きんとさんのお気楽ゴクラク日記

K.水谷


夏の行事


7月 21日(金) 曇り、今日は少ししのぎやすい...

早くも梅雨明けして、hot,hoter,hotestの季節がやってきた。
早くもバテバテの毎日なのだ。
昔は東京もこんな暑くはなかった。
夕立が降れば、涼しくなったし、夜は気温が下がっていた。
今じゃ夕立降っても、湿気がムンムンするだけだし、夜も暑い!
暑い!とっても暑い!としか言いようのない、救いのない季節だ。

さて、この季節がやってくると、必ずすることがある。
夫も心得てて、「もうそろそろだよね」と聞いてくる。
それは家事嫌いの私が唯一やっている家庭的な事=梅漬けの土用干しである。
なにしろウチの夫は梅干し好き、ほっとくと何個もバカバカ食べてしまう人なので、「梅干しは一日一個!」と言い含めても、おべんと用のおにぎりに入れる梅もいるし、それが毎日になるとやっぱり量がいるし、梅干しって買うと結構高いのだ。
んで、専業主婦になったとき、自分で作ったれ、と梅漬けを始めた。
6月下旬に梅漬け用の梅を買い、塩漬けする。
ウチのは減塩タイプなので、焼酎も混ぜる。
梅酢が上がってきたら、もみしそを加えて赤くする。
そして土用の頃の天気のいい日を見計らって、土用干しするのだ。

土用干しは夫も家にいる時だと手伝ってくれる。
ざるに拡げた梅たちをひっくり返して、まんべんなく日に当てるのは彼の仕事だ。
自分のための梅干しだから、彼は文句も言わずにせっせと梅を裏返してくれる。
そうやって3日の間天日干しにするのだが、3日間連続のピーカン晴天日を探すのが意外と難しい。
真夏でさえ、毎日快晴というわけではないからだ。
私は土用が近づくと、天気図と天気予報に異常に敏感になり、毎日天気ばかりが気になる日々を過ごす。

ここ数年の夏の気象はちょっとずれていて、なかなかうまく土用干しできなかった。
梅雨明け前によく晴れて、今干すといいのに!と思ってもまだ早くて、それじゃ梅雨明け、と宣言が出て、待ってましたと準備してると雨が降る。
土用の頃に天気の悪い日が続いて、気が気じゃなかった。
3年前なんて、冷夏でまともに土用干しできなかったしなぁ。。。
それで、だいたいいつも8月に入ってから干すことになるのだが、それだとイマイチなんだよね。
梅雨明けして一番カラッと晴れたときがいいんだけど、そういう日がなかなかないのだ。
今年はどうだろう。
今は結構晴れてるけど、じゃあ来週、なんて言ってるうちにまた天気が悪くなるような気がする。。。
ああ、お天気って難しい!

でも、こうやって、食べ物を手作りすると、自然と季節に敏感になれるんだなあ。
たかが梅漬けでこの騒ぎなのだから、畑なんかやってたら、年がら年中季節とお天気を気にしてなきゃならなくなる。
雲を見ただけでお天気を言い当てるお百姓さんなんかは、生活の知恵ってヤツが身に染みこんでいるのですね。
まあ、そこまでプロじゃなくても、子供の頃の私の食生活にも季節感は一杯あった。
春はグリンピースの豆むき、夏は枝豆もぎ、秋は栗むき、冬は栗きんとんの裏ごし。。。
つまり、お手伝いの中にも季節があったわけだ。
今から思うと、ずいぶん手間暇かけて、丁寧な食生活をしてたなぁ、とつくづく思う。
今や、家事嫌い主婦の私は家族が少ないのをいいことに、夫がグルメでないのをいいことに、面倒なものは何でも冷凍物で済ませて、季節感のない食生活を営んでいる。

まあだからね、一つっくらいは季節を感じる手作りの食べ物があっていいのですよ。
たとえ、面倒でもお天気に振り回されてもね。
すっかり夏の行事に定着した土用干し、今年も週間天気予報とにらめっこしながら、しっかりやらなきゃね。
土用干しした梅干しは、9月ぐらいから開け始めてしまうので、味がなじんだ頃にはなくなってしまうけど。。。


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