23. 電気街 (1999/2/10, 12)


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先週は、ついに更新周期が一週間を超えてしまったが、誰一人それに気づいている様子はないのでがっかりである。それはそうと、そういえば今週は休日があるため、私がインターネットに触る日はもう今日と明後日しかないことに気づいたので、忘れないうちに最近買ったものと電気街について書きたい。

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私は電気街に近いところに勤めているため、昼休みに買い物にいくことが可能である。といったことは前々からここに書いてきた。で、最近 USB カメラを買った。前々からデジカメとかに興味があったので、買おうと思っていた。特に、TWO-TOP や T-ZONE などで安売りされている 9,800円のエントリーモデルっぽいデジタルカメラを買おうか買うまいか考えていたが、結局他のデジカメが高いこともあって、この安いカメラは何か欠陥があると思って買わなかった。というか、普通のカメラを買っても使い道がないのである。特に旅行にいくわけでもないし、だからこそ旅行に行くとなれば普通のカメラの方が美しい写真が撮れる、高いデジカメを買えば美しい写真が撮れるが、そんなにカメラを使わないし加工する気もないし、そんな旅行写真を誰かに配布するつもりもない。やはりカメラは遊びに使うべきものだが、遊ぶ用途もない。

そんな中で、USB カメラは遊びにはぴったりの性能と安さを持った、私にとって最適のチョイスであった。値段は、FlipFlap にて 8,800円である。こいつで、なんと動画も撮ることが出来る。ただしサイズは 320x240 が限界だ。だがこのくらいのサイズで十分である。このくらいのサイズを撮るとしても、秒間フレーム数を落とさないと満足な録画が出来ないが、秒間10枚程度なら十分可能である。VAIO CP-1 の例のカメラだってそのくらいの動画しか撮れないのだから良いではないか。

そこで早速私は、愛機ガルベスを写した。それが以下の写真である。


Figure 1. 愛機ガルベスとその周辺

この写真は、ガルベスの小ささを理解していただくには見づらい写真となっている。実際は、奥行きなども含めた小ささを見ていただきたかったのだが、これを写したのもこの文章を書いたのも勤務中なので仕方がない。ちなみに、私の机には現在三台のパソコンが載っていて、それぞれ OS は Windows95, 98, NT である。NT マシンは、サーバの置き場所がないということで仕方なく私の机に置かれているものなので、普段は使わない。私はマイクロソフトが大嫌いなのだが、結局全部使っているところが情けなくもあるが自慢でもある。家には Windows 3.1 が入ったマシンがある。私の母親のものなのだが。それから、写真には手が写っているが、これは写真を撮るときのマウス操作をしているところである。

これだけだと詰まらないので、うちの弟が苦心して作った、新世紀エヴァンゲリオンというアニメに出てくるアスカという登場人物のフィギュアの写真も載せよう。弟に言わせれば、こいつは会心の出来だそうである。キットに付属していた完成写真よりもレベルが高いと自負しているようである。


Figure 2. 弟の作ったアスカ人形

マシンと少女という二つのオタク要素の写真である。これ以外には特にまだ写真を撮っていない。何か題材があれば良いのだが、いざカメラを手に入れてみると、身の回りで写真に取りたいと思うものが予想外に少ないのに驚く。何かあったはずだ。そういうものをとりまくって写真を沢山用意すると、簡単にホームページが出来る。もしあなたが、パソコン内で何か創造するよりも自分の身の回りのものの方が良い題材があるとしたら、ぜひデジタルカメラを手に入れることを勧めたい。ただし、よほど面白い素材がない限り、見る側としてはあまり面白くないくせに重いページになりかねないので、やはり気合とセンスが必要である。

動画を作る場合は、カメラの前でノンストップで何かやるしかない。編集したい場合は、特別なソフトが必要になって、そのソフトが非常に高い。カメラの値段の三倍はすると思って良い。だから、ちょっとふざけたムービーを作るぐらいにしか使えない。それでも、完成度の高いムービーを作ろうと思うような気合の入った人間はそんなにいないし、ちょっとふざけた画像が一番楽で面白いのではないかと思う。私は同僚Hがはしゃいでいるところを撮ったのだが、そのムービーはそこそこ好評である。他の人のムービーを撮って、それを mpg にして渡すことも簡単である。フロッピー一枚に入るし、大抵の OS で再生可能である。ただし、mpg にするにはなんらかのソフトが必要になる。フリーウェアも存在するので探してみると良い。

