きんとさんのお気楽ゴクラク日記

K.水谷


3000mの夏休み


8月 21日(月)晴れ(今日は暑い)

3000mの夏休みなんて、ヤマケイの雑誌みたいだけど、夫の夏休みを利用して3日間乗鞍高原へ旅行に行き、本当に3026mの乗鞍岳に登ってきた。

8月17日、松本駅でMARIAさんと待ち合わせ。
夏休みなのでチビッコ3人組も一緒で、とってもニギヤカ〜。
さっそく五兵衛さんのお店に行く。
ここで先に来ていた安曇野MLのkokotonさんヘムレンさんと会う。
お店は超満員、kokotonさんは先に帰り、一緒に乗鞍へ行くヘムレンさんが残る。
早速五兵衛さんのお蕎麦をいただく。
いつもながら蕎麦がツヤツヤと輝いている。
私はお蕎麦に詳しくないので、良いとか悪いとか言えないけど、あんなふうにツヤツヤと輝いている蕎麦はあまり見たことがない。
おいしいお蕎麦をイッキにいただき、一息つく頃にはお店のお客さんも一段落し、「喫茶 五兵衛」が始まる。
この日のメニューはアイスコーヒーとMARIAさんが焼いたピザ。
モッチリふかふかのパン生地がおいしかった!

いつまでも和んでいたいところだが、そうそう時間もないので、出発する。
MARIAさんとヘムレンさんの車にチビちゃんたちと私たちが分乗し、MARIAさんちに寄ってから、乗鞍へ向かう。
MARIAさんと私、末っ子の直ちゃんの車は直ちゃんが寝ちゃったので静か。
色々話しているうちに、すぐに着いちゃった。
一方、ヘムレンさん+夫+優ちゃん+うららちゃんの車はすごい騒ぎだったらしい。
チビッコパワーはとどまるところを知らない。

ペンションテンガロンハットに到着し、MARIAさん+ヘムレンさん+チビッコは湯けむり館に行った。
私たちはこの日は近所を散歩するだけにした。
辺りはちょうど蕎麦の白い花が満開だった。
8月18日、部屋で原稿書きするという夫を残し、私は畳平へ行くバスに一人乗る。
この辺は晴れているが、乗鞍岳に雲がかかり雨が心配だ。
それにしても車が多い。
夏休みの真っ最中だから仕方ないんだろうけど、なんとかならんのかな。
畳平の駐車場に入りきらなくて、渋滞してるんだもの。
運転手さんが「マイカー規制せにゃ、ダメだね」と話してたのに、大きくうなずいてしまった。
畳平に着くのに一時間はかかりそうだというので、肩の小屋口で降りて歩き始める。
左手に乗鞍の大雪渓を見ながらゆっくり岩場を登る。
既に標高は2700mぐらいあり、空気が薄い。
すぐに息切れがし、動悸がし、クラクラしてくる。
自分の体力の無さを呪いながら、少し上がっては息を整え、また少し登る。
周りに花が一杯なのがうれしい。
チングルマ、コイワカガミ、ヨツバシオガマ、アキノキリンソウ、そして雪渓の上部にはイワギキョウの大群落があり、大感激!
私、青い花が大好きなの。
ちょうどキキョウの季節に当たったらしくてラッキーだったわ。

コースタイム25分より5分遅れで、肩の小屋到着。
山頂は時々ガスに巻かれ、時々晴れる。
周りも雲だらけで、残念ながら眺望はきかない。
雨に降られたら嫌なので、少し休憩してすぐに登りはじめる。
登山道はファミリー登山客で一杯。
畳平から簡単に登れる山なので、山登りの格好をしてない、軽装のアベックとかもいる。
それらの人々に混じって、私もハアハア言いながらゆっくりゆっくり登る。
振り返ると小屋が下の方に見え、更に下の方に樹海が広がり自動車道路が見える。
高所恐怖症の私だけど、これくらいの高度感は気分がいい。
ちょっとスイスの山に似てる感じがする。
ガスが晴れると、頂上はすぐそこに見えているのに、なかなか着かない。
やっと着いたと思ったら、まだそこは手前の小ピークで頂上はまだ先だった。
でもそこからは比較的楽な登りで、せまい鞍部に立つ頂上小屋を通り過ぎ、岩を積み重ねたような乗鞍岳剣が峰の山頂にやっとたどり着いた。
コースタイム50分のところゆうに一時間かかってしまった。
ま、なにはともあれ頂上制覇、神社にお参りし、記念の鈴(でかい鈴が2個もついてて、リュックに下げると牛になる)を買い、写真を撮る。
3000m峰は白馬岳に続いて2つめ。
でも白馬登山は本当に大変だった。
今回はお気楽登山で3000m。
ありがたいことだなあと思う。

狭い頂上は芋洗い状態だったので、さっさと下山。
膝が笑って、岩場で足下がヨレヨレ、ザレ場ではブレーキが利かなくてズルズル滑る。
それでも無事に40分ほどで降りてきて、肩の小屋で昼食。
新鮮な山の空気の中で、手作りパンのサンドイッチがとーってもおいしい!
戻ってきてみるとあっという間だったけど、改めて山頂を見ると、あんな所に登ったんだと感慨ひとしお。
冷たい風が心地よく、ガスが流れていく中にいると、まるで冷蔵庫の中にいるみたい。
いや〜、天国天国!
それから、バスの時間までお花畑を散策し、乗鞍高原に戻って、湯けむり館で温泉に入る。
混んでてゆっくりできなかったけど、露天風呂は気持ちよかった〜。
いや〜、極楽極楽!

テンガロンさんに戻ってきてみると、部屋に夫の姿がない。
食堂にもいない。
一体どこで仕事してるのかしらん、と窓から裏庭を覗くと、裏庭のテーブルにノートパソコンを拡げている夫がいた。
裏に小川が流れ、木々に囲まれたテンガロンさんの裏庭で、のんびりたばこをくゆらせながらパソコンに向かう夫の姿は、とても涼しげで気持ちよさそうに見えた。
聞いてみると、ゲンコー書きはずいぶんはかどったとのこと。
そりゃそーよね、テレビもビデオもないし、暑さでうだることもない、気が散ることがないんだもの。
ああ、こんなことならもっとゆっくり滞在したかったな。
お金ないからダメか……。

今回もテンガロンさんにはすっかりお世話になった。
インターネットの常時接続はやはり便利です。
メールチェックしたり、暇つぶしにいろんなページ見に行ったり、夫なんて資料に使うページ5分もかかってダウンロードしてたし。
家族連れがいっぱいで、ペンション中走り回るガキんちょどもで大賑わいだったけど、不思議とあまり気にならなかったな。
MARIAさんとこのチビちゃんたちもだけど、子供は元気が一番、なんて変に安心してしまったりするのよ。
やっぱりこういうご時世ですものね。
8月19日、午前中乗鞍高原の散策路を歩き回り、お昼を食べて帰る。
のんびりしようと思ってたけど、やっぱり歩き回ってしまった3日間でした。


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