きんとさんのお気楽ゴクラク日記

K.水谷


北京日記 その1


5月8日(土) 薄曇り

ベランダのプランターで育てたカモミールの花が咲いた。
冬の間は葉っぱばかりが地面を這うようにぼさぼさ伸びて、まるでカモミールらしくなかったのに、春になってある時、突然茎が伸び出してその先端につぼみがついた。
アブラムシだらけになっちゃったけど、何とか可憐な花を次々と咲かせている。
早速花を摘み取って、きれいに虫を洗い流して、紅茶に入れてカモミールティとしゃれ込んだ。
生のカモミールの花はほんとにリンゴの匂いがする。
自分の育てたカモミールでお茶をいただくなんて、なんて贅沢。
ものすごく幸せな気分だ。
こんな小さな出来事で、お気楽に幸福感を味わえるようになったのも気功のおかげかな...

おととい、5日間の気功研修旅行を終えて中国から帰ってきた。
私の気功の先生は毎年弟子を引き連れて、中国にいる先生の先生の所を訪問している。
中国の先生、万蘇建先生は人民解放軍の軍医さんだ。
気功師で軍医というと、なんか奇妙な感じがするが、万先生は中医学だけでなく西洋医学も修めているし、中国では気功治療も西洋医療に負けず劣らず重要視されているから、万先生も軍医として重要なポストを占めているらしい。
北京の軍区の中に万先生の気功研究所があって、気功治療、気功師の育成、海外からの訪問者との交流をしている。
私たちも研究所に泊り込んで、先生の若いお弟子さんたちから指導を受けた。

五月の北京は緑が鮮やかで、気持ちの良い季節だ。
気場も最も強いのだそうだ。
冬の北京は北海道ぐらい寒いのに、この時期、天気が良いともう夏のように暑い。
日本とは比べものにならないくらい乾燥していて、そのおかげで日差しが強く、埃っぽい。
でも、日陰に入ると風が涼しくて過ごしやすい。
街中は埃っぽいけど、上空は澄んでいるらしく、星が良く見えた。

北京に着いた日はまず故宮を観光した。
皇帝の宮殿というものは、縁起担ぎのかたまりみたいなものだ。
風水の本場なだけに、方位、数、シンボル、色等々、全てにおいて最高で最良のエネルギーを引き出すものを配置しているのだ。
風水も医学気功の元となる中医学も、陰陽五行と八卦の法則に基づいている。
私も先生から気功だけでなく、陰陽五行や八卦のことを教わっているが、難しくてちっとも覚えられない。
でも、故宮のようにそれを実践している所を実際に見ると、参考になって面白い。

故宮観光の後は、バスで北京市の西北のはずれにある北京軍区の気功研究所へ向かった。
着くと、若いお弟子さんたちが歓迎してくれる。
その歓迎の仕方が、笛や太鼓、銅鑼を賑やかに鳴らして、とても中国らしい。
近くで聞くと、耳がつんざけそうなくらいでかい音で、いかにも中国中国したメロディーで、日本人の私にはどうも今一つなじめないのだが...
日本の演歌とか童謡も中国に入ってて、歓迎の宴の時などに演奏してくれたけど、チャルメラプァープァー、胡弓キーキーと賑やかで、あっかるく元気な曲になってしまうのだ。
中国の人ってホント大きくて賑やかで派手な物事が好きなのだなぁ。
あんなに広いところに住んでいるからなぁ...
と、いうわけで次回に続く...


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