CC-CL200N

2003-03-02

サイクルコンピュータを買ってみた。
自転車で走行速度や走行距離が測れるって言うのも面白いものですな。

距離計が欲しいなぁ…

若い頃(小学生くらい (^^;)から欲しかったアイテムのひとつに、自転車用の速度計/距離計があった。 小学生に必要かどうかは何とも言えないが、成長にしたがって走行距離が伸びてくると、一体今日は何Km走ったのだろう?と思うものだ。 そんな時はは帰宅してから地図にものさしを当てるのだが、かなりアバウトなのは想像の通り。 もう少し正確に測ってみたいなぁ、と。

しかし無くても問題ないのも事実であって、調べもしなければ買う事もなかった。 それが BROMPTON を買ってからこっち、状況が変わってきた。 別にスポーツで乗る訳じゃないので速度計は不要なのだが、距離計は欲しいなと。

記憶にある奴は、機械式である。 前輪にギヤ(ラック&ピニオンみたいの)を取り付けて、タイヤの回転をそのままメーターに入力するもの。 或いは、スポークに取り付けたツメでカウンターを叩くもの。 大げさだし、カチカチうるさかったりペダルが重くなったり、何よりケーブルが邪魔くさいので敬遠したくなる様なシロモノであった。

しかし時代は変わっていた。 今やセンサーは非接触、メーター側もパルスを数えるだけの電子機器になっている。 当然小型軽量だし、信頼性も高く高機能、ついでに価格も安い。 しかもセンサー〜メーター間をワイヤレスで繋ぐモノまである始末。 もう、ムチャクチャ便利なのである。

…って、比べる対象が古すぎるっての。
こう言うのを、"コンピュータ"と言うらしい。 本格的なヤツだと変速機と連動して足の運動量を計測できたりするようだが、庶民にそこまでは不要というもの。 低価格ただし基本機能を抑えた物で充分だ。

購入

早速、自転車屋へ。 GREEN CYCLE STATION が比較的近そうだし、小径車の相談なんかも出来そうで良さげかな。 目測10km、迷わなければ1時間も掛からないはず。 気晴らしポタリングを兼ねてGo! 新横浜を抜け二ツ池へ。 少し迷ったけど、無事に到着。 一見、街の自転車屋さんだが、展示されている折り畳み自転車の数がスゴイ。 試乗車と犬が表に出してあるので、すぐに分かった。

コンピュータが欲しい旨伝えると、出てきたのは CATEYE の CC-CL200N1 であった。 やはり折り畳み自転車ではケーブルが邪魔になるのでワイヤードは敬遠されるとの事。 あと、ケーブルを切断するイタズラをする輩も居るらしいので、折り畳み自転車じゃなくてもワイヤレスがよく出るそうだ。

センサーはフロントフォークに固定して、スポークにマグネットを取り付ける方式。 センサーの前をマグネットが通過するとスイッチが働いて、コンピュータ本体にタイヤの1回転を通知する仕組み。 回転数×タイヤ周長で距離が求まり、それを内蔵時計で測った時間で割れば速度が求められる。 リアルタイムではなく、直近数秒前の速度が分かるという事だな。

ま、指名買いではないし、下調べもやってないので距離さえ測れれば何でもOKなんだけど。
つー事でソレ下さいな。 お値段 8,500円(税別)。

取り付け

帰宅したら早速取り付けに掛かる。 内容物を確認して、取説をひと通り読む。

まずはタイヤ周長を求める必要がある。 今回は実測したが、取説にはタイヤの寸法から周長を求める早見表も用意されているので、それを使う手もある (CATEYE のサイトにある「タイヤ周長表」を参照)。 BROMPTON のタイヤは 16x1.3/8 と言うようだが、残念ながら適合しなかった。

てな訳で、実測である。 要するに「タイヤが1周したら何mm進むか」が知りたいのだから、実際に転がしてみるのが話が早い。 別に半径を測って 2πr で求めてもいいが、人間が乗ると半径が変わる点に注意する必要があるな。 結局実測するのであれば、求めるべき値を測った方が精度が高い2

