クリックすると、メニューが表示されので、その中の[アプリケーションから開く]を選択します。
次に、ファイルを開くアプリケーションを選択して、[この種類のアプリケーションを開くときには、いつもこのアプリケーションを使う]をチェックして、閉じます。
(11)モデムの音を鳴らさないようにする。
インターネットへの接続でモデムを使っている場合には、接続の度に耳ざわりな音が生じます。この音を発生させないようにするには、以下の設定を行ないます。(ただし、現在ではインターネットへの接続には高速で常時接続のADSLが主流になっているので、その場合には以下の設定は必要ありませんが。)
マイコンピュータからダイヤルネットワークを開き、該当接続アイコンを右クリックして、[プロパティ]をクリックします。[設定]ボタンを押し、その[接続]タブの[詳細設定]をクリックして、[追加設定]に"M0"を書き込みます(他の設定は、ATコマンドを参照のこと)。
(結構、耳ざわりな場合もあるので、この設定が必要になるかと思います。ただ、これをすると、モデムが勝手にダイヤルアップしてしまうことの確認ができなくなりますが。)
(12)ダイヤルアップ接続でパスワードを保存できるようにする。
コントロールパネルの「パスワード」をダブルクリックして、「パスワードのプロパティ」画面を開きます。この画面の「ユーザー別の設定」タブを開き、「ログイン時に各ユーザーのデスクトップ設定に変更する」を選択します。
この後、ウィンドウズを再起動し、ユーザーとパスワード(これは空欄でもよい)を設定すれば、パスワードの保存ができるようになります。
注.上記設定を行って「パスワードの保存」をチェックしても、パスワードを要求されるときは、パスワードファイルが壊れている可能性があります。その場合、パスワードファイルを削除して再起動すると保存できるようになります。
パスワードファイルは、ウィンドウズ・ディレクトリの拡張子がPWLのファイルになります。
(13)FDに意味もなくアクセスしてガリガリと音を鳴らすのをやめるようにする。
FDにアクセスもしていないのに、勝手にアクセスしてガリガリと音をさせる場合がよくあります。これは、「最近使ったファイル」の中に、FDのファイルがあるためです。したがって、これに対処するためには、「最近使ったファイル」をクリアすれば良いということになります。これは、スタートメニューから「設定」の「タスクバー」をクリックして、「メニューの設定」タブを開いて、「クリア」をクリックします。
(14)MS-DOSプロンプトを起動させる場合、コマンド履歴を残すようにする。
ウィンドウズのMS-DOSプロンプトのコマンド名はウィンドウズ(これはC:\WINDOWSにあると仮定します)のディレクトリにあるcommand.comとなりますが、これを実行させる場合に、次のようにオプションを指定します。
C:\WINDOWS\COMMAND.COM /K DOSKEY
(15)ハードディスクの交換
ハードディスクをもっと容量の多いものに交換するという場合や調子が悪くなってきたので交換するという場合には、ハードディスクの交換が必要ということになります。この場合、元のファイルを復元する必要がありますが、OSを除いては、単に全ファイルをコピーすればよいのですが、OSのものはそれができません。ということで、そのドライブは、ドライブコピーにするしかないでしょう。もちろん、OSその他を再度インストールする方法もありますが、その手間はかなりのものになります。
ドライブコピーをするソフトはOSには入っていないので、市販のソフト等を利用するということになります。私の場合、これとしてはNorton Ghostのものを購入しました。そこで、この手順を以下に書くことにします(ただいろいろと実験できなかったことより、無駄な手順があるかもしれませんが)。
@新規のハードディスク(これはSCSIのものではなく、IDEのものとする)をスレイブに設定して(普通、マスターの設定になっています)、スレイブHDとしてパソコンに接続します。
ただし、このことは新規のハードディスクをSecondaryのマスターとして接続する場合には必要ありません。
AFDISKを起動して、新規のハードディスクのMS-DOS領域を作成します(この場合、ハードディスクの番号に注意して、元のディスクを初期化しないようにします)。このためには、まず最初に基本MS−DOS領域を作成します。起動ドライブ(ブートドライブ)の場合、この領域はアクティブにする必要があるのですが、これはまだ起動ドライブではないので、この設定はしません。もしハードディスクを複数のドライブに分けるという場合には、さらに次のことを行います。まず拡張MS−DOS領域を確保して、この領域内に論理MS−DOSドライブを作成します。上記の作業が終わったら、領域情報を表示して、領域作成が正しく行われたことを確認します。
B領域を確保しても、フォーマットはされていないので、各領域をフォーマットします。これは、FORMATコマンドを使って行ないます。この場合、起動ドライブには、システムを転送して初期化する必要があります。つまり、次のようにします。
