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でぃましゅく
ウラ通り事情 f(^^;

その2

その1・行ったことのない街

この物語は、今のシリアのダマスカスを舞台にしている(2話目からは離れてしまうが)。

実のところ、最初はエジプトのアレキサンドリアを舞台にしていた。けれどどうしても港町の風景がうまく思い描けず、また街に関する資料も少なくて、その街の特色が描けそうになかったので、資料のたくさんあったダマスカスにしたのだ。砂漠の中のオアシス都市なら多少は行ったことあるし……。

とはいえ、まるっきり行ったことのない街を想像だけで描くのは難しい。現代の街並みから、900年位前の街並みを想像するのはいささか無理があるかもしれないが、それでも周りの自然とか街の匂い、雰囲気などから昔と変わらないものを感じ取ったりはできるだろう。なんといっても、街のシンボル、ジャーミー(ウマイヤ家のモスク)は当時とほとんど変わらないらしいし……。

それで、「ああ、シリアに行きたいなぁ」と旅行会社のパンフレットを見たりもしたが、昔ほど身軽でないし、お金もないし……、だいたい取材旅行なんて売れてる作家さんがするものだしね。

幸い、ダマスカスなんて知っている人が少ないから、大ウソ書いても多分バレないでしょうということにして、適当にゴマかして第1話を書き終えた。

そうそう、こないだTVでダマスカスを映していたので、それを見たら、〈まっすぐな道〉が細くて狭い裏通りみたいな通りで、全然大通りではなかった。オドロキ!! やっぱり「百聞は一見にしかず」ですなぁ……。


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