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今まで色々と Mozilla の DOM と周辺の技術的話題を中心に採り上げてきましたが、
技術的話題は前回が最後です。
そして、このシリーズも今回が最終回です。 f^^; # ちょっと唐突かもね〜
今回はもっとマクロに見て今後のクロスブラウザはどのようになるか、 どのようにすべきかを占ってみたいと思います。
クロスブラウザの最初は NN で初めて実装された JavaScriptに対抗して IE に実装されたとき、それが完全ではなく、 また、 直ぐに修正されないことが わかったときではないでしょうか?
最初は「バグ回避」に始まった技術もCSSの実装のため
ブラウザ毎に異なるDOM の吸収技術に発展し、
HTML,CSSの複雑化に伴い、今や難しくコスト高な技術になってきてしまっています。
そのような状況の中での Mozilla の出現は何を意味するでしょうか?
◆混乱 − 3つ目の DOM
DHTML だけで捉えても、 現在主流の2種類のブラウザがあり、
Mozilla はこれらとは異なる3つ目のDOM
( IE4/5,NN4. IE4を別に考えれば4つ目 ^^;)が加わることになります。
つまり、いわゆる DOM Level 0のブラウザのシェアが下がる迄の間
ブラウザによる制限を設けない Webページは、全てのブラウザに対応しなければならない状況が
続くと思われます。
このような期間が長いかどうかは、現在主流の IE がどの程度標準仕様に基づいたブラウザを
出してくるかにかかっているのかもしれません。
Mozilla の出現は、この促進剤になる可能性があります。
◆統一 − 標準仕様に則った DOM/JavaScript のブラウザ
標準仕様に則ったブラウザが主流になれば今までブラウザ毎にページを振り分けたり、 オブジェクトのアクセス手法を切り分けたりする煩雑さから解放される可能性があります。
# バグ対応のためのブラウザ判別は出てくるかもしれませんが(笑)。
クロスブラウザの技術は、この段階になると DOM のサポートレベルと
実装状況に応じた対処技術になると思われます。
つまり、ソースコードは基本的にブラウザ依存ではなく、
DOM の実装依存で、例えば DOM Level 3 に基づいたページを DOM Level 2 迄をサポートしている
ブラウザで見ても悪影響が出ないようにすること、でしょうか...?
# 本質的には今までと異なりますが、やる内容は似ているかも... f(^^;;
◆多様化 − HTML, XML, SVG, MathML,... 色々なドキュメントへの適用
Web上のドキュメントは、今まで HTML だけでしたが、XMLパーサを搭載したブラウザが流行れば、
その他の XML, SVG, MathML など現在 W3Cで検討されている全てのドキュメントが
そのままブラウザ上で展開され表示されるようになると思われます。
表現したい内容・目的に応じて、さまざまな種類のドキュメントを駆使したページが
出現してもおかしくありません。
このようなドキュメント作成のために、様々な仕様を理解し、
それに合ったドキュメントやスクリプトをコーディングすることは、
個人にとっては至難の業かもしれません。
それを考えると、高機能なエディタのようなツールを利用したページ制作が主流になることも
考えられます。
# このような状況は、個人的にはテキストエディタでゴリゴリ派なんで、
好きにはなれませんが... f(^^;;
Mozilla は単なるブラウザとしてだけではなく、
XPCOM・XUL など色々なアプローチにより現在のネットワーク技術のパラダイムを
変えようとしています。
それらの内容は、これからみんなで作り上げるものにかかっているのかもしれません。
(^^)/~