「廃村 千選」 〜 奈良県
奈良県上北山村の廃村 東の川(Higashinokawa)の簡易郵便局跡です(平成22年7月)。
-
-
・編者が確認した奈良県の「学校跡を有する廃村・高度過疎集落」(学校の所在は昭和34年以降)は6ヶ所です(廃村6ヶ所)。
・奈良県(旧国名は大和)の南部 吉野郡は,全国屈指の山深い地域であり,奈良県のへき地校は吉野郡に集中しています。吉野郡内には,野迫川村中津川,十津川村錨など,徒歩交通時代ゆかりの小規模な廃村が多くあります。
・奈良県には代表的な鉱山として,菟田野町の大和水銀鉱山がありますが,鉱山関係の廃校廃村は見当たりません。
・奈良県内にはへき地5級校が2つ(十津川村上湯川・迫西川),へき地4級校が4つ(野迫川村弓手原,十津川村小坪瀬・竹筒,上北山村東の川)ありました。このうち,上北山村東の川は廃村となりましたが,その他は過疎集落として健在です。
・ダム関係の廃校廃村として,川上村白屋(大滝ダム),上北山村深瀬(池原ダム=関西最大規模),東の川(坂本ダム)があります。白屋は,ダムの試験潅水時に起こった地すべりにより廃村となりました。また,東の川はダムの代替地が無住となった廃村で,東の川簡易郵便局は,代替地が無住となった後も長い間存続しましたが,平成17年に閉局となりました。
・奈良県で最も歴史が古い廃村の学校は,十津川村葛川小学校神下分校で,明治6年開校,昭和41年閉校,開校期間は93年です。
※ 「廃村 千選」 〜 奈良県 = 6ヶ所('06年1月28日作成,'10年12月29日更新)
※ へき地学校の数 = 76校
|
集落名 |
学校名 |
自治体名 |
へき地 等級 |
児童数 |
閉校年 |
(特記) 産業・離村時期 |
◎ 1 |
(Shiraya) 白屋 |
川上第二小学校 |
吉野郡川上村 |
無級 |
207名 |
昭和58年 |
(大滝ダム) 農山村・H.15年 |
◎ 2 |
(Nakatsugawa) 中津川 |
中津川小学校 |
吉野郡野迫川村 |
2級 |
65名 |
(H. 9) 昭和44年 |
農山村・S.44年 |
◎ 3 |
(Ikari)☆ 錨 |
出谷小学校 |
吉野郡十津川村 |
2級 |
96名 |
昭和44年 |
農山村・高成長頃 |
◎ 4 |
(Oowatari) 大渡 |
葛川小学校神下分校 |
吉野郡十津川村 |
3級 |
43名 |
昭和41年 |
農山村・高成長頃 |
◎ 5 |
(Fukaze) 深瀬 |
白川小学校深瀬分校 |
吉野郡上北山村 |
1級 |
34名 |
昭和41年 |
(池原ダム) 農山村・S.41年 |
◎ 6 |
(Higashinokawa)☆ 東の川 |
東の川小学校 |
吉野郡上北山村 |
4級 |
67名 |
(H.10) 昭和41年 |
(坂本ダム) 農山村・高成長頃 |
-
-
(注1) 「廃村 千選」とは,編者が確認した全国の「学校跡を有する廃村・高度過疎集落」1000ヶ所のことをいいます。また,「廃校廃村」とは,「学校跡を有する廃村・高度過疎集落」を略した呼称です。
(注2) 「廃村 千選」における廃村(集落跡)は住民がいない集落(1戸程度が残るもの,冬季無人集落を含む),高度過疎集落は5戸以下程度(冬季分校所在地は3戸以下程度)の集落(番号欄*印付き)です。
(注3) 「廃村 千選」における学校は,昭和34年4月以降の小学校とその分校,冬季分校,夏季分校です(昭和34年3月以前に閉校した学校は含みません)。
(注4) ◎は編者が訪ねたことがある廃校廃村です。
(注5) ☆は中学校が集落内にあった廃校廃村です(併設校,分校を含む。昭和34年3月以前に閉校した学校は含みません)。
(注6) 学校名,へき地等級,児童数のデータは,昭和34年4月現在のものです。
(注7) 閉校年は,原則「全国学校総覧」により1年ごとの所在を比較して調べたものです。再開されなかった休校は閉校と同一に扱っています。( )書きは休校を経た閉校年です。
(注8) 市町村名は,説明文が平成13年4月現在(平成の大合併直前),リストが昭和34年4月現在,リスト内( )書きが平成22年5月現在です。
(注9) お気付きの点があれば,お知らせいただけると幸いです。
|