四国八十八ヶ所日記
 
自転車〜金剛杖の代わり
 

ご主人のアホな走りに耐えながら、いつの間にか四国を走破してしまった自転車。ご主人は、「キャリアはかっこ悪い」というだけの理由でバックパックで走っている。
撮影: 料理人チャリラー君(五色台にて)

 お遍路グッズにはよく「同行二人」と書いてあって、弘法大師と共にお遍路をしているということをあらわしています。歩き遍路の方々が持っている金剛杖は弘法大師の身代わりです。僕も杖を買うか考えましたが、お遍路用品店の人の話では、杖が車輪のスポークに挟まって転倒し、途中で帰った人がいるらしく、危ないのでやめました。僕にとっては、自転車が金剛杖の代わりでした。
 
 僕の自転車は、「KLEIN PulseComp」というMTB(マウンテンバイク)です。本体はアルミでできていて、前輪にサスペンションが付いています。余計なものが付いてなくて、とてもシンプルなMTBです。

 四国お遍路 1周 約1400kmという長距離を走破するということから、ロード自転車(長距離移動に適した自転車)を選択してきた人もいましたが、自転車遍路は、山登りです。MTBでない人は、急坂で自転車を押したり、ロープウェイやケーブルカーを使っていました。逆に僕は、その名のとおり「山の自転車」の特徴をフルに活かして、全ての山登りを自力で走破しました。こういったバカをするのは、自転車遍路の中でもなかなかいません。
 
 自転車遍路では、山を下るときにかなりのスピードが出て、ブレーキの負担がものすごいです。この旅で、かなりブレーキシューが減ってしまいました。会った人の中には、途中でブレーキシューを交換した人もいました。あと、重要なパーツにはこだわりが必要でしょう。ある人は、自転車の後部に取り付けた安い鉄製のキャリア(荷台)が途中でもげて、紐で補強して走っていました。

 お遍路初日、「仕事しながらお遍路」チャリラー君と野宿することになり、夜いろいろな話をしましたが、なぜ自転車なのかというような話題になりました。 「自動車やバスでお遍路するよりも達成感があるに違いない、違くなければ困る」 という理由。それから、2人とももともとバイク乗りだったのですが、自転車に転向しています。「自動車やバイクで行く旅は、速すぎて何も覚えてない。」 自転車で旅したことがある者だけが、この乗り物の贅沢さを知っています。

 


野宿〜屋根付きの快適生活
 

地元の方々の協力で今もなお増え続けるお遍路小屋(休憩所)の記念すべき第1号。中には、囲炉裏とベンチがあります。ここには泊まりませんでした。残念..

 僕が使っていた快速へんろの地図には、屋根付き母屋がある公園が丁寧に掲載されています。今回は、雨が降ることが多かったので、雨に濡れずに野宿することができて大変役に立ちました。出発時に、服の生乾きや、ザックのジメジメはとても気持ちが悪いのです。
 この季節、テントと、薄めのダウンジャケットを持ち、寝袋は持っていきませんでしたが、死ぬほど寒くはないという感じでした。2週間のうち3日も宿に泊まりながらの快適野宿生活でした。

 


人間の不思議 〜規則正しい生活は大事
 

 普段は朝起きるのが大変で非常に困っています。でもそれは、生活習慣病であることが今回明らかになりました。

 1日中走った後、野宿場所を見つけてテントを張ります。その後、ちょっと休憩してからご飯を食べたり、地図を見て明日の予定をたてたり、納札を書いたり、携帯電話で日記を書いたりしました。10時頃には寝るようにしてましたが、夜中、寒くて目が覚めたりしました。
 通常は5時に、重要なアタック日にはもうちょっと早く起きるように、アラームを設定していましたが、アラームの鳴るちょうど1分前に自分で起きてました。不思議です。
 そして、起きると体はトイレに行かなければならない状態(もちろん大)になってました。だから野宿場所の近くには必ずトイレが必要でした。自然のリズムは確かにあるんだなと実感しました。

 


地図〜自転車遍路地図は存在した

快速へんろの地図−難所 雲辺寺 四国で売られている歩き遍路用の地図は、とても細かい地図で、住宅地図に遍路道が色で示されているといった感じでわかり易いです。車遍路用の地図もあるようですが、自転車遍路用の市販されている地図は無いようです。僕は、インターネット上で、自転車遍路用の地図を掲載している「快速へんろ」の地図を印刷して持っていきました。これは、コンビニ、温泉や野宿の出来そうな公園、コインランドリー、自転車遍路での難所の攻略方法などの情報が掲載されています。これのおかげで、雨の日も屋根のある場所で野宿をすることができました。根香寺から一宮寺へ行くときは、これにのっていた川沿いのサイクリングロードを行きましたが、とてもよかったです。

 

 お遍路をしていて迷いやすい場所といえば、高知市周辺でしょう。いろいろなチャリラー君と話ましたが、これは共通意見といっていいでしょう。とにかく寺にたどり着けません。

 僕が困ったのは、竹林寺と禅師峰寺です。竹林寺は、高知市内で迷子、禅師峰寺は途中まで親切な案内が出ていたのに、近くに来たときにその案内が一切無くなってしまうという状況でした。

快速へんろの地図−迷子迷子 高知

 

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