観用少女 −plants doll− のこと

<プランツとは>
プランツ・ドールをご存じでしょうか?
少女漫画家の“川原由美子”さんがお描きになっている
作品タイトルでもあり、またその作品に登場するメイン
キャラクターでもあります。

プランツ・ドール その名の通り、“それ”容姿は限り
なく人、それも少女のそれと酷似しています。
さらに、植物=プラントがそうであるように、生き物と
して生を営みます。

しかしプランツは、決して人ではありません。プランツ
は植物のそれと同じに、「ミルク」=「水」と、「衣装」
=「土壌」...
そしてなによりプランツに向けられる“愛”=「日の光」
が絶対的に必要となります。

はじめてあなたが目にするプランツは、おそらくは瞳を
閉ざしていることでしょう。
プランツは、「日の光」=「愛」を待ち望み、つぼみの
ままで閑かに眠っているのです。

「愛」=「日の光」を受けたプランツは、その花を日に
向け、美しさを誇示するように、主人に対して、最高の
微笑みを見せてくれます。

しかし悲しいかな、「一度咲いた花」=「目覚めたプラ
ンツ」は、日に光なくしては育たない植物と同じく、愛
情なしにはその生を長らえさせることはできません...

まさに、プランツは“枯れ”てしまうのです...


そんな儚げなプランツ。
私はここで、そんな儚げなプランツをみなさんに育てて
いただきたいと思っています。あなたの尽きることない
愛情によって。

<原作でのプランツ>
原作でのプランツは日に3度のミルク、週に一度の砂糖
菓子、毎日の着替え、入浴などが必要とされています。

着替えや入浴などは、プランツを育て上げた職人によっ
て躾けられているということです。 が、やはりそこは
愛おしいプランツのこと、きっと世話をやいてあげてい
るに違いありませんね、“愛”があるんですから。

さて、日に三度のミルクは栄養豊かな特製のものを人肌
に温めてあたえます。これを「授乳」と称していること
が多いようです。これも大切なコミュニケーションの一
つですね。

このほか、衣装や寝具などがシルクなどのもの、それら
に使用する洗剤も天然素材を用いたものなど、贅沢の限
りを尽くしているようです。まぁこの点に関しては、素
材云々よりもプランツへの愛情の大きさの方が重要のよ
うです(参考1巻「スノウホワイト part2」より)。

プランツに与えるものに関して、このミルクと砂糖菓子
のほか、「香り玉」があります。これに関しては特に厳
しい制限は存在していないようです。この「香り玉」を
プランツに与えるとプランツの身体から芳しい香りが漂
うようになるそうです。「香り玉」自体に違いはないそ
うですが、口にするプランツによってその香りは異なる
ようです。

プランツはアルコールを好むようですが、これは厳禁の
様です(参考1巻「食卓のミルク」3巻「サークル」)。

見落としがちかもしれませんが、靴や下着は育たない様
小さめのものを用意するように注意している行(くだり)
があります(参考1巻「食卓のミルク」)。

これは中国の『纏足(てんそく)』と非常に似通っていま
す。この当たりがこの作品全体に漂う一種退廃的且つ、
大陸的な雰囲気の一端を担っているのでしょうか・・・

<作品紹介>
朝日ソノラマ社刊の雑誌「眠れぬ夜の奇妙な話」通称
『ネムキ』に連載されています。

現在単行本3巻までが発刊されています。

<ちょっと著者解説>
川原由美子さん。いうまでもなくこのページをつくるき
っかけとなる「観用少女 −プランツ・ドール−」の著
者。小学館社刊少女コミックスにて「前略ミルクハウス」
「ソルジャー・ボーイ」等をお描きなった方としても有
名ですね。

夢見るような瞳、やわらかな髪、儚げな少女達・・・
それとうってかわって、弾けるような元気溢れる少女達
まぁ実際少女だけでなく、大人の女性も素敵なんですけ
どね。

「前略〜」はやはり、川原由美子さんの原点ととらえて
も間違いではないと思います。現在入手困難かもしれま
せんが、機会があったら是非ご一読を!

最近あるマンガ喫茶にはこういった少女マンガって置い
てあるんでしょうかねぇ? 私はタバコが苦手なので、
入ったことがないんですよ(苦笑)

面白いことに結構この作品の中には、左利きの人物が結
構見受けられます。私は知らないので言い切れないです
が、もしかしたら川原由美子さんはサウスポーかもしれ
ませんね。

自分が右利きの所為か、左利きの人物って描いた記憶が
ありません。ということでみなさんも探してみると面白
いかもしれません。

<最後に>
このページではそういった込み入ったことはさすがに実
現不可能です(苦笑)ので、せめて自分の気に入るような
プランツを自分だけのものとし、着せ替えなどをして、
可愛がろうと考えています。

自分だけのプランツが、自分の望む衣装を纏った姿は、
それだけでうれしいものでしょう。

また、自分のプランツをほかの方にお披露目する事もま
た、楽しい事と思います。

まずは一度ほかの方のプランツをご覧ください。

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