今回考えたのは、こんな方法。

  1. まずは空気をちゃんと入れる

  2. 輪ゴムとスポンジの切れっ端を用意

  3. バルブに輪ゴムを掛けて、水を含ませたスポンジを挟む

  4. 自転車に乗って1周ちょい進む

  5. 路面に付いた跡の間隔を測定

取説には、「タイヤにペンキで印を付ける」なんて書いてあるんだが、ペンキはないでしょうに。 タイヤや路面も汚れるし、第一ペンキってそんなに手軽に手に入るものなの? ほんのチョット使うだけで1缶買うのもバカらしいし。 その点、水なら路面やタイヤを汚す心配もない。

ともかく測定。 結果、周長 1300mm と求められた。 この値をコンピュータにセットする。 時刻合わせや何やと一緒にやってしまう。

[写真:タイヤに取り付けたスポンジ]

あとは自転車に取り付ける作業。 コンピュータを据え付けるブラケットをハンドルに。 センサーを右フロントフォークに。 マグネットをスポークに。 取説の通りであって、何の問題もない。 多少普通の自転車と異なるとすれば、フォークやハンドルバーが細くてバンドが余り気味(むしろユルユル)という点だろうか。 やっぱ華奢だな〜、と実感する。

センサーとマグネットの間隔は 5mm 以内と指示されているが、なかなか難しい。 10mm は空いてないと思うが、まぁ多少離れていても大丈夫みたいだし問題ないか。

センサーとコンピュータの間は無線だが、混信を避けるために強い指向性を持っているようだ。 概ね問題なく取り付けられたと思っていたのに、全然リンクしなくて参った。 前輪を持ち上げて回しても、0km/h からピクリとも動かない。 原因はよく分からないが、どーも室内で作業していたのが良くない気がする3。 非常に不安定なまま外に持ち出したら、あっけなく動いていたから。 マルチパスで受信不良?

[写真:ハンドルに取付けた CC-CL200N 本体] [写真:フォークに取付けたセンサー部]

テスト

てな具合で、多少手間取ったがどーにか取付完了。 早速外を走り回ってみる。 近所の直線っぽい道を往復してみたところ、往路・復路ともに 0.81km と出た。 地図にものさしを当てて計測すると 810m だから、距離計は正しいようだ。 どうやら設定は正しいし、センサー情報の取りこぼしもなさそう。 一安心ですな。

走行中チラチラ速度計を眺める4と、普通に3速5で流している時で 17km/h くらい,調子良く巡航している時で 22km/h くらい。 1速での登坂は 14km/h くらい,強い向かい風に2速巡航では 15km/h くらいだった。 こんなものか? 試しに思いっ切り飛ばしてみたが、33km/h くらいが限界かなぁ。 もう少し重いギヤが無いと苦しいし、それ以前に体力の不足が問題。 ま、BROMPTON の性格からすると、そんなにスピードを出すのは相応しくないしその必要もないと言うことで納得。

その後、CC-CL200N を取り付けて走り回ったところ、午後2時とか3時に出掛けて夕飯時に帰ってくる感じだと 30km〜40km のお散歩になる模様。 腕時計をしない人なので、時計を表示しておけるのは便利かも知れず。 また、日が落ちてからは、まったくメーターが見られない事も判明。 腕時計みたいにフロントライトを装備していると嬉しいが、電力消費の問題もあるから無理かな。 あと、方位磁針があると便利かも…って、別に付ければいいのか。

ともあれ、自転車でお散歩が少し楽しくなった気がする。

  1. CC-CL200N
    購入直後に CC-FR7CL という新型が登場して、ちょっと悲しい。

  2. 精度が高い
    L=2πrの式でrを実測する場合、測定誤差が2π倍されてしまうと言う意味。 最初からLを測定すれば、測定誤差は1倍で済む。 10回転分を測定して10で割れば測定誤差は1/10になる。 ただし、手元に2mの巻き尺しかないので、2mを越える測定では測定誤差その物が大きくなってしまう。 そこまで厳密じゃないとは思うが。

  3. 室内でリンクせず
    外を走っていても、コンクリに囲まれたガード下なんかではカウントされていなかったりする傾向がある。 個体差なのか仕様なのかは不明。 仕様なら、取説に明記して欲しい…。

  4. 走行中にチラチラ
    危険なので良くない。(^^;

  5. 3速
    Hira の UK BROMPTON は標準装備のまま、SRAM の内装3速。 一番新しいモデルは内外装で6速にパワーアップされた。 前モデルは内装5速だったりするので、歴代の中で一番段数が少ない。 7速化の改造を希望する人が絶えないのは、実感としてよく分かるのだった。

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