きんとさんのお気楽ゴクラク日記

K.水谷


タダより高いのものは...


4月11日(火) 晴時々曇り(花は早くも散り始め)

いまさらなんだけど、あの有名ページ「がんばれ!!ゲイツ君」を読んだ。
もう面白くって、画面指さして笑っちゃった。
うまいんですよね、文章が。
あの皮肉混じりのチクチク文章、ユーモア感覚も抜群で、どうしたらあんな面白い文章が書けるのかと感心してしまった。

まあ、ネタがMSなだけに、ネタの良さ(?)もあるんだろうけどさ。
それにしても、私のようなシロウトが読むと、信じられないようなコワイことも書いてある。
あれ読んでたら、ホントIEなんて使えなくなっちゃうね。
Windowsも嫌になって、はぎさんに「はよ、LINUXに変えよ」なんて言ってしまうんだけど、まだ私のようなシロウトが使えるような環境じゃないらしいし。
とにかく、シロウトのみなさんもMSの実体を知って、それなりに自衛したほうがいいみたい。
でもほとんどの人が無防備に使ってるんだよね。
いったいどうしたら、もっと正常な環境で、「不正な命令が実行されました」なんて画面が出て固まっちゃうことなしに、シロウトでも楽に使えるようになるのだろう。。。

だいたいがコンピュータ自体むかーしむかしはシロウトが手出しできない領域で、それを扱えることが一種のステータスみたいな雰囲気だったでしょ。
今や、メーカーは家電感覚でシロウトにどんどん売りまくっているけど、 あの「不正な...うんぬん」の表示は「ゲイツ君」に書いてあるとおりどうにもタカビーで、 実際中身はまだ「コンピュータなんてシロウトにわかるわけがない」 つう昔の優越感覚が抜けてない証拠なんじゃなかろうか。
その割には大したものがあまりないから、余計腹立つんですよね、シロウトとしては。。。
これが、まだタダのソフトというならあきらめもつくでしょうが、タッカイお金払って買わせといて、 しかも本来なら「申し訳ございません」と謝りの一言も付いてていいはずのバグ対応をサービスパックと称して またお金取ったりする日本MSのアコギさに、なんで日本中の人が泣かなきゃなんないのでしょう。

そもそも UNIX の世界ではソースフリーでオープンなのが主流だったそうだ。
普通の企業論理からすると信じがたいことなのだが、ソフトの発達する環境が情報の共有なしに成り立ち得なかったために、自然とそうなっていたらしい。
現に今はぎさんがやっているMozillaプロジェクトでも、そのネタであるMozillaは今作られている真っ最中で、しかもそれが毎日更新されている。
それを聞いて私はすごーく不思議だと思った。
だって普通会社なら、開発中のものは社外秘でしょう。
他の会社に取られちゃ損するから、絶対秘密にして作り上げ、完全に出来上がってから、発表し売り出す。
それが普通だと思ってたから、何か変なの、と思ってしまったのだ。

でも、これはすごーく合理的なシステムだとも思った。
会社だと、完全に出来上がっているものを売るから、失敗すると、謝って、回収なり修理なりしなきゃならないでしょ。
でもタダならそんなことはしなくていい、極端な話、作りっぱなしでも誰も文句は言わないだろう。
それなのに、ソフト屋さんはみんな良心的(研究熱心?)だから、役に立つソフトなら間違をちゃんと修正しているようだけど。
それに技術はオープンにされているからみんながよってたかって、それを直したり、改造したりして更に磨きをかける。
そうやって良いものになっていく。
元々技術者が自分に必要なものを開発して、ついでにそれをみんなで使いましょうと公開していた、つまり金儲けとは別の次元で発展していた世界だったので、 非常に良い循環のシステムが出来上がったようなのだ。
ところがここに金儲けの論理を持ち込んで、悪循環を作り上げてしまったのがMSというわけらしいのです。
おまけにお金儲けの企業の論理を持ち込むなら、 それに見合う誠意を見せてほしいのに、有料のサービスパックじゃねぇ。。。

それでもソフト屋さんたちは、自らの良心(探求欲?)でもって日夜フリーな(タダで自由な)研究を重ねている。
そこには「タダより高いものはない」ということわざはない。
むしろ「タダより貴いものはない」つまりは「ボロは着てても心は錦、どんな花よりキレイだぜ」的な人々が喜んでタダで花を咲かせているのだ。
どっちかっていうと、ボランティアとか市民団体とかの活動に似ているね。
そーゆーの見習いたいな。
世知辛い世の中、動きのない澱んだ世の中で、生き生きとした人生を送るなら、そーゆー価値観もきっと必要なのだと思う。
そう、お金じゃないんです、人生は。
そりゃモチロン、お金も必要なんだけどさぁ。。。


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