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  ふと BeOS を入れてみたくなったので、色々と調べてみた。すると、Be のエンブレムがぷらっとホームで 980円で売っていたので、欲しくなったけど、一個で 980円っていうのはどう考えてもボッているので、やめた。ついでにOS の方も値下がりしていなかったので買わなかった。というか、金の持ち合わせも無かったこともある。サラリーマンになると、平日金を下ろそうということになると昼間しかないので困る。休日は手数料を取られる上に出掛けるのも面倒である。早朝や夜間に ATM を使えると嬉しいのだが。そんなわけで私は、思い立ったときにまとめて 15万くらいおろすことにしている。そうすると、二ヶ月くらいはそれで持つので良い。こういう私のような人間がこまめにおろすようになると、銀行も金利で儲けることが出来ると思うのだが、なかなかそうはいかないらしい。

  Be 入れようかなという気分になっていたんだけど、まだ迷っている。高い。Windows98 よりは安いのだが。それに、R4.1 も早ければ二月中にリリースされるという話もあることだ。

  私がなぜ突然 BeOS を入れたくなったかと言うと、私のガルベス(自作機)はブラウズと MP3 再生にしか使っていないので、それなら BeOS の方がいいんじゃないか、と思ったわけだ。BeOS のブラウザ NetPositive は、Be の評判高いファイルシステムと連動して便利だと聞いている。それに、いつまでもマイクロソフトの違法コピーの Windows98 を入れているのもしゃくである。こんな完成度の低い OS に、Windows95 OSR2.1 と Windows98 upgrade で恐らく 3万円は払っている私としては、BeOS が 13,800円だということを考えると、一人で二台、別々の時間に Windows98 を使うぐらいは良心が許すのだが、プライドがだんだん許さなくなってきたので、そろそろ Linux か BeOS マシンにしてやろうという気になったわけだ。というか、エンブレムがかっこいい。FreeBSD の小悪魔の絵もかわいいし、Linux のペンギンも悪くないし、Be のシンプルなロゴもかっこいい。そのどれかをぜひガルベスに貼りたい。そこで、この三つのうちのどれかをOS として採用しようと思い立ったわけだ。本末転倒もいいところだ。

  今日は、ぷらっとホームと若松通商のビルを上から下まで見ていった。気になったのは、

1. UltraSparc5 が新古品で 350,000円
2. CobaltQube ってなんて小さいんだろう!
3. MSI の NLX ベアボーンキットが、TSUKUMO で見た時より安くなって 49,800円
4. LEGO MINDSTORM を生で見た。33,800円也。

CobaltQube は、実物がこんなに小さいとは思わなかった。でも 20万以上する。大したスペックでもないのに。やっぱりこれは、コンパクトなサーバなんだなと思うしかない。こいつを使うメリットのあるオフィスとか研究室とかって、いったいどんなところなんだろう?

NLX ベアボーンキットは、TWO-TOP が一世代前の NLX ベアボーン SAHARA を 64,980円くらいで売っていて、売れないからどんどん値段を下げていって、それでもしぶとく六万円代の値段を付けているのに対して、TSUKUMO がそれよりスペックが全然良くてデザインも優れたベアボーンを 59,800円で売っていたのを見たあとで、今日のは TSUKUMO と同製品が 49,800円で売られていた。これなら、同じスペックを MicroATX で作ったときと 5000円の差も無いのではないか。P2B-VM と同じようなマザー+VGA で 22,800円くらいするし、ケース一万円、CD-ROM + FDDで一万円弱ぐらい、LAN カードは 100/10Base だから最低 3,480円だけどこちらは Intel 製のものだから 6000円分以上の価値があると見て良い(?)。あ、忘れていた、VGA は 4MB なんだった。ASUS のベアボーンの方は同じ値段で 8MB だがデザインが悪い。ともかく、省スペースを目的とするなら、これで MicroATX の出番は無くなったと見て良い。ただし、拡張性が低いのはしょうがない、HDD が一個しか入らないし、拡張カードも確か二枚しか入らない。二枚でも十分か。私のガルベスは VGA と NIC を差しているから残りがやっぱり二枚だ。NLX ベアボーンだと両者はオンボードだ。ただし、NLX に最新のビデオカードを入れるのは不可能だろう。価格も上がる。ビデオ関連の各社がオンボード用の高性能チップを開発しているというし、それを搭載したベアボーンができれば、ビデオカードのアップグレードは必要なくなるのかもしれない。そうなると、それまでの ATI 3D RAGE Pro を搭載したベアボーンは値下がりするかもしれない。その頃には、3D ゲームの方も進化するのだろうが。

