作者にも言わせて!!

―― 最終回 ――

Special Thanks to ...

一昨年の10月、物語を書いてみようと思い立ち、我が家のパソコンの前に座ってから1年と10ヶ月、この物語とも長い付き合いになりました。 全部書き上げるのに1年かかり、その時の読者は私の親しい3人の友人だけでした。 その後、夫がホームページを作り、そこに私の物語を載せてくれると言うので、もう一度見直して加筆修正し、晴れて私の物語は不特定多数の人々の前に曝されました。

それまでインターネットにはまるで縁のなかった私にとって、ネットがこんなに有用なものだとは思ってもみませんでした。 自分の書いた物を発表する手段といえば、本当に作家になるか(それはとても不可能だっちゅうの!)、同人誌に載せてもらうか、自費出版するしかなかったのです。 それがこんなに簡単に発表できて、見知らぬ人に読んでもらえるなんて夢のようです。 もちろん不特定多数といっても、読んでくれる人はごくわずかだし、それは重々承知の上です。 でもたった1人でも読んでくれる人がいるなら、私のコンテンツは成功だったと思っています。 私はむかーし、ある雑誌に載ったファンタジーをたまたま読んで(それはとてもマイナーな雑誌で、そのファンタジーも単行本になったのかどうかわからない)、連載物だったけど1回しか読んでなくて、それでもその作品のファンになったことがありました。 あの時の自分のように、ネットの片隅に転がっている私の作品に出会ってくれる人がいたらいい、そう願いつつUpしていました。 ちなみにそのファンタジーは『西の森の高い壁』といいます。 私の『東の森』はこの『西の森』にあやかりました。

私に発表の機会を与えてくれたインターネットには本当に感謝しています。 そして、今ここで、この物語を書くにあたってお世話になった人 and 物に感謝の言葉を述べたいと思います。

・『天空のエスカフローネ』 by Sunrise

サンライズのロボット物には珍しく、女の子が主人公のファンタジー仕立てのアニメで、物語のきっかけを与えてくれました。 第25話のエスカフローネに乗ったパァンがひとみのもとに降りてくるあのシーンがなければ、私はこの物語を思いつきもしなかったかもしれません。

・『辺境警備』『グラン・ローヴァ物語』 by Kyoko Sitou

紫堂恭子さんは私の大好きな漫画家さんです。 『辺境警備』の世界は、私が物語の世界を作るにあたってずいぶん参考にさせてもらいました。

・My affected comics and novels and animations

第1回目に書いたように、私が今までに読んだり見たりしたものは全て影響を受けています。 中でも、萩尾望都さんの漫画、栗本センセの『グイン・サーガ』、当時流行っていた『エヴァンゲリオン』なんかは色濃く影響を受けました(どこでどう影響を受けたかは、長くなるので書きません)。 黒い髪、黒い目の主人公に、ためらいなくユーリと名づけてしまったのも、『トーマの心臓』が大好きなせいです。 ナハハ……(^_^;)

・Nepali old man

作中に何度も出てくる差し出された手のモチーフ、それは私のネパールの思い出から出てきたものです。 17年前、ネパールでトレッキングをしていた時のこと、道は山道で結構きつい登りでした。 私の行く手に大きな岩があって、私はうまくよじ登れず、立ち往生していました。 そこへ、後ろから地元のおじいさんがやって来て、ヒョイヒョイと私を追い越して登ったかと思うと、上から私に手を差し出してくれたのです。 私はその手につかまって、岩を登ることができました。 おじいさんのカサッと乾いて暖かい手を、私は今でも忘れることができません。

・Enya and Secret Garden

エンヤの4枚のアルバムは書いている間、ずーっとBGMになっていました。 彼女の曲は魔法のように想像力を高めてくれたのです。 物語の雰囲気にぴったり合うし(と勝手に思い込んでいた)、『Anywhere is』なんて勝手にユリウスのテーマ曲にしていました。 Secret Gardenのアルバム『White Stones』は、ドラマティックな展開になった5,6,7章のBGMでした。 3曲目の『Hymn to Hope』は7章ラストのBGMです。 これらの曲にはとってもお世話になりました。

・Kazuko-san, Ichie-san and Shii-chan

私の最初の読者です。 読んでくれて本当にありがとう。

そして、

・Shin-chan

今回彼には、最大級の感謝を述べなくてはなりません。 彼の様々な協力なくしては、物語はできませんでした。 HPに載せることも……。 まず、まな板の鯉になってくれたこと(これは私が勝手にしたのですが)。 賢者ってどういう人物だろうと考えた時、彼の少し浮世離れした所が多いに参考になりました。 ついでに性格なんかも一部取込んでいるので、ユリウスの言動には彼と似通った所があったりします。 もちろん、ユリウスはユリウスですから、彼を重ねて見ることはありませんけど。 それから文章チェック。 思い入れたっぷりに突っ走っている私に、的確なアドバイスをくれました。 そして、何と言ってもコンテンツの制作。 これは100%彼の力によるものです。 持てる技を駆使し、工夫を凝らし、見やすくわかりやすいページを作ってくれました。 その名プロデューサーぶりに、私たちって、ともちゃんとTetsuya Komuroみたーい、なんて思っていました。 本当にありがたいことです。 持つべきものは夫です。

そしてそして、

・All who read this story

みんなみんな、本当にありがとうございました!! m(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m

バイオン公爵御夫妻

終章ではユリウスとウィレム少年のエピソードだけで終わるはずだったのに、結局誘惑に負けてパウルさんとエリーザさんを出してしまいました。 この次はこのお二人の青春時代のお話を書きたいんだけど……。 うーん、書けるかなあ……(^_^;)