北海道オフロードTouring'92 3日目




8/13/1992 いきなりの雨の中のツーリング(;_;)

 [釧路〜霧多布]


# 4 釧路は雨の中(;_;)

当日からぼんやり思ってたことなんですが, 私と落合さんは, オヤジの見張り番をする条件で余裕の空間を与えられたようで・・・(^_^;) まあ, 事情はともあれ, Room #427 はリーゾナブル以上でした(^_^;)
いやはや, 近海郵船さん, 感謝いたします(_O_)

さて, 船中2泊目は,6時半くらいに目が醒めて, 窓の外をみたら,もう釧路の港はすぐそこということで,
いやー,マジかいな。こんなに早く道東に着いてもいいもんやろか?
と,余裕の気分でいれたのは短い時間で, いきなり強い雨が降ってるということで,どうしたもんでしょう?
根室まで走るのさえ辛い気分です(;_;)

荷物をまとめているうちに,落合さんはクルマということで,先に出ていって, 残ったオヤジと,そこそこ機嫌よく喋ってたんですが,
(オヤジさん,大阪は柄悪いのは違いないけど,ちょっとは遠慮しなさい(^_^;)) 私のほうも出発は近いと,いきなりカッパを着込んで,#427を後にしました。

と,3年ぶりの北海道は,とても寒かったのでした(-_-)
雨ということもあって,まずは一路釧路駅前の「和商市場」へ。
朝飯をと,ウロウロしてたところ,別れたばかりの落合さんと再会(^_^;)
“焼き魚なんかいいねー”いうことで,名物の買ってのっけるいくら丼ではなく ホッケの定食を,お店に頼んだのでした(^_^;)
(時価ということなんですが,ようするに近くの魚屋さんで,注文を通してから買って 焼くという,すごいシンプルなことをしてくれたようでした(^_^;))

そんな訳で,落合さんともお別れして,束の間の雨上がり,バイクは東に向かって走り 出したわけですが,東釧路のホクレンのGSで,コーヒーなどご馳走になってるうちに, (このGSでは,地図とか黄色い旗とか,いろいろいただきました(^_^;))
“釧路湿原から,内陸を攻めて,霧多布(Kiritappu)あたりで宿を取ろう”ということになり
根室の「カジカの宿」には早々キャンセルを連絡して(ごめんなさい),
霧多布は「エトピリカ村」を目標に,雨中ツーリングが始まったのでした(^_^;)

さて,雨中ツーリングなのですが,国道を走る分には,雨が顔にあたって痛い(!) (私のメットは,オフ用のアゴの部分の取れた形なのです)ということで, ペースは全然上がりません(-_-)
郵便局で一服して,偶然地元の町の図書館活動の本棚の堀淳一氏の 「北海道廃線跡」の本を見つけて,かなり長い間読んでたんですが,一向に雨足は弱くならない。
“仕方ないなあ・・・”と,タオルを口のところに巻いて, “ダートでも走ったほうが・・・”とちょうど郵便局から少し行ったことろに, 湿原の細岡展望台に行くダートがあったので,こちらに折れました。
・・・と,国道とはうって変わって, 雨でもそこそこの風情で楽しむことができたのでした(^_^;) 要はスピードを出さないでもいいところにあるんでしょう。

さて, 展望台のほうは, 一応湿原を見渡せたものの,
正直“こんなものか”いう感じで, 観光バスとか来るとこはダメですね。
ちょっと休憩して, 観光客は居そうにない塘路湖(Touro-ko)へ。
雨でもたついたこともあって, 早や昼食はJR塘路駅で。
しかし,寒い・・・ 商店の奥にあったストーブを借りたかったくらいで。
塘路湖から,阿歴内(Arekinai)にかけての道は,如何にも根釧台地いう感じで, 回りは牧場だらけ,川はうねりながらゆっくり流れてるいう・・・
この辺で,やっと北海道に来た実感がわいた次第なのでした(^_^;)



# 5 恐怖の荷物落下事件(;_;)(その1)

ライダーとも全然すれちがわないようなマイナーな道を走っていて出くわしたのが 片無去(Katamusari)小中学校。いや,これが恐怖の学校でして,雨で土地勘が狂って いたこともあって,牛とにらめっこしながらのんびりチャンベツに向かうはずの道が, 20kmくらい走ればまた片無去小中学校(;_;)
さすがにめげて, 遠回りでも分かりやすい道を選んで, チャンベツに向かったのでした。
チャンベツって,別に何があるいうところじゃないんですが, 山じゃなくて,原野にうでうで走る林道というのに興味を覚えて,足を運ぶことになった のです(^_^;)
中チャンベツの R.272と道々との交差点で休憩したあと, 林道に攻めにいったんですが, 林道の分岐で道を確かめようとしたところ, 3つあったカバンが2つになっている(:_:)
いやー,血の気がなくなりました。何といってもカバンの中には,現金8万強をはじめ 帰りのモトトレのチケットまで入っているという・・・
来た道をたどって来ても,カバンは見つからない・・・
中チャンベツで休憩したときは間違いなくあったんだから,道に落としたのを誰かが拾ってくれたか, それとも道を外して,どこかの畑か茂みの中でも行ってしまったか・・・
とにかく,中チャンベツの一軒だけという商店に入って,事情を話して, 地元弟子屈(Tesikaga)警察に電話で紛失届けを出して,雨の中,懲りずに捜したものの見つからない。 時間だけがどんどん過ぎる・・・
“まめに警察に連絡するのが正解”と,届けを出して1時間半後,2度目の連絡で “隣の厚岸(Akkeshi)警察のほうに届けがあった”という知らせがあって,生き返った気分で, 厚岸に向かうことになったのでした(^_^;)
(教訓その1:現金とか,チケットとかは,何がなくても落としてはいけない)

いろいろ手続きを済ませて,厚岸警察を出たのはもう夜の帳も下りてきた午後6時。
“よくこんな雨の日に一日バイクを走らせてたもんだ”と感心しながら走らせた 霧多布までの海岸沿いの道は,霧で視界が最悪の上に,海からの横風が強くて, 40km/hくらいしか出せず, いきなりの苦行に疲れ果ててしまったのでした(;_;)

そんなこんなでたどり着いた「エトピリカ村」は, 霧多布の市街からは遠く離れた 草原の真ん中にあるログハウスで, いい雰囲気だったのですが, 何か心を開くことなく 淡々とした夜になってしまったのでした(;_;)
やっぱし,荷物落下事件と,雨の中一日走ったことのダメージは大きかったようで・・・
(教訓その2:雨の日は,心がはやっても目的地目指して, 最短のコースで走るべし)

とりあえず,明日がいい天気になることを信じて眠りについた3日目の夜でした。



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