LEGO MINDSTORM は、友人も注目していたキットなのだが、実物を初めて目にした。残念ながら、日曜日の段階で既に売り切れてしまい、いまでは拡張セットの ROBOTICS のみしか売られていない。展示品はあったのだが。雑誌で見るのとは違い、ちょっと感動した。でもあれは、アメリカだと 200ドルぐらいで売られているという風に見た覚えがある。だとしたら、33,800円は高い。うーむ。私の覚え違いだろうか。あるいは、本国ではもっと安かったりするとか…? まあ、私は昔、当時レゴの製品の中でもっとも値段の高い「カー・シャーシ」という製品を親から買ってもらって遊んでいたのだが、それが当時(十年前?)で 16,000円したことを思えば、この値段は相応なのかもしれない。それにしても私は贅沢な子供だったのかもしれない。私は自分の親がケチだと思っていたが、こうして考えると、親の金の使い方は賢かったのかもしれない。それに、こういう教育をして多少出費したお陰で、予備校代とか大学の学費が節約されたと考えると、これはかなり有効な先行投資と言えよう。

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  Voodoo3 が、旭川にある某店で写真が公開されているという話だ。2500 か 3000 だかも判別できない写真のようであるが。2500 は組み込み用らしいから独自のカードになるはずはないと思うのだが、そういえば組み込み用は 2000 だったかもしれない。こんなビデオチップがオンボードになったら、独立したカードの製品は要らなくなるかもしれない。NLX に載ったら、MicroATX は消えるっぽい。NLX でミニタワーを作るというのもアリだろうし。と思っていたら、いつのまにかまた別の小型規格を Intel が提唱しているようである。なんとこの規格には、拡張カードスロットが一切含まれていないようである。つまり、iMac と同じように USB とか IEEE1394 のみで拡張を行うようになるようである。ちなみに、Mac 寄りの記事では IEEE1394 ではなく FireWire と書かれていることが多いが、同じものである。

  Voodoo2 の新品が 8,800円で売られている場合もあるみたいなので、Creative のものを中古で6,800円で見つけたときには「買い」だと思いつつも買わなかったことがあったのだが、いま考えれば相場だったのだろう。買っておけばよかったと思うが、でも 8,800円だとゲームを本気でやるぐらいの決意がいる。それと、バルクより中古の方が信頼できる、と PC-DIY 誌のライターが書いていた。Creative の製品は評判が悪いということを付け加えておく。

  この雑誌(PC-DIY)の記事で面白いなと思ったのは、秋葉原で一番嫌な店を決める、っていうのがあって、ライター四人ぐらいが口口に言うのが面白い。たとえば、一番に出てきたのが「クレバリー」で、あそこは店員の私語が多くて声が大きく、買って行ったばかりの客の話を声高に始めたり、五分前に買ったものを返品させてくれないという「クレバリーの悲劇(笑)」とか。あとは、DOS/V パラダイスの投げやりな「ため口」の店員とか、色々ある。一方よい店もいくつか上げられていた。こういう雑誌や記事は面白い。この雑誌はお勧めである。

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今回の文章は、大きく三本に分かれている。一本は書き下ろしたが、もう二本は友人へのメールとして送ったものを修正して載せた。多少文章のつながりが取れていないところがあると思うが、まあこんなものだろう。今回は初めて写真を使用したので、文章だけの時よりも見栄えがしているような気がする。これからも、面白い写真が取れたら載せていきたい。


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