(FORMATコマンドをDOS窓から実行した場合、メモリが足りませんというメッセージがでるかもしれません。この場合には、起動用のFDから立ち上げて、FORMATコマンドを実行すればよいでしょう。このFDには、FDISK.EXEやFORMAT.COMをコピーしておくと便利です。さらには、JIS106キーボードが読めるように設定しておくと良いのですが、そうすると余計なドライバを読込むことになって、使用可能なメモリの不足を招くことにもなのであまりよくないかもしれません。なお、いくらメモリを多く積んであっても、もともとMS-DOSが利用できるのは1Mバイトの空間なのです。)
それ以外の領域は、"/S"なしで実行します。
フォーマットの際には、元のハードディスクのドライブをフォーマットしないように注意して下さい。
C新規ハードディスクの各ドライブをSCANDISKを実行して、ハードディスクが正常であることを確認します。これは結構時間がかかるので、まずは起動ドライブのみにして、他のドライブは後でするという方がよいかもしれません。
D起動ドライブのコピーを行ないます。Norton Ghostの場合、このコマンドはGhostpeとなるので、これを起動します。これは対話型となっているので、パラメータの指定は必要ありません。起動後は、パーティションコピーにしたがって、起動ドライブをコピーします。
Eハードディスクのマスターとスレイブの設定を変更して、新規のハードディスクをマスター側にします。
ただし、このことは新規のハードディスクをSecondaryのマスターとして接続した場合には、Primaryの方に接続するということになります。
F起動用FDで立ち上げて、FDISKを起動して、新規のハードディスクの起動ドライブをアクティブにします。
G元のハードディスクの残りのドライブについて、全ファイルのコピーを行ないます。もちろん、元のハードディスクをそのまま使用するという場合には、この必要はありません。しかし、ハードディスクの増設によって、ドライブ番号が変更することになるので、この必要が生じたりします。なお、ドライブ文字の順は、ハードディスク毎にはならないことに注意する必要があります。つまり、元の起動ハードディスクのCドライブがDドライブになり、間に割り込むことになります。これは、起動ドライブを優先しているということのようです。
最後に、ハードディスクの交換をするという場合、各カードを外して行なう必要がある場合、再度各ドライバのインストールや設定が必要となるものがあるので注意して下さい。したがって、各インストール用のFDやCD-ROMがあることを確認してから行なう方がよいでしょう。
(16)レジストリデータの修正
アプリケーションの設定情報がレジストリに書き込まれるという場合がありますが、これをテキストデータとして書き出して修正するという場合には、以下のようにします。
@regeditを起動して、レジストリメニューの「レジストリファイルの書き出し」でテキストファイルとして書き込みます。
Aテキストエディタで設定内容を修正します。
この場合、キーデータの追加を行った場合には、その数(16進数で指定)も修正する必要があります。
例.
[HKEY_USERS\.Default\Software\EPSON\EPSON TWAIN 5\ES0016\Tone Correction]
"Number of Tone Correction"=dword:00000006
↓
"Number of Tone Correction"=dword:00000022
Bregeditを起動して、レジストリメニューの「レジストリファイルの取り込み」でテキストファイルからレジストリデータを復元します。
なお、このことは危険な作業でもあるので、Windowsをバックアップしてから行うことを御薦めします。
このようなツールとしては、たとえば「プリーズ・カムバック」というツールがありますが、これはDOSで動作させるものなので、その知識が多少必要となります。
これが面倒だという場合には、ドライブを丸ごとコピーして戻すという方法が簡単かもしれません。
(17)ハードの取り外しに伴うドライバの再インストール作業を省く方法
カードを取り外してハードディスクの交換をする必要がある場合等には、カードの取り外しに伴うドライバの再インストールが要求されます。
これは結構、面倒であったりするので、なんとか回避したいものです。
これを回避する方法として、以下のことが有効であることが分かりました。
@Windowsを別ドライブにコピーします。(この場合、仮想メモリを使用しないという設定にしておきます。)
A別ドライブにコピーしたものを元のドライブに別名でコピーします。(これはWinAとします。)
BWindowsを終了させます。C起動FDで立ち上げて、WindowsをWinB、WinAをWindowsに変えます。
DFDを取り外して、Windowsを立ち上げます。
Eハードを検出して、ドライバのインストールが要求されますが、全て「インストールしない」を選択します。
FWindowsを終了させます。
G起動FDで立ち上げて、WindowsをWinA、WinBをWindowsに変えます。
HFDを取り外して、Windowsを立ち上げます。(これで元に戻る筈です。)
IWinA以下を削除します。(別に残しておいても良いですが。)
注.上記作業の意味が分からない場合には、危険ですので実行しないで下さい。